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娘がレゴで遊ばなくなった理由

昨年のクリスマス、娘にレゴをプレゼントした。 
 
おもちゃのカタログを広げて「どれがいい?」と聞くたびに違うおもちゃを指すから、結局夫と私で娘が「これがほしい!」と言ったものの中から選んでレゴに行き着いた。  
今まで遊んでいたブロックに物足りなさを感じていたように見えたし、想像力も養えて楽しそうだと思って。   
 
購入したのは、娘の大好きなミッキーのレゴ。大きめのピースを組み立てると、ミッキーやミニーたちのおうちができあがる仕様になっている。このような↓    


この商品の良さをアピールすることが目的ではないので詳細は割愛するけども、このレゴ、かなりよくできている。私や夫が知る20年以上前のレゴからはものすんごく進化していて、その細部まで行き届いたクオリティの高さにふたりで感動した。   
 
肝心の娘はというと、私たちの予想以上にとまではいかなかったけれど、それなりに喜んでくれて、さっそく手に取って遊んでいた。  
 
翌日、レゴのクオリティの高さへの感動が冷めやらぬ私は、保育園から帰ってきた娘と一緒にレゴを出して↑のようないわゆる「完成形」を目指して組み立てた。
娘と一緒に、と言いつつ、実際はほぼ私が組み立てて、娘はその様子を見ていただけなんだけど。 
 
それでも完成したおうちを見て娘は「わぁ〜!」と顔を明るくさせ、私たちはその完成形をテレビ台の上に飾ることにした。   
 
けれどもなぜだか、その日以来、娘がレゴで遊ばなくなってしまった。   
 
◇    
 
完成形のおうちを指差して、「遊ぶ?」と誘っても「あそばない」と言うばかり。数日経って完成形を崩して箱の中にしまっても、娘が自ら進んでレゴに手をつけることはなかった。   
 
とはいえ、すぐ飽きてしまうのはよくあることだからあまり気にしていなかった。もう飽きちゃったんだ、せっかく買ったけど仕方ないね、と夫とも話していた。自然と、レゴの定位置は部屋の隅っこに追いやられた。   
 
そしてそこからさらに数日経った先日。 
 
なにがきっかけかはわからないけれど、夫と娘がレゴで遊び始めた。なにやら楽しそうに遊んでいる。夫がその場を離れても、娘は夢中で遊び続けていた。あ、またハマりだしたんだ〜と思って見ていたのだけど、夫が私のところへ来て言った。  
 
「わかった、きっとあれだね、たぶん『完成形』を見せない方がいいかもね」   
 
どゆこと?と聞く私に夫が続けて言う。
 
「あの『完成形』ってめちゃくちゃレベル高いじゃん、でも2歳の子どもがあれに到達するにはかなり時間がかかるでしょ?たぶん、いきなりハイレベルなものを見たから、『自分にはそんなもの作れない、やーめぴっ』ってなっちゃったんじゃないのかな。なんか、創作意欲がなくなるというか」  
 
なるほど、と思った。と同時に反省した。だって、レゴで娘と一緒に遊んだあの日、彼女の目の前でサササッと「完成形」を作り上げてみせたのは他でもない私だったから。 
 
想像力を養うどころか、それ以前に彼女の創作意欲を欠くようなことをしていたのかもしれない。  
 
実際のところ、夫の言うことが正しいということを証明するものは何もない。だけど、夫と楽しそうに、自由にピースを組み立てていたあの日から、娘はよくレゴで遊ぶようになった。  
 
ここ最近は、毎朝自発的にレゴの入った箱を引っ張り出して思い思いに組み立てている。  


すぐに「説明書通り」に作ろうとする私にはとても思いつかないような、毎回形の異なるおうち。   
 
そんなおうちを作っては、得意げに「ママみて〜」と言ってくる娘。 
   

  
本当は、飽きてなんかなかったのかもね。 
  
これからは、娘の「つくりたい」という気持ちにストッパーをかけてしまわないように気をつけよう。ブロックで遊ぶときは、娘主導で一緒に創っていこう。そう思った今日この頃。
 



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