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【運転者】 真のプラス思考 (読書メモ)

喜多川泰さんの小説
「運転者 未来を変える過去からの使者」

自分も頑張ってみようかな…と思えるような、心温まる物語の小説です。
小説ではありますが、著者のメッセージがガツンと入っていて、自己啓発本的な印象もあります。

素敵だなと感じた言葉をメモしておきます。

(物語のあらすじには、ほぼ触れずに記載しているつもりですが、ネタバレと感じる方もいるかもしれません。ご了承の上お読みいただけると幸いです。)

あらすじ(4行で)

保険会社の営業をしている岡田修一。
契約を取れず焦りを感じる日々の中、不運な出来事が発生する。
そんな修一の前に、「人の運を変える」という不思議なタクシーが現れる。
その運転手に導かれ、修一の考え方に少しずつ変化していく。

生まれた時より、世界に少しだけプラスを

「プラス思考」。
「ポジティブ思考」とも言いますが、物事を前向きに捉えるというような趣旨で使われる言葉ですよね。

本書の中では、それとは異なる「真のプラス思考」が提案されています。

そこにあなたが生まれ、ほんの百年ばかり生きて死んでいく、
その時です。
あなたがその物語に登場したときよりも、
少しでも多くの恩恵を残してこの物語を去る。
つまり、あなたが生きてきたことで、少しプラスになる。
それこそが真のプラス思考じゃないかと思うんです。

「運転者 未来を変える過去からの使者」(喜多川泰)p.178

自分が生まれた時より、世界に少しだけプラスを生む
そう考えて、生きていくこと

私にはそんな高い視座で自分の行動を捉えたことがありませんでした。

普段、目の前の仕事や生活でいっぱいいっぱいになりがちです。
そして、「どうして自分だけがこんな目に」「どうして自分はいつもこうダメなんだろう」とネガティブ思考が頭の中を埋め尽くしてしまったり…。

そんな時に、この「真のプラス思考」に少し思いを馳せて、
自分は、この世界に、プラスをするために生まれてきたんだ。
どうだろう…、少しでもプラスにできているかな?

そんな風に考えてみたいな、と思いました。

と書きつつ、
「スケールが大きすぎて…。日々の生活や行動をどう変えたらいいの…?」
「自分のことで手一杯なのに、世界のことなんて考えられないよ…。」
と思う自分も、頭の片隅にはいますが、

まずは、そんな思考もあるんだな、ぐらいに思って
少し生活してみるのもよいかもしれないですね。

上機嫌でいよう。でも…それって難しくない?

続いて、先ほどよりもう少し日々の行動に活かしやすそうな話。

本書では、「運」という言葉がキーワードになっています。
そして、運を呼び込むために、「上機嫌」が重要だと言うのです。

運が劇的に変わる時、そんな場、というのが人生にはあるんですよ。
それを捕まえられるアンテナがすべての人にあると思ってください。
そのアンテナの感度は、上機嫌の時に最大になるんです。

「運転者 未来を変える過去からの使者」(喜多川泰)p.54

運を呼び込むために、上機嫌でいよう!
これだけだと、スピリチュアルな雰囲気を感じて毛嫌いする方もいると思いますが、そういう訳ではありません。

言われてみればまぁそうかも…、と感じると思いますが、
不機嫌だと、チャンスをものにできない

ということを言っています。

一般的に言って、不機嫌な人にはあまり関わりたいと思わないですよね。ましてや、何か大切なことを頼もうとは思わないと思います。
また、不機嫌だと、周囲のことに興味を持てなくなり、自分の世界を狭めてしまうのです。
この結果、不機嫌だとチャンスをものにできなくなる、という訳です。

では、どうしたら上機嫌でいられるでしょうか?
「楽しいことがないのに上機嫌でいられるか!」と思うかもしれません。

ポイントは「起こることを楽しむ」ことのようです。
目の前のことに興味関心を向けて、それを楽しんでしまおう、と。
当然、全てを楽しむ必要はないと思います。まずは1日1つでも楽しめるとこないかなと考えることから始めるのかなと思いました。

1日試して気づいたこと

「まずは上機嫌でいることを実践してみよう」
と1日過ごして、ひとつ気付いたことがあります。

それは、上機嫌でいるだけで、行動も変わってくる、ということです。

普段何気なく参加していた会議でも、
声のトーン少し上がってハキハキと話せたり、
普段より発言回数が少し増えたり。

これは少し意識して行動した部分も当然ありますが、それでも「上機嫌でいよう」と心がけるだけで行動って変わるんだな…と実感させられました。

「上機嫌でいよう」は、
単なる「心の持ちよう」ではなく、行動を変えるための考え方なんだ
と、感じた1日でした。

少しカッコよくまとめすぎかもしれません…。
その次の日から、また平常運転に戻ってしまった部分もあるので、
再び「上機嫌でいようDay」を開催したいなと思っています。
また、「真のプラス思考」についても実践していきたいなと思います。

本書は、結構好き嫌いが分かれる小説かなと思いますし、
読むタイミングによって腑に落ちたり、斜に構えてしまったり
反応が異なってくる部分はあるかもしれないとは思いますが、
もしご興味が湧きましたらぜひ読んでみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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