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139 成功体験が足枷になる昨今

Insight Tech アイタスクラウド営業担当です。
セブン&アイホールディングスのPB「セブンプレミアム」の売上高が、前年を下回る見込みであることがニュースとなりましたね。開始以来初のことだそうです。

記事によると、グループ内でセブンプレミアムが一番売れているのはコンビニのセブンイレブンであるため、商品は単身又は2人の少人数世帯を対象に小容量サイズで設計していたが、昨今は大容量サイズが売れ筋になり対応が遅れたとのこと。

「もう2年経つけど対応が遅れたなんてことがあるのか?」と疑問に感じましたが、20年は食料品のまとめ買い等が起こり、ナショナルブランドの商品が不足した結果、セブンプレミアム等のPBの需要も高まり売上増だったとのこと。

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(画像:経済産業省「2021年上期小売業販売を振り返る」より抜粋)

確かに20年の飲食料品販売額の伸び率は高いですね。
スーパーの棚がすっからかんになっていたのは記憶に新しいかと思います。
インスタント食品等の保存がきくものは特に手に入りづらかった印象です。
個人的に、昨年コンビニで初めて乾麺うどん(100g×5束)を買ったのですが、こんなに高いのかと衝撃を受けた記憶があります。あれが売れるのだから売上増なのもなんとなく分かります。

しかし、新たな生活様式が定着しつつあり、食料品の供給も落ち着いた中で、生活者の需要は大容量のものや複数回に分けて使えるものにシフトしているようです。

家での食事の回数が単純に増えたので、実感値としてこれは納得の内容です。買い物の回数を減らすという意味でも、業務用スーパーの大容量の冷凍食品だったり、パッケージが小分けにしてある商品なんかは割と魅力に映るようになりました。鍋キューブなどはリピートしてしまっています。

メーカーが商品開発・改善の手を休めたということは無いと思いますが、20年の食料品特需?は、生活者の需要の変化を見極めづらくしたのでしょうか。

「去年は売れたし今年も売れるだろう」は、食料品においても通用しなくなっていますね。

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人の「欲しい」は些細な環境の変化で大きく変わる繊細なものですね。
コロナもbeforeからwithへ、withからafterへと移り変わっていきますが、
その時々の生活者の反応を丁寧にキャッチアップしていくことがいかに重要かが分かるニュースでした。

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