夜明けに流すあなたとの日々
そのことばは夜明けへと続く。誰にも届くことはなく、風にさらわれた赤い花びらのようにどこかへ消える。
彼は待っていた。自分のために作られた居心地の悪い部屋で。山積みの教科書と新品の課題。彼は彼女を待っていた。家族はすでに寝室へと引き上げ、安らかに明日を迎えようとしていた。
眠気はない。明日も退屈な一日。朝、教室に入れば、彼女はいつものように奥の窓際の席に座っているだろう。それでも退屈なんだ。きっと、昨日よりもずっと。彼女はいつも通り、笑っている。でも、もうただのクラスメート