丹波のすごい先輩①荻野拓司さん

丹波には尊敬する先輩がいっぱいいるので、ちょっとずつ紹介をしていこうと思っている。ずっと先輩やら後輩やら仲間やら、そういう人を自慢するような記事を書きたいと思っていたのであった。

しかし、まさか一番最初に拓司さんを紹介することになるとは思ってなかったのだけど、なんとなくちょうどよかったような気がしている。



この嬉しそうにピザをカットしようとしてくれているおじさんが荻野拓司さんなのである。荻野さんのことを詳細に書く必要があるかというとわからないし、めっちゃ膨大なことになってしまうし、きちんとまとめる自信もないので、とにかく思いついたことから書いていこうと思う。


拓司さんは、市議会議員としての先輩である。市議会議員の任期は4年あるのだが、途中で所属会派を分けたという事情があって、4年間まるまるずっと同じ会派の先輩として過ごしたのは拓司さんひとりなのである。

僕は市議会議員を4年間勤め、任期満了で退任させていただいたが、同じ時期に市島町時代から丹波市合併時期にかけての合計20年間勤め、任期満了のタイミングで退任された。

ちょうどうちの親父(父:裕史)と同じくらいの年齢で、名前も「ひろし」さんである。

そんな人生の先輩のことを評するというつもりもないのだが、ものすごく純粋な想いをもって、議会活動も農業も森づくりも行っている人であり、関わってきて6年の間に、嘘をついたり、邪な気持ちを一切感じたことがない。



今日もまた拓司さん家の施設はひとつ進化していた。行くたびに施設が少しずつ進化していっているのは、拓司さんの着実さと実直さを感じさせる特徴そのものである。今日は外でみんなで食べられる吊り型の鍋を火にかけるための囲炉裏の建築であった。



目に見えるものすべてが拓司さんの手作りである。丸太は自分でチェーンソーで切ってきたものであり、それがそのまま椅子になっていくのである。

その他すべてのものが一切手作りであり、そもそもこの囲炉裏だけが手作りなのではなく、今回はまったく写真に収めていないのだが「でかいレンガの家(食品加工所と宿泊所とレストラン)」と「森のツリーハウス」や「森の小屋」や「森のBBQ場」や「森のステージ」など、数々の手作り施設を自らの構想のままに生み出してきている。ぜんぶつくっているのだ。



今日はそのレンガの家で、スペイン料理であるアヒージョとイタリア料理であるピザを振る舞ってくださった。そのレンガの家もまた、レンガひとつを積み上げることから始まった、拓司さんの手づくりプロジェクトのひとつ。

はっきり言ってヤバい。ぜんぶ自分でやるとか尋常じゃないのであるが、それを「忙しくてなかなか進まんねえ〜、ははは」とニヤニヤしながらやってのけるのがこの先輩のすごさである。議会でも農業の未来について語ることが多く、より魅力的な農業の伝え方があるんだということを熱弁を振るっていたのだが、それはすべて自分でも実践しているものなのである。

そこがほんとにすごい。ぜんぶ自分で実践して、感じて、人に伝えて、人にきてもらって、話して、理解して、学んだことを生かしてまた実践する。

これをずーーーーーーーっとやっていて、大人になってもずーーーーーっと変わらずにやり続けているのだから、もう本当にどんだけすごいんだろうと思うのだが、それがもう何気なく、普通に、生きる習慣の中で進んでいく。


ぼくも拓司さんも、お互いに議員を辞めてからこの2年を本当に自由な発想を気持ちの赴くままに行ってきたと思う。市議会議員という仕事は、とてもやりがいのある仕事で、本当に関わり方ひとつで影響力を持って仕事をすることができるし、いろんな社会構造について学ぶことができる、本当に価値のある仕事だと思っている。

だからこそ、責任が伴う仕事だし、世間の目にも厳しく晒されるという特徴がある。その世間の目をあまりにも気にしないでいると、自分の活動そのものに対する批判が生まれるほどに、その特徴の影響によって制限されるものというのは割とあったように感じている。


のびのび自由といえばなんだか、市議会議員の仕事が窮屈に聞こえすぎるかもしれないが、僕や拓司さんのような自由気ままが本当に心地よいと思っている人にとっては、なかなか悩ましいことの多い立場だと思ったし、だからこそ20年の時間をそれに費やしつつも、自分の活動を進めてきたこの先輩のことをほんとうにすごい人だなあと、心から尊敬している。

これからのぼくの活動の主軸は、森をはじめとして自然と触れることを外せないと考えている。その中でこの先輩とこれから一緒に関わりながら、多くの人にとって大切な時間をつくることが増えそうで、とても嬉しく思う。


というわけで、ただの丹波市の先輩自慢なのであった。
追記か別の投稿で、また写真を増やして載せたいと思う。

急に読者の方からサポートもらえてマジで感動しました。競馬で買った時とか、人にやさしくしたいときやされたいとき、自暴自棄な時とか、ときどきサポートください。古民家の企画費用にするか、ぼくがノートで応援する人に支援するようにします。