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湯河原という土地で芽吹く新しいガストロノミー。

週末に一泊二日で伊豆〜熱海〜湯河原と旅行してきました。
1日目は伊豆で一泊、2日目は熱海、湯河原を周って帰途につく小旅行。

2日目の熱海では、ちょくちょく顔を出しては、いい品がないか物色している基地 -TESHIGOTO- 基地に立ち寄りました。
この店は熱海や周辺のエリアの陶芸やガラス、木などを取り扱った作家さんの作品のセレクトショップ。バイヤーのセンスがとても良いのです。基地に行くたびに、よい作品に出会うことができるので、ついつい買って帰ってしまいます。

今回、お店に入った瞬間に目に止まった作品が伊東正明さんという湯河原の陶芸作家の器でした。みかんの枝などの灰を使った釉薬で焼いた器とのこと。理由はわからないのですが、なにか心に惹かれるものがある器で、手にとって見ているとお店の方から伊東さんの仕事について説明を伺い、そのまま購入。

湯河原から熱海にかけては、海にせり出した崖に沿ってたくさんのみかん畑があります。海沿いのドライブコースにはみかんの即売所もたくさん見かけます。気候や土地がみかん栽培に向いているのでしょう。

陶芸という世界では自身の個性を出すのは簡単でも、それを評価してもらうのは難しい世界です。それでも、作品が地域に根差すストーリーを持つだけでグッと魅力が付加されることがあります。

伊東さんの器は「湯河原+みかん」というストーリーが、器の美しさだけでなく、その土地に訪れ出会うべくして出会ったストーリーとして所有者に忘れられない愛着と思い入れが植えつけるのだと思います。

もう一つ、湯河原という土地のストーリーを取り込んだガストロノミーでcalanques(カランク)というフレンチレストランがあります。
ここは数年前から何度も再訪しているお気に入りのお店ですが、地元の魚介や野菜を駆使した東京では決して味わうことのできない、湯河原でしか堪能できないお店。

フランスのマルセイユで修行された金野シェフが湯河原の地魚を使って作り上げたスープ ド ポワソンは、毎回必ずオーダーする一皿です。その日の漁獲によって地魚も変わり、毎回微妙に魚の味が変わるのですが、底辺では美味しさの基準が守られて、食べるたびに発見がある素晴らしい一皿。

地域に根ざした食材を活かした料理にガストロノミーという言葉はよく使われますが、食に限らず器や絵画などその土地に根ざしたものに幅広く適用してコラボレーションすることで、その土地の魅力が何倍にも価値を持つことができるんじゃないかな、と思う今日この頃。

住んでいるところから一歩離れて旅するときに、その土地に根ざしたものを見つけて楽しむのが最近の僕の旅行でもあり、そこから自分だったらこういうかけ合わせをしてみたいな、などと広義のガストロノミーの展開を楽しみながら考えてます。

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