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#大杉栄

センチメンタルですがなにか~大杉栄の監獄体験――「サボる哲学 リターンズ!」#1 栗原康

センチメンタルですがなにか~大杉栄の監獄体験――「サボる哲学 リターンズ!」#1 栗原康

我々はなぜ心身を消耗させながら、やりたくない仕事、クソどうでもいい仕事をし、生きるためのカネを稼ぐのか? 当たり前だと思わされてきた労働の未来から、どうすれば身体をズラせるか? 気鋭のアナキスト文人・栗原康さんの『サボる哲学』(NHK出版新書)がWEB連載としてカムバック。万国の大人たちよ、駄々をこねろ!

社会の歯車から解放されました

 こんにちは。ごぶさたしております。みなさま、お元気でしょ

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栗原康さん(政治学者、アナキズム研究)後編・2

栗原康さん(政治学者、アナキズム研究)後編・2

               アナキズムは完結しない

――ところで僕ね。全体読んでて思ったのは、湿っぽくは全然ない人なんですよ。

栗原:ああ~!

――この評伝を読む限り。カラッとした感じで。人にもモノにも。モノを頼んだりなんかもしてたんだろうから、頼まれるほうも何か変にこだわりを感じなかったんじゃないかなって。

栗原:そうなんでしょうね。

――野枝に頼まれたら、「ああ、わかりました」みた

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栗原康さん(政治学者、アナキズム研究・後編)1:思い込みは何度も捨てていい

栗原康さん(政治学者、アナキズム研究・後編)1:思い込みは何度も捨てていい

              野枝、一度自分を殺す

――先ほどの話でいえば、伊藤野枝さんはエネルギーのある顔をしてますね。表紙の写真はいつ頃のものですか?

栗原:これは二十歳くらいですかね。

――こんな言い方は何ですけど、*「足尾から来た女」みたいな感じで。ちょっとお百姓の娘さんみたいに見えますが、実はきれいな人ですよね。

栗原:きれいな写真もありますね。大杉と結婚した時は。

――そう、き

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栗原康さん(政治学者、アナキズム研究)前編・5

栗原康さん(政治学者、アナキズム研究)前編・5

              米騒動に学ぶ

――栗原さんの実質的な初の著書『永遠のアナキズムー大杉栄伝』(夜行社)では一番最初に米騒動のシーンから始まります。これを見て大杉はテンションをあげまくって、「これだ!」って思います。僕はこの描写の背景を読んでて、「ああ~なるほど。そうだったんだ」と思ったんですけれども。明治くらいまではお米を食べるのは当たり前のことではなかったのだと。むしろ大正に入ってか

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栗原康さん(政治学者、アナキズム研究)前編・4

栗原康さん(政治学者、アナキズム研究)前編・4

大杉栄

――では具体的に大杉栄さんの話を伺えればとおもいます。もともと大杉栄はふつうに軍人になろうと思ってドロップアウトしてしまって。そのあとに幸徳秋水の文章に出会うんですよね?

栗原 大杉は最初軍人になろうとして名古屋の幼年学校でエリートコースを歩み始めるんですが、喧嘩で退校になって。そのあと大杉はひきこもり生活を何か月か過ごしてるんです。何か大杉さんちの坊ちゃんが帰ってきてしまった、みたい

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