![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/93288854/rectangle_large_type_2_110bde2fd85556ad1573d2d299f376d8.png?width=800)
歌舞伎由来の言葉たち 第一幕
「なあなあの関係」や「なあなあで終わる」の『なあなあ』。
意味は、
相手と適当に折り合いをつけて、いい加減に済ませること。
語源は、
なあなあが「馴れ合い」や「妥協」の意味で用いられるようになったのは、歌舞伎の掛け合いで、一方が「なあ」と呼びかけ、もう一方も「なあ」と言うだけで他に語ることなく、顔の表情や仕草で気持ちを表現する見せ場に由来する。
調べてみたら歌舞伎由来の言葉でした。
日本の伝統芸能である「歌舞伎」。
他にも結構あるのでご紹介します。
十八番(おはこ/じゅうはちばん)
意味は、
一般的に、その人の最も得意とするもの。得意の芸。
語源は、
江戸中期の歌舞伎から出た言葉で、本来の読みは「じゅうはちばん」。
七代目市川団十郎が、市川家代々の芸である十八種類を選定した『歌舞伎十八番(歌舞妓狂言組十八番)』を天保3年(1832年)の3月に発表したことで、この言葉は世に定着した。
十八番を「おはこ」と言うようになったのは、『歌舞伎十八番』の台本を箱に入れて大切に保管していたことからとする説と、箱の中身を真作と認定する鑑定家の署名を「箱書き」と言い、認定された芸の意味から「おはこ」になったとする説がある。
「外郎売(ういろううり)」も歌舞伎十八番の一つ。
市松模様(いちまつもよう)
意味は、
碁盤目状の格子の目を色違いに並べた模様。
語源は、
元々は石畳のような柄だったため、「石畳」と呼ばれていました。江戸時代中期に、「佐野川市松」という歌舞伎役者が舞台でこの模様の袴(はかま)を着ていたところ、当時の女性の間で大流行しました。それ以来、「市松模様」と呼ばれるのが一般的になっています。
「鬼滅の刃」で一躍有名になった「市松模様」。
古くは、古墳時代の埴輪の服装や、法隆寺や正倉院の染織品にも確認されています。
二枚目・三枚目
意味は、
美男。やさおとこ。
が二枚目で、
こっけいなことを言ったり、したりする人。道化者。
が三枚目。
語源は、
上方歌舞伎の芝居小屋の前に掲げられた八枚看板で、一枚目に主役、二枚目に美男役、三枚目に道化役の名前が書かれていたことに由来する。
実際には八枚目まで存在しています。
四枚目「まとめ役であり物語の中軸を担当する役柄」
五枚目「敵役」
六枚目「敵役の中でも憎めない敵役」
七枚目「物語の中の一番の敵役」
八枚目「座長元締め」
だんまり
の意味は、
だまっていて、ものを言わないこと。また、その人。
語源は、
歌舞伎の演出で、暗やみの中で、登場人物が無言で探り合うようすを様式化したもの。また、その場面。暗闘。暗挑。
だんまりの漢字は言葉だと「黙り」で歌舞伎だと「暗闘」「暗挑」。
世話女房
意味は、
こまめに夫の面倒をみて、家庭内をうまく切りまわす妻。また、家事に苦労して所帯じみた妻。
語源は、
歌舞伎の役柄の一つ。世話場に登場する町人や百姓の、質素な、あるいは粗末な身なりをした女房。
今現在、公の場でこの言葉を使うと炎上まったなしの危険なワードです。
今回は以上です。
続きは第二幕の開演を今しばらくお待ちください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?