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「将来どうなりたい?」の腹の内は「直感」が先か「論理」が先か
「将来どうなりたい?」「5年後どうしてたい?」「キャリアをどう考えている?」と就活や人事面談で聞かれてモヤモヤしたことありませんか?
・自分がなんとなく好きなことはこれかな
・世に求められている力はこれかな
・将来を考えるとこっちの方が安定?
・この会社にはこう話したほうがいいかな
と、考え出すと訳が分からなくなった経験がありませんか?
そんな時に自分と他者をどう見つめなおせばいいのか指針があると思考を深めやすくなります。
この記事では、私の実体験と6年間自問自答した思考から、一つの仮説を提示し、皆さんにどうですか?と問いたいと思います。
解決策は示しません、あくまで物事のとらえ方の一例をお伝えして、どう咀嚼するかは読者に任せたいと思います。
この記事の結論
腹の内は「直感」が先
自分と他人を納得させるため「論理」を構築する
説明する前にこの記事での定義は
「直感」・・・感覚的、瞬間的に思ったこと。
「論理」・・・思考や論証の組み立て。
とします。
例えば、お昼ごはんに「りんご」を食べるという意思決定をするときに
・「あのりんごおいしそう!食べたい!」というのは直感的
・「りんごは食物繊維が豊富で腸に優しい、食べよう」というのは論理的
ですかね、あくまでイメージで大丈夫です。
さて、「将来どうなりたい?」という問いに戻りましょう。
まず私ならとりあえずこう答えるというのを示します。それから「直感」が先、というのがどういうことか解説します。
私が「将来どうなりたい?」と聞かれた場合
話し言葉で書きます
「僕自身は、AR共創が当たり前になる世界にしたいと思って生きています。2016年にHoloLensに触れて衝撃が走り、これが当たり前になったら面白い世界になるぞ!僕も貢献したい!と思ったのがきっかけです。
そのためにエンジニアとしてAR技術の実装能力を上げつつ、異業種とのコミュニケション力やチームビルディング力、事業貢献力、採用育成力を強みに生き残って貢献したいと思います。
現在の会社はサイバーエージェントの子会社のCyberHuman Productions (CHP)で働いていて、リアルタイム3DCG合成撮影のエンジニアをしています。
今の会社にいる理由は3つあって
①Future Liveという新領域の事業の立ち上げにワクワクする
②自分では購入できない機材がそろっているスタジオにワクワクする
③CGデザイナー含めた、様々な職種の人と仕事ができてワクワクする
と自分の強みにしたい内容とワクワクする内容がマッチしており、非常に充実しています。
サイバーエージェントという会社は、時流に合わせて事業コミットしていく傾向があり、ARの時代が来た時に一気にコミットしていくことに期待しています。またその時に自分が先頭を走っている状態でありたいと思っています。
一方、社外の個人活動として、ARエンジニア向けのハッカソン企画をしています。ここでは、異業種とのコラボレーションをコンセプトとし、建築家やダンサー、映像クリエイターなどとのコラボを過去10回ほど実施しました。
この活動の延長線として、2025年の大阪万博でARの展示を狙っています。なぜなら、大阪万博では、日本に技術が普及するきっかけになることと、デバイスの普及時期からしてもジャストタイミングだからです。
このことが最終的に、AR共創が当たり前になる世界につながると思って毎日ワクワクしながら過ごしています。」
長くてすみません。
この文章の原体験
2016年に「HoloLensすげぇ!!!!これに関わっていきたい!」と直感的に思ったことがきっかけです。
この時はHoloLensが市場的にどうとか、ARが今後どうなるとか、その時は考えていませんでした。
腹の内の思考順番
最初の長文は
「自分の中で論理的に組み立てた文章」
です。
自分でも振り返りやすいし、他人にも伝えるときに便利です。
一方で直感的な
「HoloLensすげぇ!!!!」
という原体験も存在しています。
どちらも本当の自分から生まれたものです。
しかし、どちらが先に起きた現象なのでしょうか?
