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#63 ヨーロッパへ刻んだCHELSEAの魂

人物、バンド名等説明
・雪子鬼
:日本人女性タトゥーアーティストで、海外へ移住。この時はドイツだったが、現在はギリシャにいる模様。
・世界の車窓から:テレビ朝日で1987年から放送されている番組。世界各地の鉄道の車窓から見える景色や、沿線の名所、観光地、乗客、乗務員などを紹介する5分ほどの番組。
・SODOM:1981年にドイツで結成されたジャーマン・スラッシュメタルの代表格バンド。
・トム・エンジェルリッパー:SODOMのベースボーカル。

#63 ヨーロッパへ刻んだCHELSEAの魂

 翌日目が覚めて朝食を食べたあと、部屋でSNSを覗いていると、弁慶とMUKA-CHIN、ORIはトルトノフの街中へ出て遊んでいるではないか。隣の部屋にいる俺とYOUを誘ってくれてもいいじゃねぇか!帰って来た3人に、散々ブー垂れながら部屋で小パーティーをしている間に、迎えの連絡を入れる。

 午後3時頃に会場へ着くと、雨が上がり観客も昨日より多いようだ。EXTREME NOISE TERRORがメインアクトで、他にもVARUKERSのラットの別バンドである WOR WOUNDやDEATH SIDEが出るためか、昨日よりもPUNKSの数が多い。
 フェス内で飲食をする場合には、フェス専用のチケットを購入する。ここでは、貨幣はユーロとチェココルナが共に使えるようになっていた。トルトノフの街中ではほとんどユーロは使えない。この取り組みも、外国から来場しやすくなっている要因なのだろう。

 チェコはビールの消費量が世界一で、チェコビールもかなり美味しく値段も安い。フェスでもチェコの様々なビールが、出店されていて、フェス専用のカップを持っていれば、通常2枚のチケットのビールが1枚のチケットで飲めるようになっている。
 専用カップは、プラスティック製で年ごとのポスターデザインなど、何種類かの絵柄になっていて、環境の面や会場内のゴミのことを考えた取り組みで、土産としてもいいものになっている。
 ヴィーガンフードの店も多く出店されていて、誰もが食事や飲み物に困らないように配慮されている。出演者にはバックステージにある飲食スペースの食事や飲み物のチケットはもちろんだが、会場内で使用できるチケットも配られる。ヴィーガンフードもあり、出演者も客もフェスを十分楽しめるように、細かな配慮が随所にされている。素晴らしいフェスだ。

WARWOUND
ラットと

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30年以上に渡るバンド活動とモヒカンの髪型も今年で35年目。音楽での表現以外に、日本や海外、様々な場所での演奏経験や、10代から社会をドロップアウトした視点の文章を雑誌やWEBで執筆中。興味があれば是非サポートを!