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学生のときに考えたこと【更新を終了しました】

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大学卒業を控えて、これからの人生を考え始めた。いま自分が生きている社会のこと。そのなかでどう生きていくかということ。 【大学生・就活・生き方・人生論】
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2020年1月の記事一覧

繰り返しの日常の中で「理想の暮らし」を考え続けるために必要なこと。

2018.02.14 22歳 先月、東京から三重県の漁村に引っ越した。海に出て仕事をする毎日は繰り返しで、1日のサイクルが安定に向かいつつある。今日は、漁村の暮らしを営むなかでふと感じたことについて。 【肩書を手に入れるということ】 学生生活のあいだ、「頭の中」で考え続けてきた。考えることと、ちょっとした「体験」しかできない学生という身分が嫌いで、活動を伴った言葉を発信できる人間に憧れていた。 ようやく自分の肩書きを手に入れることができる。それも、今まで自分が目指して

人間が生きる意味と死ぬ意味。心のままに綴る言葉たち。

2018.01.13 21歳 死後人間がどこへ行くか、僕はわからないとは思わない。 人間はいま、死ぬことがあまりにも現実的でない場所で生きている。 わからないことに対して、人間は怖がる。 わかりやすいもののなかで暮らし、本質的なことを遠ざける。 「死」とはなんだ。 それは、役割だと思う。 自然のなかで、生き物は自分の役割を果たしている。 人間の身体は死後、腐敗する。腐敗とは微生物の生命維持活動であり、また腐敗によって人間は新たな要素へ生まれ変わる。 生物の「

「社会のため」は何のため?僕がボランティアを偽善と言いたくない理由。

2017.10.28 21歳 ボランティアは偽善なのか。 ボランティアだけではない。学生運動や地域おこしなども含めた社会貢献活動のすべてを含めて、僕は改めて考え直したい。 社会のために何かがしたい!と思うことは、偽善なのだろうか。 この問いに対する答えは、学生のあいだ考え続けていた。 今の時点で暫定的に出した答えを書き記すことにした。これからも考え続けていくであろうこの問いかけを、今日のテーマにさせていただく。 【なぜ「社会のため」と言うのか?】 人の役に立ちた

これからの社会が向かう方向を予想しよう。

2017.10.12 21歳 今回のテーマは、これから社会はどのように変わっていくのか。 どんな社会に住みたいかという僕の主観を取り除いて、なるべく客観的に時代の変化を読み解いてみることにしよう。 【加速度的に便利になる社会】 ここ数年でますます便利にな世の中になった。先月iphone10のモデルが発表されて、ホームボタンがなくなって新たに顔認証機能が追加された。 僕が初めてiphoneを手にしたのが2014年で、大学入学祝いで親に5cを買ってもらった。それまではガ

1ヶ月牧場に住み込みで働いてわかったこと。

2017.09.27(21歳) 人生最後の夏休みが終わる。 小学生から数えれば16回目の夏休みで、長い学生生活だったなと、その終わりを受け入れる確かな覚悟を自分のなかに感じている。 夏休み最後の1日の今日は、岡山県にある日本三名園・後楽園で過ごしている。この1ヶ月間、僕は香川県の牧場でインターン生として住み込みで働かせていただいた。だから今回は牧場で暮らして感じたことをまとめる。 【第一次産業を巡る旅をしている】 僕が一次産業に興味をもったきっかけを簡単に紹介してお

何かを殺すことでしか、僕たちは生きられない。狩猟の現場で感じたこと。

2017.09 人と自然がうまく関わり合って生きていくために必要なことは何だろう。自然界のなかですっかり悪者になってしまった人類が直面している問題であり、持続可能社会(SDGS)のテーマとなっていること。 京都の北部には、人口70人の限界集落がある。今年の2月に僕は、村留学を通してこの村を訪れた。村留学とは持続可能性をテーマに社会のこれからを考える、大学生を対象とした教育プロジェクトである。 僕が行った時の久多の風景。集落が雪で埋もれていた。笑 この雪国での滞在中、鹿

30日間の農業修行を終えて感じたこと。

2017.08.27 21歳 人生最後の夏休み。僕は今日1ヶ月の農業修行を終えて、高知最後の日を満喫している。今回はその感想をまとめる。 【農業修行をした理由】 どうして農業修行をしようと思ったか。僕が一次産業に興味をもっていることについては、別記事を紹介させていただく。 簡単にまとめると、自分の暮らしの根幹を支える部分について無知でいることへの不安。人が暮らす社会と生産の現場がかけ離れていることへの違和感から、一次産業の現場を自分の目で見て回ることにした。 今回お

