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上司なんて説得するな!

いろんな人間関係があるなかで、仕事をしている人にとっては、上司との関係というのが、非常に悩ましい問題になっているのではないでしょうか。

仕事をしていくうえで、「上司が理解してくれない」、「上司が言うこと聞いてくれない」、「上司を説得できない」・・・そういう悩みを抱えている人も多いでしょう。

だから、こんな記事が出てくるのだと思います。

ただ、こういう記事を鵜呑みにするのは危険です。

今の世の中、いろいろとおかしいことだらけです。

政府やマスコミ、社会全体がメチャメチャになっているなか、当然、その一部を成している企業や組織でも、おかしなことが蔓延っているはずです。小さな組織のなかでも、ろくに管理能力もない人が上司として、権力者の如く振舞ってしまっています。

そんな上司を権力者として蔓延らせておく結果、組織はガタガタになり、周りの人たちにも迷惑をかけてしまうことにもなるわけです。結果、社会がどんどんおかしくなってしまいます

そうであるならば、そもそも、そんな上司を説得する必要があるのか?ということから考えなければなりません。

国の政策を批判したり、政治家や政党に怒りをぶちまけたところで、大して変わるものでもありません。もちろん、それが大きな流れになることを期待しないわけではないですが、自分たちができることという意味では、もっと身近な問題から解決していくことの方が重要です。

国やマスコミを相手に言うのも結構ですが、あそこの人たちは、民衆を何とも思っていません。いろんなものに守られていて、何を言っても応えないようにもできているので、おそらく問い詰めても無駄です。
でも、きっと身近で、この騒動における加害者役を引き受けてしまった医療関係者たちは、そんな大きな組織に身を置く人たちよりも、ずっと弱っちいです。まだもしかしたら、いろいろと応えてくれる可能性があるかもしれません。
何か行動を起こすにしても、限りあるエネルギーを使うことなので、責めどころ絞っていった方がいいように思います。

「身近なところから責めてみよう」より引用

まずは、せめて自分が所属している企業や組織のなかで、できることをすべきでしょう。そのこと自体、自分ができる精一杯のことですし、そうした活動の影響が回りまわって、社会全体に伸びていくと考えたら、やりがいもあるというものです。

前置きが長くなりました。本題です。

そもそも上司はエライのか?という意味でいうと、全然、エラくありません(笑)。何が違うかといえば、責任の重さです。

上司の方が、部下の人に比べて責任が重いです。したがって、何か問題が起きたとき、それがより大きな問題であればあるほど、謝らないといけないのが上司ということになります。

上司がエラそうにみえる構造的な理由としては、大きな問題が生じたとき、「謝るのはオレなんだぞ?だから、お前しっかりしろよ?」という意味で、少しエラそうな態度になりうるということです。
※大きな責任には、必ず権限が伴うという話は、一旦、横に置いておきます。

そういう意味で、重大な問題について、上司には丁寧な説明が必要なことは間違いありません。何故ならば、そうした重大な問題に関連してトラブルがあった場合、最終的に謝らなければならない人・責められる人は、上司になるからです。

逆の言い方をすれば、部下が考えなければならないことは、常に「最終的に責められるのは、あなたですよね?」ということをきちんと上司に伝えておくことです。それをやらないと、上司は逃げます(笑)。そして、責任を部下のせいにしてくる可能性もあります。

したがって、部下が注意を払うべきは、「上司を説得する」ことではなく、きちんと「上司に責任を取らせる」ことなのです。

例えば、あなたが誰かの部下だとして、「顧客には○○した方がいい」と思っているとします。当然、あなたには、どうしてそうした方がいいのか、きちんと理由があるはずです。同時に、そうしなかった場合に発生しうる問題の可能性も考えておかなければなりません(そういう整理ができない施策は、提案すべきではありません)。

部下は、上司にそれを説明すればいいのです。

===============
1.顧客には○○することを提案する
2.○○した場合
  ーメリット:◇◇できるようになる
  ーデメリット:××になる可能性がある
3.○○しなかった場合
  ー将来的に△△になる恐れがある

===============

これだけです。

自分の考え、それを行った場合のメリットとデメリット、それを行わなかったことによって考えられる問題点(リスク)、それらを整理して、メールでも何でもいいので、きちんと「あなたには伝えました」という記録を残しておくだけです。

これを判断するのが上司(責任者)です。必要な情報を与えたうえで、判断する権限を行使させ、最終的な責任を取らせるだけです。メールなど、明確な証拠を残して置いたら、上司も言い逃れはできません。

これで仮に、上司があなたの施策を採用しなかったとします。そして後日、○○しなかった場合に想定されていた△△が起こってしまったとします。

そしたら、言ってやればいいのです。

「それ、あなたには事前に伝えていますよね?

それだけです。

そうやって、上司にはキッチリ責任を取らせてあげるのです。上司には、責任者としての仕事をさせてやらないといけません。それが部下たる者の仕事です。

上司を説得???

バカバカしい。そんなのやめた方がいいです。下手に説得なんてしてしまったら、「お前がやった方がいいって言うからやったのに、このざまだ。どうしてくれるんだ?」と、上司があなたに責任をなすりつけてくる可能性だって出てきてしまいます。

重大な問題については、部下は責任をとりきれないんだから、その責任範囲内で淡々とやるべきことをやるだけです。

私事ですが、私は何かを提案するとき、それが上司であれ、クライアントであれ、友人であれ、採用されたときは「OK、それでいいんじゃない?」と思いますが、採用されなかったとしても、(センスないなぁとは思いますが)とくにネガティブな気持ちにはなりません

ただ、心の中で「でもリスクは説明したからね?何か問題が起こったとしても、それはそちらの責任ね?」と思っています。責任範囲、大事です。

例えば、それは新型コロナウイルスやワクチンを巡る問題でも同じことです。

説得なんてしませんそれぞれの人生です。

みんな、「オレが!ワタシが!」になりすぎてます。そんなに無駄に責任を取ろうとしてどうするよ?

今の世の中、そうやって部下が無茶して、責任を取るべき上司を責任から逃れさせ、無駄にエラぶらせ、結果、いろいろと歪んでしまっているんじゃないでしょうか。

できることから、直していきましょう


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