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日本ドラマ「ユニコーンに乗って」

主演:永野芽郁、西島秀俊、杉野遥亮
2022年 全10話
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★★☆
(写真=TBSテレビより)

中国ドラマを3本成仏させてあげて(=挫折・離脱したけれど、記事を書いて視聴中リストから旅立たせてあげて)、少し気が楽になったので、今クールの完走できた日本ドラマをもう一本。これはもちろん杉野遥亮くんがお目当て!

仲間3人でスタートアップ!

ITを駆使して、すべての人が平等に学べるバーチャルスクールを作るという夢を抱いて、「ドリームポニー」というスタートアップ企業を立ち上げたCEO成川佐奈(永野芽郁演)とCTO須崎功(杉野遥亮演)たちは、更に事業を拡大するため新しいスタッフを募集。そこへ入ることになったのは銀行を辞めた中年サラリーマンの小鳥智志(西島秀俊演)たち。
スタートアップ企業が直面するさまざまな試練や問題を乗り越え、自分達の理念を信じて、みんなでドリームポニーをユニコーン企業(企業評価額が10億ドル以上で設立10年以内の非上場企業)にすることを目指していく物語である。

韓国や中国と比べてしまうと。。。

「スタートアップ企業」や「EdTech企業」という、現在ではもはや普通になってきているIT系の新しいタイプの企業に焦点を当てていて、日本ではあまり今までなかったタイプのお仕事ドラマと言えるかもしれない。

しかしスタートアップ企業というと、やはり最近では韓国ドラマのこちらの方が内容的には断然優れていたというしかない。

こちらでは、スタートアップを始めるための、ハッカソン参加や投資集めといった、よりシビアな状況が描かれているため、ちょっと日本のは全てがとんとん拍子に行きすぎてる感が拭えなかった。恋愛でもキュンキュン要素も盛り沢山だったし。

また、スタートアップ企業自身が直面するさまざまな危機や試練も、ちょっと分野は違うが、ライブコマース企業(これらもスタートアップと呼べるのか?)が主役のこちらの中国ドラマと比べると、日本での危機なんて危機とは呼べない。

ドリームポニーがもし中国で事業を展開しようとしたら、絶対に3日で潰されているだろうというくらい、中国での企業が生き残る熾烈な戦いが描かれている。このドラマはあまり人気が高くないのだが、個人的には中国人のビジネスのやり方を垣間見れる作品としていいドラマだったと思っている。もちろんホアンくん主演というのもあるけれど(笑)。

なので、中国と韓国のお仕事ドラマと比較してしまうと、スタートアップ企業に焦点を当てているという点では、ちょっと内容的に薄っぺらいと言わざるを得ない。まあ、話数(長さ)も全く違うので、単に比較するのも申し訳ないが、本当に描こうと思ったら、10話では足りないということである。

働く人、働き方の意識改革

しかし、本作で良かったと思うのは、色々な意味で「働く人への意識改革」を促している点である。これが広末涼子、西島秀俊、利重剛がそれぞれ演じる役から語られている。

(1)女性の意識改革
起業したばかりの佐奈が「女性だから注目されるかも」と、ただ単に”女性”であることが武器にできると思っている面もある一方、広末涼子演じる羽田早智は女性として味わってきた数々の経験を教訓として佐奈にも伝えていく。まだまだ日本では性差別があるが、女性側の意識も変えていく必要があるのかもしれない。

(2)年齢ギャップの意識改革
若い人たちに囲まれて働くことになる元銀行員の小鳥。私は年齢的には彼と同じ側なので、今20代の子達だけしかいない会社で働けと言われたら、正直ビビる(笑)。
しかし、これからは年齢差、バックグラウンドの違う人たち(例えば外国人も含まれるだろう)が一緒に働くなんていうのが普通になってくるかもしれないので、そんな面が小鳥さんを通して描かれていたのは良かった。

(3)大企業の意識改革
利重剛演じる功の父・征一は須崎不動産グループの社長。息子に後を継がせる、大企業であるがゆえに安心・安全を求め、スタートアップなどの新しいものは信用していない、といった従来の大企業の姿勢を体現しているが、息子の仕事をきっかけに少しずつ考え方を改める。これは多くの大企業にも求められる意識改革とも言えるかもしれない。

恋愛要素もちょこっと入っていたし、これも毎週楽しんで視聴できたドラマであった。キャストもみんな良くて、個人的にはもちろん杉野遥亮くん❣️彼ってふっと止まって考えるような時の表情がいいんだなぁ。でも次の瞬間一面の笑顔。可愛すぎーっ❣️
あとは青山テルマちゃんも可愛かった!

こちらが主題歌のDISH//が歌う『しわくちゃな雲を抱いて』♫


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