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線形代数学のオススメのコラムで逆行列を余因子展開で求めます

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余因子展開を使い逆行列を求める方法自体は難しくありません。具体例を使って、その方法を説明しています。大学の線形代数学の単位を落としそうな方や、とにかく手っ取り早く逆行列の求め方を…
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#行列式

線形代数学で4行4列つまり4次正方行列の行列式を余因子展開で求める方法 【実用数学】

線形代数学で4行4列つまり4次正方行列の行列式を余因子展開で求める方法 【実用数学】

この記事では、行列の行列式の求め方を説明しています。線形写像は、行列で表すことができるのですが、この行列式の値が0でなければ、その行列の逆行列が存在するということになります。

そのため、行列式を具体的に計算することができると、逆行列が存在するかどうかを確かめることができます。

また、逆行列が存在するとき、その線形写像は、線形同型写像(全単射である線形写像)であり、その逆写像を表すのが逆行列とい

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行列式の二つの列を入れかえると符号が逆さま(行の入れかえでも)

行列式の二つの列を入れかえると符号が逆さま(行の入れかえでも)

行列式の二つの列を入れ替えれば、行列式の符号が変わるということを証明するために、より一般的な定理を証明します。
 
複素数を成分とするn次正方行列Aの列に、n次対称群S(n)の置換τを作用させると、その行列式は、行列式|A|にsgn(τ)を掛けたものに等しいということを証明します。
 
τとして、互換のときを考えると、互換(i, k)の符号sgn((i, k)) = -1なので、二つの列を入れ替え

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行列式の多重線形性をn次正方行列で

行列式の多重線形性をn次正方行列で

行列式の多重線形性について2次正方行列で使って練習する内容になります。

行列式の多重線形性で、行列式のある列が和の形になっているときに、2つの行列の和に書き換えることと、ある列が一斉にc倍されているときに、その行列式全体をc倍したものに書き換えるということをやってみます。

この2つを合わせて、線形性といいます。3次以上の行列式について、どの列についても線形性が成り立つので、多重線形性といいます

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行列式|AB|=|A||B|の証明を解説【行列の積について重要】

行列式|AB|=|A||B|の証明を解説【行列の積について重要】

線形代数学で行列式を学習するときに、1つの行列をいくつかの区画で分割した区画を考えることをするときがあります。

このnote記事では、対角上に区画が並んだ行列について、その行列式を求める公式(定理)を証明します。

この記事で扱っている行列の成分は、すべて複素数の範囲内としています。この証明をするために、行列式についての1つの定理を使います。

それは、2つの p 次正方行列 X と Y につい

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