antique
継ぎ接ぎだらけのテディベア
色違いの瞳
吹き込んだボイスレコーダー
続きはまだ
あの頃のガラクタが
海底2万マイルに眠り続けている
ムーンライトダイバー
深く 深く 潜ってゆくんだ
正義も悪も届かないこの場所でなら
鍵を開けてもいいかな
在るべき姿で
ありのままの気持ちで
迎えにゆくよ
月が明るい間に
二階建てのドールハウスで
お茶会
プラスチックのロケットで
宇宙遊泳
あの頃の宝物は
海底2万マイルで夢の続きを
ムーンライトダイバー
ふわり ふわり たゆたいながら
砂糖菓子でつくったチープな嘘なら
少し舐めてもいいかな
忘れられた約束を
果たす為に 君を
迎えにゆくよ
月が明るい間に
重なって 僕は重なって
折り重なって
地層に埋もれて
ミルフィーユみたいに
冴えない大人になった僕を
なんでもないみたいに 笑い飛ばしてほしいんだ
「碌な人生じゃないね」って
愛して欲しいんだ
君を失いたくないんだよ
鉛のように沈むからだを
ほら 無数の泡が押し上げる
ムーンライトダイバー
月夜の狭間を
手をつないで 波のまにまを
たゆたいながら
幾星霜にも
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