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医療業界への就職を検討している学生さん、社会人の方へ

近年、医療業界への就職や転職を検討している方から相談をいただくことがあります。やはり、大変特殊な業界ということで不安になる方が多いようです。それでも医療への希望を持っていただけることにまず感謝が絶えません。医療業界で仕事をしていると辛いことも多々ありますが、正直生命に携われことへの社会貢献度や人間としての存在価値を感じることができることはやはり医療業界独特の感覚だと思います。業界の動向を見る上で参考にできる資料や、現場での実体験等を踏まえお答えさせていただきます。参考までに以下をご覧いただけますと幸いです!

まず、医療関連は厚労省が業界のトップ(言い方が偏っているかもしれませんが)となるため、各種資料は以下のように定期的に掲載を厚労省HPにされます。是非お時間があるようでしたらご覧になるのもいいかと思います。

(例)病院報告(平成30年1月分概数)

昨年、厚労省から400前後の公立などの公的病院の赤字に関する告知がされ業界でもかなり話題となりました。今後の厚労省側の方向性を含めての発表とは思いますが、かなり思い切った行動をとられたなと考えます。今後の動向はかなり注意して見ていく必要があると思います。とはいえ、この業界の市場が急激にシュリンクすることは現状では懸念されておりません。(製薬業界含め)

私もそこまでのシュリンクは今後発生しにくいと思います。ただし、就職先に関してかなり注意して選定することが重要です。以下に注意点を記載致します。

①病院を選ぶか診療所、クリニックを選ぶか

これはかなり重要な選択となります。一般の方から見ても規模感が違いますので、だいたいの想像はつくかと思いますが、病院ではそれぞれの業務に担当があります(事務長クラスは全て携わると思いますが…)。対して診療所、クリニックレベルになると担当として就職したとしても、兼務といった形で様々な業務に携わることとなる機会が多くなります。これは今後のビジョンによって選ぶことをおすすめします。

病院への就職

今後、それぞれ専門的なものを経験しスキルや実績を積みたいということでしたらやはり病院へ就職する方がよいと考えます。そして、中堅以上をおすすめしております。現状、業界では地域包括を重要視する傾向が高くなってきておりますので、そういった分野に取り組み、様々な病院や在宅、訪問系のグループを形成している病院はかなりの経験が期待できると思います。各診療科目や、看護部長クラスの方針がそれぞれ違いますので、幅広い科目の経験や専門的な知識を学べることが多いかと思います。

診療所、クリニックへの就職

医療業界で様々な経験をしたいという方には是非診療所やクリニックをおすすめします。本当に数多くのこと(雑務含む)を経験できる機会が多く、患者様と直接コミュニケーションを取れる機会や、近隣の協力している医療施設の方々とも連絡をとる機会があるため、本当に細部に渡って経験をするこが可能です。(もちろん、各施設によって状況は変わりますので、リサーチは必須となります。)また、院長先生との距離が近いので決済や方向性の判断がかなり早いことが多いです。


現状の医療現場

現在、AIなどIT分野が医療分野でも取り入れられ本当に以前とは比べものにならないくらい変化をしています。ただし、それでもやはりまだまだ業界としては他業界に対しては遅れており、医局制、医師会等様々な制度(?)や組織(?)が影響力をもっていることや、関係各所との調整は重要な項目となっております。しがらみや、しきたりはかなり重要であり就職後は注意することをおすすめします。一つでも間違えますとDr.の機嫌を損ねて大変なめにあうということは未だに存在しております(以前よりは少なくなりました。)ただしこういったことを経験することで、コミュニケーション能力や渉外の力はかなり上昇しますし、私も驚くほど現在の仕事にプラスとなっております。

給料

不明確ですが、結果から申し上げますと病院に長期的に勤務されていた方が給料面ではプラスかと思います。診療所やクリニックではそこまで期待した昇級は機会として与えられない可能性がございます。ただし、やはりクリニックで働くことのメリットもかなり大きいので、福利厚生やその他を踏まえ決定される方が良いかと考えます。なお、医療業界は各施設にもよりますが、他業界に比べ仕事量や内容のわりに金額は少ないなあと感じます。(個人的な感想ですが…。)給料面を重要視される方には製薬会社が良いかと思います。MRさんや製薬会社の研究部は高額な方が周りには多いです。

モチベーションは?

仕事をする上で、モチベーションの所在は大変重要かと思います。私個人としては、やはり患者様が回復するもしくは、延命により大切な時間をご家族やご友人と共有することができたという手紙やお言葉をいただけたときかと思います。また、医療業界での経験があったおかげでTV番組の制作へのアドバイスを求められたりセミナーでの登壇のご相談をいただけたりと様々な可能性をいただいております。決して、ニュースやSNSで配信されているようなネガティブな面だけでなく、働くことでご自身にとってもプラスなことが多いと思われます。



個人的な感想で恐縮ですが、ご覧いただき誠にありがとうございました。





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