私の腹の内の順番はこうなっているだろうと仮説を立てました。
① 直感的にワクワクすることを継続させたいと思う
② ワクワクを長く継続させつつ、生きるための生存戦略を考える
③ 生存戦略を実行するため、他人に説明するための言葉に置き換える
①直感的にワクワクした自分の体験
「HoloLensすげぇ!!!!これに関わっていきたい!」という原体験ですね。
これが継続すれば幸せなのです。
それとほぼ同時に
「とはいえ、HoloLens好きと言い続けるだけで食っていけるだろうか」
と合理的な自分が現れます。
② ワクワクを長く継続させつつ、生きるための生存戦略を考える
頭の中にWill, Can, Needの3つの円を描きます。
ビジネスの土俵では「Need (求められること)」に「Can (できること)」を価値提供することでお金をもらえます。それを継続していけばとりあえずは生きていけます。Willは後回しです。
Needを見極めて、Canを拡大しつつ、Willに近づくと嬉しいな~と思いながら、各円の解像度を上げていきます。
ビジネスの土俵にいる私は、黙っていてもWillが近づくことはありません。なので、戦略的に動く必要があります。
もうこの時点で、直感的な自分はいなくなっています。戦略家の自分になっています。
③ 生存戦略を実行するため、他人に説明するための言葉に置き換える
戦略や想いを論理的にわかりやすくストーリーにします。
テレパシーがあれば楽なのですが...
できないので、言葉にしたり、図にしたりします。
それが冒頭の 私が「将来どうなりたい?」と聞かれた場合 の文章です。
何回も他人に話して、伝わっているか確かめて、というのを繰り返して精度を上げていきます。
結局のところ「将来どうなりたい?」に答える目的は、他人に動いてもらうためだと思うようにしています。
就活であれば「将来どうなりたい?」の答えが、企業とマッチしていれば採用確率が上がりますし、人をプロジェクトに巻き込むときも、将来像に共感してもらえた方が、一緒に活動できる確率は高くなります。
論理から行動が生まれることはあるのか
今回の記事では「戦略の立て方」はどうでもいいと思っています。
注目したいのは、このような思考が「論理」から生まれることはあるのでしょうか?という問いです。
確かに、この文章を書く意識は「より論理的にわかりやすく書こう」という意識で書いています (実際に論理的かは置いといて)
しかし私の場合、
最初の原体験は、言葉で説明できない直感的な事象でした。
しかし、その1秒後には
「このワクワクを継続するためには?」という戦略的で合理的な思考に切り替わり
他人に説明するときには「論理」という武器を使って、誰でも伝わるように説明する努力をします。
こう振り返ったときに、
本当の自分は、本当にそこにいるのだろうか
という不安になる瞬間があります。
なぜなら、行動しているその時その時の瞬間は、論理的に構築された概念で動いているとは限らないのでは?と思うからです。
そんな不安を払しょくするために、
腹の内は「直感」が先
自分と他人を納得させるため「論理」を構築する
と捉えた方が幸せなのではないか、と最近思うようにしています。
今、それが大事だと思っているのは「直感」
「将来どうしたいか?」「5年後どうしたいか?」という質問は自分と他人を納得させるために答える。
つまり、行動している時の自分の心理と、後から振り返ったときの話は、厳密には同じではないが、つながっているという感覚を持つ。
順序が違うだけで「直感的な自分」も「論理的な自分」も自分なのではないか。
こう考えると自分の中のモヤモヤがちょっと晴れました。
最後に
この記事はテクニカルな解決法は何一つありません、期待していた人すみません。
ただ、何かモヤモヤが晴れるような捉え方、考え方を提供することで、誰かが幸せになるのではないかと思いながら書きました。
私は、ARエンジニアでありながら、哲学的な思考が大好きです。こういった文章の力で世の中に貢献出来たらうれしいです。
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最近clubhouseで「会社を楽しもうラジオ」というのを月木の朝8:30にやっています。こういうキャリアに関して考えたことを話しています。
この文章が刺さったあなたにはバッチリだと思います。ぜひ遊びに来てください。
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