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#35 大工さんには、希望の間取りを伝えない【一笑門 マガジン】

どうも、伊志嶺海です。

このマガジンでは、毎朝配信しているPodcastプログラム「伊志嶺海【一笑門 RADIO】」の内容を発信しております。

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おはようございます。伊志嶺海です。

「日本の夜明けを創る。」を合言葉に、相棒とともに夜明創造プロジェクト旦 -TAN-を運営しております。

今日は大工さんについてのお話です。

僕はまだ自分のお家を建てるという経験がないですが、やっぱりマイホームは憧れますよね。本音を言うとまだマンションか戸建てか悩ましいところではありますが、普段戸建てのご家庭へ営業をしていると、「やっぱり戸建てっていいなぁ」と思います。

僕の希望としては、戸建てならあまり都会すぎないベッドタウン、マンションならザ・都会に住んでみたいですね、その未来が来るのはまだ先になりそうですが・・・

僕の夢の話はさておき、最近武田邦彦という工学研究者、そして中部大学の教授もされていた方のお話をYouTubeで聞いたんです。

最近は政治に興味があるので、いろいろ漁っているときに見つけたのですが、この動画で「プロフェッショナルとはなんぞや」というのを学べたので、シェアしたいと思います。

動画ではいろいろと僕には小難しい話が多かったのですが、日本の大工さんのお話が面白かったんですよね。昔と今の大工さんは、スタンスが変わっているとのことです。

現在お家を建てるときに大工さんにお願いすることとしては、「こういう間取りで、ここにトイレがあって、ここにこれくらいの窓があって〜〜」とうい感じで、依頼主がおおよその間取りを決めて大工さんに発注しますよね。

ただ昔の大工さん(棟梁)のときは違ったそうです。昔の大工さんは依頼主から何を聞いていたかと言うと、

「あなた達家族は、どのような生活を望んでいて、どのような人生を歩んでいきたいですか?」

これを聞いていたそうなんですね。

つまり俺は家を作るプロだから、間取りや家の設計は俺が決めると。依頼主からは、その人がどのように生きていきたいかを徹底的にヒヤリングしていたんです。

確かに家を建てたい家族は、本質をいうと家がほしいわけじゃないですよね。「幸せな家庭と暮らし」を求めています。なので、家の設計や間取りはプロに任せて、素人である依頼主は、シンプルに自分がどんな幸せや暮らしを求めているかだけを伝えるべきであると。

これは非常に納得できました。おそらく今は時代もだいぶ発展して、インターネットやSNS、書籍を通じて素人でも家の間取りの情報をある程度収集できますよね。

それによって依頼主自身が間取りを考えて発注することが昔に比べると容易になっていると感じます。ただ、この昔の大工さんがすごいなと思った理由がもう1つありまして。

それは、大工さんはその家の見た目と内装だけでなく、その町との調和も含めて設計しているんだということです。

京都や美観地区等の街並みを想像していただくとイメージしやすいと思います。伝統的な街並みってその邸宅だけでなく、街全体と調和していますよね。どの家も浮いて見えないです。しかし近頃の住宅街は、とくに近隣との統一感もなく各々が好きなように建てているお家が多いかと思います。

よくよく考えてみると、家で過ごす時間もありますが、買い物に出かけたり、近所の公園に行ったり、子供は学校に行ったり、家から出てその街で過ごす時間も多いですよね。

昔の大工さんは、その依頼主の人生を幸せにするというミッションを遂行すべく、その邸宅のクオリティだけでなくこの街との調和をも考慮して設計していたわけです。

つまり、東京の街にあったお家、京都の街にあったお家、沖縄の街にあったお家というものがそれぞれあり、ここに住む人の生活を想像しながらお家を作って行っていたわけですね。

最近は家に限らず、お客様のご要望に合わせてものを作ったりサービスを提供したりするものが多いですよね。オーダースーツだったり、ヘアスタイルだったり。

お客様に具体的に注文を聞くのも大事ですが、プロフェッショナルとしてサービスを提供するのであれば、「お客様は最終的にどんな気持ちになりたいのか」を大事にしたいと思いました。

今も日本にはたくさんのプロフェッショナル(社会人)がいますよね。日本の優れたホスピタリティや技術を誇りに持ち、仕事を頑張っていきたいですね。

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