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#38 TRAGEDYというバンド

人物、バンド名等説明
・ブルースブラザース
:1980年公開のアメリカ映画。ジョン・ベルーシとダン・エイクロイド主演で大ヒットした、ブルースやR&B、ソウルミュージックなどの黒人音楽への敬意がふんだんに盛り込まれている。
・ARETHA FRANKLIN:アレサ・フランクリン。1942年アメリカ・テネシー州メンフィス生まれ。1961年から活躍し続けた女性シンガーソングライター。クイーン・オブ・ソウル、レディ・ソウルの異名を持つ、女性で初めてロックの殿堂入りを果たしたアフリカ系アメリカ人。
・荒木:WARHEADのドラム。
・PATTI SMITH:パティ・スミス。クイーン・オブ・PUNKと呼ばれた1946年アメリカ生まれの女性シンガーソングライター。
・RAMONES:ラモーンズ。1974年に結成されたアメリカのPUNKロックバンド。ニューヨークPUNKの最重要バンド。
・RICHARD HELL:リチャード・ヘル。1949年アメリカ位生まれのPUNKロッカー。TELEVISIONやTHE HEART BREAKERSなどで活躍。のちにRICHARD HELL&THE VOIDOISを結成。ソロ活動でも活躍。
・DEAD BOYS:1976年にニューヨークで結成されたPUNKバンド。ニューヨークのSEX PISTOLSとも言われ1979年のメジャーデヴューから約1年で解散した伝説のバンド。
・AGNOSTIC FRONT:1980年にニューヨークで結成されたHARD CORE PUNKバンド。1980年代のアメリカHARD COREシーンにおいて最も重要なバンドのひとつ。NEW YORK HARD CORE(N.Y.H.C)ムーヴメントの中心。

#38 TRAGEDYというバンド

 今回のツアーはTRAGEDYがメインの扱いで、どの場所でもセッティングがTRAGEDY用になっている。
 4人編成のバンドは、ボーカルとコーラスでマイク3本というのが基本だ。このときのFORWARDは5人編成のツインギターなので、4本のマイクが必要だ。最悪3本あれば何とかなるのだが、TRAGEDYはツインギターのひとりであるヤニックがマイクを使用しないため、スタンドつきマイク2本というセッティングで、俺たちは毎回マイクを追加してもらわなければならない。
 前回のアメリカツアーで分かっていたことではあるが、機材には限界があり、余計なマイクが用意されていない場合もある。結局TRAGEDYと同じセッティングでやらなければならないことも多かった。
 順番もTRAGEDYがメインでトリのため、確かツアー中盤のクリーブランドだったと思うが、悔しく感じたJUNが「俺らは前座とちゃう!」と、激しく詰め寄ることもあった。
 TRAGEDYは、順番にこだわりはなく、オーガナイザーに言われた通りでやっていただけなので、「今日は順番を変えよう」と言ってきた。俺は個人的に、何とも思っていなかったので「じゃあ俺らが最初にやるよ」と、JUNの気持ちがずっこけるような提案をした。
 今考えてみると、ツアーの目的は日本のシーンを伝えるためで、ここはJUNの気持ちの通り、俺たちかWARHEADがトリでやってもよかったと思う。

EMO'SでのTARGEDY

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30年以上に渡るバンド活動とモヒカンの髪型も今年で35年目。音楽での表現以外に、日本や海外、様々な場所での演奏経験や、10代から社会をドロップアウトした視点の文章を雑誌やWEBで執筆中。興味があれば是非サポートを!