居酒枕

「G式過剰neo、G式過剰Petit」は、99〜03年に断続的に発表していたWEBコラ…

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「G式過剰neo、G式過剰Petit」は、99〜03年に断続的に発表していたWEBコラム「G式過剰」のリブート版。「neo」は追記改稿、新規投稿など取り混ぜて2000字程度の記事を毎週末投稿予定。「putit」は文量やネタが「neo」より"プチ"な感じで不定期投稿の予定です。

マガジン

  • G式過剰neo

    「G式過剰neo」は、99〜03年に断続的に発表していたWEBコラム「G式過剰」のリブート版です。日々に感じた雑感や妄想を好き勝手に綴っています。 基本、毎週末ごとの投稿を目標としておりますので、週末の暇つぶしがてらにお読みいただければ。 なお、投稿記事は新規投稿のほか過去作の投稿となりますが過去作については初出時期からの時代の変化をふまえて追記改稿などを行っています。

  • G式過剰Petit

    「G式過剰Petit」は、WEBコラム「G式過剰neo」の姉妹版です。日々の感想や記録中心の(文量的にもネタ的にも)プチな雑記になっています。 日々のゆらぎの中での経験を書き連ねているので、基本、不定期投稿となりますので、ご了承ください。

最近の記事

卒業証書を捨てるひと

学校で学び、修める。卒業すれば証書を受け取る。 自分も小学校を皮切りに卒業証書は普通にもらってきた。 小学校では卒業式での授与だった。体育館の舞台に一人ひとり上がって証書を受け取る。この小学校は卒業式のリハーサルを綿密に行う学校だった。 うっすらとした記憶ではあるが、卒業証書授与、答辞、送辞、校歌斉唱… とすべてのセレモニーを段取りどおりに練習する。まさに通しリハ、ゲネプロなのだ。なんとも気合の入ったことである。 当時は子どもだったので言われたとおりにリハーサルを行い

    • 【夢記録】成田空港でパスポートを忘れたことに気づく夢を見た

      久しぶりに海外旅行に行くことになり、仕事を午前中のうちにかたずけて電車で成田空港に向かう。ホームに到着するあたりでなにかを忘れた気がしてくる。 パスポートを忘れてきたことに気づく。仕事用のバッグひとつで出かけようとしていたため、普段持ち歩かないものはざっくり忘れてきてしまっていたらしい。 いまさら取りに戻る時間的な猶予はなかった。もはやこれまで。今回の旅行はあきらめることにした。金銭的な損害を少しでも減らすべく、旅行ツアーの開始時刻までにこれをキャンセルする必要がある。

      • 【度々紀行】鎌倉の切通しを歩く ほか

        鎌倉は山で囲まれたまちです。だから切通しも多く… というか切通しを抜けないとまちに入れなかったのは誰しも知るところ。 ただ、鎌倉七切通しに代表されるな有名どころの切通しばかりではないことを最近いまさらながらに知り、地元民としてこれは一度巡ってみればなるまい、と思い立ったのです。 高野の切通し 北鎌倉駅からスタート。まずは高野の切通し、別名長窪の切通しを目指します。個人的にはここは高野台の印象が強いので、感覚的には高野の切通しがしっくりくるかも。 地形堪能として台亀井隧道

        • 【鑑賞日記】宇野亞喜良展を観に行った

          宇野亞喜良展 AQUIRAX UNO @東京オペラシティアートギャラリー なにより驚かされたのは絵の上手さでした。プロに対して上手いというのは、おこがましいにも程があると承知してはいるのですが、とにかく「上手い」としか言いようのない衝撃があったのでした。 単なる巧さではなく、ドライブ感というかケレン味というか、描かれた線ひとつひとつに必然がある。そして紙面全体の構成力。ため息漏れるばかりでした。 自分にとって、宇野亞喜良といえば耽美、退廃的、サイケデリック、エロティック、

        卒業証書を捨てるひと

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        • G式過剰neo
          26本
        • G式過剰Petit
          33本

