葉太を守れ!【短編小説】2000文字
玄関を開けるといい匂いがした。ビーフシチューだ。帰りに牛丼食ってこなくてよかった!
「ビーフシチュー!ただいまー。」
「おかえり。お母さんはお父さん送ってったから。自分で温めなよ。」
若葉が食卓でスマホを見ながら食っている。
大きく切ったじゃがいも。柔らかく煮込んである牛肉。煮込まれて形がなくなったたまねぎとセロリ。しめじはたっぷり、にんじんは小さめ。緑が鮮やかなブロッコリーは後でのせる仕様だ。
手が込んであるこのビーフシチューは父さんのビーフシチューだ。
「青葉のこと待って