ある朝。

朝7時。起きることが億劫で仕方ない。でも起きなければいけない。今日はバイトだ。

飛ばねえよ。飛べねえ性格だからここまできてるんだよ。

いつもより肩が痛い。肩の痛みは「担う」ことへの苦痛だと聞いたことがある。

昨日食べたおいしいもの、昨日会った素敵な人を思い出したところでそう簡単に気分が良くなる訳ではない。

ベッドに倒れたまましばらくいれば、昨日設定したアラームが私を急かす。

胃の中に何か入れないともたない。薬をとりあえず飲む。朝食はそれからだ。心が「凪」になればいいのに、完全には落ち着かない。

化粧できないなんていつもより酷い。一応日傘をさして行こう。そう決めて、着替えてゼリー飲料を流し込む。

いつもの900mlのポカリを買えるように、少し早く家を出る。

幸運だったのは、一番嫌いな路線で座れたこと。

Twitterを開いた。一粒万倍日と天赦日が重なる縁起の良い日らしい。

私の今日からの8時間勤務が万倍になって実を結ぶのだろうか。

私というダメな存在を天だけでなく全ての人が許してくれないだろうか。

そうでなくても行かねばならないのだろう。