        記事

          よくみる『怖い夢』の3つのパターン

          人間誰しも夢をみる。そして、みる夢は素敵な夢ばかりではない。 というよりも起きたときに憶えている夢って「怖い夢」の方が多いのではなかろうか。だって、怖くて飛び起きるんだもん、忘れようがないのではないのでは。少なくとも起きた時点では。 そして、この怖かった夢は一過性ではない。同じ内容のものをけっこう繰り返しみてしまう。たぶん怖かったという思いが脳内に記憶されてしまったため、睡眠中、怖い気持ちになったときに記憶から引っ張り出されて再現してしまうからではなかろうか。 怖い夢に

          よくみる『怖い夢』の3つのパターン

          自分が思う聖地のありかたについて

          自分は、まあまあ極まったオタクなので聖地巡礼などもしたりする。(たとえば沼津あたりに) 聖地をめぐるというのは、遠出であっても近場であっても楽しい旅路であるということは間違いない。 とはいうものの”拗らせ”が深くなるにつれて、自分が聖地に対して求めるものが変わってきていることに気づいた。 聖地にはキャラの絵姿は不要なのではないか。たとえばポスターやポップなどはないほうがいいのではないか。 自分が聖地に求めているのは、キャラたちが「その場所で生活している」「その場所に存

          自分が思う聖地のありかたについて

          【鑑賞日記】法然と極楽浄土展を観に行った

          特別展「法然と極楽浄土」@東京国立博物館東博平成館をフルに使用の4章構成。 第1章 法然とその時代 第2章 阿弥陀仏の世界 第3章 法然の弟子たちと法脈 第4章 江戸時代の浄土宗 第1章では、法然自身に焦点があたっています。法然の生涯を描いた巻物や法然の像などが複数展示され、いままであまり知らなかった法然のことを学ぶ場となりました。 人物に焦点のあたった展覧会はそこそこ観てきました。で、今回の主人公は法然だったわけですが、これまでの人物フィーチャー企画と比べると法然の

          【鑑賞日記】法然と極楽浄土展を観に行った

          【鑑賞日記】第8回横浜トリエンナーレを観に行った(3周目)

          第8回横浜トリエンナーレ「野草:いま、ここで⽣きてる」 @横浜美術館ほか 横浜トリエンナーレ、3周目。 会期も終了が近づいてきたせいか、人の入りも多かったです。そのせいかフェスティバル感もあって、鑑賞者の人数で雰囲気って変わるもんだな。という印象の変化が面白かったです。 作品解説もひととおりわかっているので、今回はあまりなにも考えずに回遊することにしました。 展示室階へのエスカレーターを昇ったところに展示されている、ラファエラ・クリスピーノのタペストリー様の作品。 こ

          【鑑賞日記】第8回横浜トリエンナーレを観に行った(3周目)

          ごはんに何かをかけて食べる料理ってアリですか?

          結論からいうと自分は基本的にご飯に何かをかけて食べるのはナシだ。 はじめからかけることを前提としている料理なら受け入れるけれど、心の中では「別にかけなくてもいいのになあ」と思っている。 もっともポピュラーな『かけ料理』であろうカレーライス。自分も大好物だし、よく食べる。 ただ、もしカレーとライスが別々に出てくるなら、ライスのうえにカレールーをダバっとかける食べかたはしない。食べる部分にだけかけていただく。これを繰り返す食べかたをしている。無意識的にそういう食べかたになっ

          ごはんに何かをかけて食べる料理ってアリですか?

          【夢記録】パンを試食する夢を見た

          海辺のちょっとだけさびれた商店街を商店街をひとり旅している。 商店街の雑貨屋でパンを売っていた。文房具などの雑貨が置かれている棚とは別にパンが並ぶ棚がある。 パンは自家製のようだが、この店でつくっている様子はない。どうやら委託販売のようだ。 少々気になって店内に入る。まず目についたのはスライスしたフランスパンをあげた菓子パン。 そして数種類のカンパーニュ。棚に続く壁に掛けられている。目立っていて上手い陳列だ。美味しそうだし、面白い。 店内にはパンを買おうとしている客が数

