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30日間の農業修行を終えて感じたこと。

2017.08.27 21歳

人生最後の夏休み。僕は今日1ヶ月の農業修行を終えて、高知最後の日を満喫している。今回はその感想をまとめる。

【農業修行をした理由】

どうして農業修行をしようと思ったか。僕が一次産業に興味をもっていることについては、別記事を紹介させていただく。

簡単にまとめると、自分の暮らしの根幹を支える部分について無知でいることへの不安。人が暮らす社会と生産の現場がかけ離れていることへの違和感から、一次産業の現場を自分の目で見て回ることにした。

今回お世話になった会社は、ニラと卵の生産をしている。当初は肥料づくりまでを自社で行っていた。このような複数の事業が繋がりをもって循環している仕組みに惹かれて、参加することに決めた。

肥料を作って、その肥料で野菜を作って、その野菜を飼料にして卵を作る。一から自分たちでこだわって作ることで、高知県の原材料にこだわった価値のある製品をつくることができる。

今までそれぞれに見て回ってきた一次産業の現場と、そこから学んだことに繋がりをもたせるきっかけを作ることができればいいなと考えていた。このことについては社長から直々にお話を聞かせていただいた。

ただし、今回のインターンで勉強できた重要なことは農業それ自体とは関係のないことが多かった。ひとつずつ学びを紹介しよう。

【目標を定めること】

たとえばニラを刈る作業があるとする。ニラを刈るように言われて作業を開始して終了の合図があるまで続けるとしたら、いつ終わるかのわからない果てしない作業になってしまう。

だから作業を始める前にその日にこなす仕事の目標を定め、それを達成するために働く必要がある。達成するには今やっている作業を何時までに終わらせなければならないかを意識して作業をする。

目標を定めることは、働きすぎることを予防する役割も果たしてくれる。たとえば1時間で終わらせれば目標を達成できるのに、スピードを上げて30分で終わらせたとします。余った30分でさらに働くことはできるけど、それでは際限なく仕事が続いていくことになる。

いくら稼ぎたいのか。そのためにはどれくらい働く必要があるのか。このことを考えた上で目標を立てたならば、計画以上働く必要はない。

しっかりと計画を立てて、実現するために働く。達成具合を確認して、その修正をする。PDCAサイクルを循環させることの大切さを勉強した。

【モチベーションの管理】

1ヶ月のインターンだったけれど、仕事は決して楽なものではなかった。人生最後の夏休みに、なぜこれほど過酷な労働をしているのだろうと、働く意味を自分の中で整理することができなくなった。

労働者は基本、対価として賃金を得ることで自らの労働力を提供する。インターンシップならば、賃金の代わりに知識と経験をもらう。

そうだとすると、自分のなかで何を学びたいかを明確にして作業に臨まなければ、働くことの意味がわからず、やる気が保てない。

何のためのインターンか。モチベーションの管理のためにも、その目標を定めてから作業をする必要があることに気づいた。

そういう意味で、アウトプットも同じくらい大事なことだった。学んでいる実感がもてないと仕事に対する気持ちも下がるから、いつの間にか上の空になる時間も増えて、作業効率が落ちる。

インターン生としてのPDCAをつくって働くことも大切だった。

【仕事の人間関係】

少ないながら生きてきた人生のなかでも、人間関係では苦労してきた。ただ仕事における人間関係は特殊で、自分が相手に求めることと、相手が自分に求めることを理解することが大事だということに気づいた。

それに応えられはないとき、その原因を考える癖をつけること。他の人と比較して、自分の動きを修正すること。大事だと思うので、これからも課題として考えていきたいと思う。

【働くことの意味】

今回お世話になった会社はいわゆる農業ベンチャー。社員の負担は通常より大きい。労働の対価として賃金があるとすれば、決してそれが釣り合っている状態とはいえなかった。

そのなかでどうモチベーションを管理しているのかを聞いた時に、時間的な視野を広くもつことの大切さを教えていただいた。

年齢が上がるにつれて、フットワークは重くなる。結婚や子育てなどを含めた社会的責任が増えていき、身動きがとりづらくなる。

そうだとすれば、21歳の自分に必要なことは何か。背負うものの少ない今、お金をより多く稼ぐことより経験を貯めることの方が重要かもしれない。

働くことの対価を賃金に留めず、知識や経験も含めた学びをやりがいに変えていく姿勢をみて、働く意味を勉強することができた。

大学卒業後に何がやりたいか。どの仕事を選択するか。今まで考えてきたことに加えて、仕事をする上でどういう風に働くか。なんのために働くか。

4年生という微妙な時期に、働くことの具体的な部分まで考えることができてよかった。1ヶ月インターンシップをやりきった達成感を自信に変えて、お世話になった方々に良い報告ができるように次に進みたい。

真夏の農業修行。これにて終了。どうもありがとうございました。


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