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部分否定 完全否定 | まずは成立している文からスタートして二重否定へ

" 部分否定 と 完全否定 "について、例文を使いながら説明をしています。すべてについて成立している内容を否定するときに、一部分の内容を否定するのか、それとも全否定するのか。この内容を、どう英語で表現するのかについてのnote記事になります。まずは、すべてについて成立している内容の例文を一つ挙げ、その文の部分否定、そして完全否定を英語で表現します。

部分否定 完全否定 | まずは成立している文からスタートです


【例文】
All students in my class have seen this panda.
「私のクラスでは、すべての生徒たちが、このパンダを見たことがあります。」


現在完了の経験用法を用いての例文です。私のクラスにおいて、「all students(すべての生徒たち)」が、このパンダを見るということを経験しているという内容です。

この「すべての生徒たち」について成立している内容を一部分だけ否定します。

部分否定: 一部分を否定します


【例文】
Not all of the students in my class have seen this panda.
「私のクラスのすべての生徒たちが、このパンダを見たとは限らない。」


「すべての生徒たちが見たとは限らない」という言い方が部分否定です。このパンダを見た生徒もいれば、見たことがない生徒もいるという状況を表しています。「すべてが~だとは限らない」という言い方は、日本語でもややこしいので、「すべてについて成立しているとは限らない」ということを認識しておくことが大切になります。シンプルな例文を通して、部分否定の内容を日本語・英語ともに押さえておくのが良いかと思います。

完全否定: 全否定とも言われます


【例文】
Not any student in my class has seen this panda.
= No student in my class has seen this panda.
「私のクラスで、どの生徒も、このパンダを見たことがありません。」


現在完了形の否定文と、英文の形が違います。not によって、any(どんな~も)が否定されています。そうなると、no(~ない)という意味になります。

ややこしいので、「not any 名詞(単数形で)」の意味を、「どの名詞も~ない」と押さえておくと良いかと思います。このパンダを見た生徒は「no」ということで、このパンダを見た生徒は 1 人もいないという訳がついたりもします。

注意点は、not any の後ろにくる名詞が単数形で書かれ、複数形の「s」がつかないことです。

部分否定のときの 「not all of 名詞の複数形」と区別をして押さえておくと良いかと思います。

ちなみに、
「not all of 名詞の複数形」は「not every 名詞の単数形」に書き換えができます。every がきたときは、名詞が単数扱いになります。

今度は、ややこしいですが、否定語が二つあるときについてです。
 

二重否定は強い肯定【never fail to】

いきなり、fail(失敗する)というネガティブな内容ですが、この否定のイメージと、二重否定を使ったポジティブな内容を認識することが大切になります。
 
S fail to V(SはVすることを失敗する)という意味です。S want to V(SはVしたいと思う)という不定詞の勉強のついでに押さえておくと良い言い方かと思います。
 
この「fail to V」に、さらに否定を表す never(決して~ない)をつけると、強い肯定の内容となります。
 
S never fail to V を直訳すると、「Sは決してVすることを失敗しない」となります。これを意訳すると、「Sは必ずVする」となります。「Vすることを決して失敗しない」ということは、「必ずVする」ということです。
 
fail to V という否定の内容を、さらに never で否定すると、強い肯定。マイナスの数とマイナスの数を掛け合わせるとプラスというような感じで押さえておくと良いかと思います。

他にもよく出てくるものを押さえる

新しい単元を学習するときに、できそうなものを一つ押さえ、さらに似た要領でできそうなものを押さえると、学習に勢いが増します。
 
can't (~できない)という否定と、without(~ない)という否定で強い肯定を表します。


can't V without 名詞
「名詞なしでVすることができない」
→「Vするには名詞が必要だ」


二重に否定することで肯定ですが、強い肯定で「必要だ」と訳をつけると、うまく意味が通ることが多いです。
 
ここで、身近な例文で、押さえておくと覚えやすいです。
 
【例文】
I can't live without water.
「私は水なしで生きることができない。」
→「私が生きるには水が必要だ。」
 
これくらい、当たり前の内容で例文を押さえておくと、いろいろと応用しやすいかと思います。

主語 I と動詞 live と without の後ろを適宜、他の語にすることで、二重否定の英文が作れます。
 
覚えやすい内容で押さえて、それを自分で変更するというのも、学習するときの一つの手かと思われます。
 
二重否定は、リスニングで出てくると、単なる否定と思ってしまって意味を全くの反対で認識してしまうということにもなります。
 
ただ、いきなりリスニングで正確に認識するのは苦しいと思いますので、簡単そうな例文から始めて、徐々にネイティブの速さを聞き取れるところまでもっていくというステップを踏むというのもアリかと思います。

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