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コントな文学『地獄すぎる』

コントな文学『地獄すぎる』

「もうっ、こんな所で触ってこないでよ」

「大丈夫だよ、裕貴寝てるから」

確かに僕は夕食後、リビングのソファでテレビを観ながらウトウトと寝落ちしてしまったようだ。
だけど、両親の会話が聞こえて目が覚めた。

「なぁ、ちょっとぐらい良いだろ?」

「リビングではダーメ♥」

この危険な香りがする状況で僕は寝たふりする事を選択した。
後にこの選択は間違っていたと後悔する事になる。

「裕貴が起きたらどうすんのよ」

「大丈夫だよ、こいつ一回寝たらなかなか起きないから」

父さんは寝落ちした中1の息子がいるというスリルも含めて母さんと楽しもうとしているのか?

「ねぇ、ママのおっぱいが飲みたいでちゅ♥」

「本気でやめて」

本気でやめてくれ、父さん。

「ここじゃあダーメ♥」

ここじゃダメって夫婦の寝室でだったら構わないって意味なのか?
母さんも、まんざらでもないって感じが伝わってきてマジで地獄すぎる。

「久しぶりに一緒にお風呂に入りたいな♥」

「バカ、何言ってんのよ」

大人になったら尊敬している父さんと同じ消防士になるのが夢だったけど…
他の職業目指そうかな。

「お風呂でおチンチン洗ってほちいでちゅ♥」

「もうっ、バカね♥」

翌朝、僕は父さんと母さんの目を見て話す事ができなくなっていた。

そして、僕の思春期と反抗期が始まった。

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