教育は先生。治安は警察。政治は政治家。他人に任せる社会は嫌いだ。

2017.08.06 21歳 今回はコミュニティという言葉がテーマである。日本語で言い換えると、共同体という意味だ。僕は将来田舎に住むことを目標にしているのだけれど、これには一次産業の生産現場で働くこととはまた別の理由がある。 それはかつての農村社会がもっていたシステムや慣習こそ、現代社会が抱える社会の脆さを解決する手段であると考えているからである。 【隣人を知らない社会が警察を生んだ】 法学部には法社会学という分野がある。なぜ警察が誕生したかという歴史については、治

生きるために本当に必要な力は、お金を稼ぐことではない理由。

2017.08 僕は一次産業を志している大学生だ。一次産業に興味をもった理由は、一人暮らしをした時に感じたことが影響している。 自分が生きるためにどれくらいのお金と労力がかかるのかを知りたいと思い、「生きる力」をつけるために一人暮らしに始めた。でも実際に一人暮らしをして感じたのは、全然自分の力で生きることのできない無力感だった。 スーパーやコンビニで食材を調達して、それを調理して食べればたしかに自炊力がつくけど、そもそも買ってきた食材がどうやって作られているのか、自分は

本当に価値ある仕事ってなんだろう。無駄なモノが溢れる社会で考える。

2017.08 僕は大学を卒業したら、本当に価値のある仕事に就いて、本当に価値のあるものを生産・提供したい。それは一体何なのかを考えるうえで、「こだわり」がキーワードとなるのではないだろうか。 【不必要なモノが溢れる社会】 これからの時代は、何が価値のあるものなのかを改めて考える必要がある。なぜなら、現在まで続いてきた経済・競争至上主義に限界を感じるからだ。 モノで溢れる時代に大量生産をし続ける。すでに裕福なのにお金を稼ぎ続ける。その結果、今の社会には必要以上のものが

社会が便利になればなるほど、現代人が忙しくなる理由。

2019.08.05 21歳 今回は現代社会の仕組みがテーマである。僕が社会に抱く違和感の正体を徹底的に暴いていこう。はじめに今の社会はどのように成り立っているかを確認することにしよう。 【現代日本社会は資本主義制】 日本は資本主義を採用していて、利潤と効率性を上げることで人・モノ・お金の循環を活発にし、経済を発展させていく。 お金を稼ぐためにモノを生産する。モノを生産するために人を雇う。労働によって稼いだお金で労働者がモノを買い、消費する。 この生産消費活動が大規

有機農業は本当に美味しいかという疑問。

2017.08.02 21歳 今日のテーマは「有機農業」である。そもそも有機農業とはなんだろう。有機農業の推進に関する法律に、その定義が記載されている。 農薬や化学肥料を利用する場合、それは慣行農法と呼ばれる。ここでいう有機農業とは、幅広くそれ以外の農法のすべてを指している。 【有機農業への疑問】 なぜ僕が有機農業に疑問をもっているのかを最初にお話しする。まず僕は消費者の意識に違和感を抱いている。 有機農産物だから美味しい。有機農産物だから安全。「有機」という言葉の

農業と林業と漁業を一体で考える。これからの農家に必要な視点。

2017.08.01 21歳 現在、高知県で農業インターンシップを経験している。ここではニラの栽培・養鶏を軸に循環型農業を行っている。鶏糞で肥料を作り、肥料でニラを栽培する。そういった農業現場で働くなかで感じたこと、聞いたこと。 【産業を複合的に捉える】 たとえば農業の話で、耕作放棄地があったとする。この土地を耕作地に変えるためには、おそらくやる気で耕してどうにかなる問題ではない。なぜなら、そもそも耕作放棄地になった理由が存在するはずだからだ。 仮に獣害が原因だとする

経済発展に成功した日本が失くしてしまったもの。

2017.07.31 21歳 人生最後の夏休み、瀬戸内海を旅している。フェリーに乗って直島から犬島にやってきた。今回は犬島精錬所ルポルタージュをしながら、現代社会が失ってしまったものについて思いを馳せる。 まずは犬島精錬所について簡単に説明する。設立されたのは1909年、煙害対策や原料輸送の利便性から島に建設されたものの、銅価格の大暴落によってわずか10年で操業が終了してしまった。しかし煉瓦造りの工場跡や煙突が、日本の産業革命を伝えるものとして大切に保存されている。 な