          【夢記録】パンを試食する夢を見た

          【鑑賞日記】黄金町バザール2024を観に行った

          黄金町バザール2024 —世界のすべてがアートでできているわけではない @黄金町周辺 黄金町バザールは年に一回のアートイベントですが、自分はこれまで基本的にトリエンナーレの年にしか行っていませんでした。 もちろん毎年開催していることは知っていますし、顔を出した年もありました。ただ、どうしてもなんでもない年にまでには、と足が遠のいてしまう。 毎年行くことでみえることもあると思うのです。一方、3年に一度の機会だからこそ街の変化がビビッドに浮き上がってくるということもあるとも思

          【鑑賞日記】黄金町バザール2024を観に行った

          【鑑賞日記】翻訳できない わたしの言葉を観に行った

          翻訳できない わたしの言葉@東京都現代美術館言葉とは何か。 言語とは何か。 言語はコミュニケートや自己の表現の手段足り得るのか。 さまざまな、いわゆるマイノリティのインタラクティブなコミュニケーション事例をもって鑑賞者に考えるきっかけを提供するということが目的の企画展でした。 5人の作家による作品は、それぞれ抱える課題感や目的意識は異なりつつ、観る者たちに対して「あなたはどう考えますか?」という問いかけをしてきます。 その中で自分がより強く心を動かされたのはユニ・ホ

          【鑑賞日記】翻訳できない わたしの言葉を観に行った

          【鑑賞日記】第8回横浜トリエンナーレを観に行った(2周目)

          第8回横浜トリエンナーレ「野草:今、ここで生きてる」@横浜美術館 ※1周目の感想はこちらです。 第8回横浜トリエンナーレ、2回目の鑑賞。 今回は、1回目で見落としたり駆け足気味だったりした作品をあらためてじっくり観るだけではなく、あえて作品の解説などは読まず、ただひたすらに作品を観ることで、どのような理解が得られるか。という鑑賞スタイルをとってみました。 まあ厳密にその自分ルールを課すのではなく、なるべくそうしてみようか程度のしばりではあったのですが。 やってみた実

          【鑑賞日記】第8回横浜トリエンナーレを観に行った(2周目)

          カレーパンを食べるのって怖くない?

          カレーパンは苦手だ。 いや、これは誤解のある言いかただった。 正確にはカレーパンを食べるときに表面についたパン粉(油分を多分に含んだアレ)がポロポロと散らばるのが苦手なのだ。 カレーパン自体はけして嫌いではない。そもそもカレーは大好きだし、パンだって美味しく食べている。だからカレーパンも本当ならば大好物になって然るべきなのに。 あの食べるときに不如意にこぼれ落ちるパン粉さえなければ、と思わずにはいられない。 カレーパンにパン粉をまぶす必要ってあるのだろうか? いやそも

          カレーパンを食べるのって怖くない?

          【鑑賞日記】サエボーグ/津田道子 Tokyo Contemporary Art Award 2022-2024 受賞記念展を観に行った

          サエボーグ「I WAS MADE FOR LOVING YOU」/津田道子「Life is Delaying 人生はちょっと遅れてくる」Tokyo Contemporary Art Award 2022-2024 受賞記念展@東京都現代美術館 サエボーグとは3度目の進逅でした。ラバースーツの一見可愛く、しかしよくみると実は悪意ある存在、魅力的で面白いです。露悪的でもあるのかも。 館内に展示されているラバーギミック、うんことハエですからね。そりゃ悪意というか邪気というかそうい

          【鑑賞日記】サエボーグ/津田道子 Tokyo Contemporary Art Award 2022-2024 受賞記念展を観に行った

          【鑑賞日記】ホー・ツーニェン エージェントのAを観に行った

          ホー・ツーニェン エージェントのA@東京都現代美術館 まあまあ長い映像作品群の展示とあってすべて観るのはあまりにも拘束性強すぎでした。上映スケジュールを上手いことリレーすれば全部観ることもできたのでしょうが、それでも3時間くらいはゆうに超えそうだったので、タイミングの合った作品を観ればいいやと割り切った鑑賞スタイルにしました。 映像作品を観るときにいつも思うのですが、ループで見れるのだからどのタイミングで観はじめてもいいのでは? というのは自分にとっては結構なストレスなの

          【鑑賞日記】ホー・ツーニェン エージェントのAを観に行った