将棋から生まれた言葉たち
先日、「囲碁から生まれた言葉たち」という記事を投稿しました。
まさか「囲碁」を取り上げといて『将棋』を取り上げないなんてことはないよね?
と関係各位の声がどこからか聞こえた気がしたので今回は『将棋から生まれた言葉』です。
二番煎じと言わないで。
『王手(おうて)』
将棋では、
そこから、
という普段使っている意味になったそうです。
いや、そんなに普段使わないですね。
あくまで勝利まであと一歩の状態であり、勝利確定の場合には使いません。
なので次の言葉が存在します。
『逆王手(ぎゃくおうて)』
将棋では、
転じて、
という意味になったそうです。
「逆王手」をさらに「逆王手」したら何手言うのでしょう?
「逆逆王手」? それとも「王手」に戻る?
『成金(なりきん)』
将棋では、
転じて、
という意味になったそうです。
第一次世界大戦の戦争特需による成金を描いた風刺画が有名。
『高飛車(たかびしゃ)』
将棋では、
通常は自陣に控えさせる「飛車」を前に出し相手を威圧する攻撃的な戦法から転じて、
という意味になったそうです。
将棋の事がわからないといまいちピンと来ない由来ですね。
「飛車」って何それ美味しいの? とか聞かれたらお手上げです。
『持駒(もちごま)』
将棋では、
転じて、
という意味になったそうです。
手駒とも言います。
どちらにしろ現在の意味はあまり良いイメージではありませんね。
『詰み(つみ)』
将棋では、
「王手」とは違い、勝敗が決した状態です。
現在ではネットスラングとして「確実に助からない状態」や「もはや全てが終わった状態」などに使われています。
『必死(ひっし)』
将棋では、
転じて、
という意味になったそうです。
「1」は字面からそのままで今ではほとんど使われず、「2」が普段使われる意味ですね。
任務完了。
これで将棋サイドから不公平だと言われることもなくなり一安心です。
ホッとしたところで最後にオススメ将棋漫画を紹介して締めといたしましょう。
『3月のライオン』
「ハチミツとクローバー」の羽海野チカさんによる将棋漫画。連載中。
アニメ・実写映画にもなっています。
温かみのある絵、ほっこりするような日常、しかしそれだけで終わらないのが羽海野先生。
一転して鋭く内面を抉るような心理描写も秀逸で、ただの鬱展開では終わらないのがお見事です。
もちろん将棋がまったくわからなくても全然問題ありません。
推しキャラは「あかりさん」と「二海堂君」。