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中国ドラマ「Something just like this」(青春创世纪)

主演:ホアン・ジンユー(黄景瑜)、ウー・ジンイェン(吴谨言)、シュアン・ルー(宣璐)、リャン・ダーウェイ(梁大维)
2020年 全47話
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★★☆

今話題のライブコマース

ホアン君主演の新ドラマが配信開始!ということで、早速観始めたのだが、写真から単なるラブコメディだと思っていた(相変わらずあらすじは読んでない)。いきなり初日に10話まで配信され(誰が一気に10話も見れるんだ?)、私はなんとか2話観たが、蓋を開けてみたら。。。今流行りの「ライブコマース」をテーマとしたお仕事ドラマだった。ライブコマースという名前は知っていたし、他のドラマにもこういう場面が出てくるので、なんとなくはわかっているつもりだったが。。。
中国でのライブコマースの浸透ぶりについては、次の記事に詳しいのでこちらにお任せ。↓↓↓

ホアン君演じるドゥアンラン(段燃)は3年のイギリス留学から戻ってきたばかり。早速一緒にランチをしようと、義理の妹であるウー・ジンイェン演じるチャン・シーシー(希西)が働く場所へ行くが、初めて見るライブコマースのスタジオというものにびっくり。彼の留学中に中国のEコマースをめぐる状況は一変していたのだった。シーシーはそこで”ストリーマー”(日本でいうインフルエンサー)として働いているのだった。スタジオに来たドゥアンランの姿を見てリャン・ダーウェイ演じる社長のチェンラン(朗)は危機感を覚える。叩き上げで今の地位を得た彼はライブスタジオの出資会社の社長息子であるドゥアンランが戻ってきたということは、あいつに社長の座を奪われるんじゃないだろうか?あんな二代目バカ息子に乗っ取られてたまるか、と色々と策略をねる。

ライブコマースが直面するさまざまな問題

チェンランはドゥアンランに競合するライブコマーススタジオCloud Live(云直播)をオープンする。そしてドゥアンランとシーシーがRui Live(銳直播)を運営することになるが、ドラマではライブコマースの会社が直面する色々な問題が取り上げられている。ストリーマーの引き抜き、取扱ブランドとの交渉、ストリーマー同士の不仲や嫉妬、消費者からのクレーム、アパレル連盟や業界連盟からの圧力。2つのスタジオはそれぞれのやり方でこういった問題に対処していこうとするが、チェンランはこれでもか、これでもかというほどドゥアンランのRui Liveに攻勢をかけ、危機に陥らせる。

11月11日「独身の日」

ライブコマース運営会社が大儲けしようとこぞって準備を進めるのは、日本のニュースでも話題になっていた中国の「独身の日」。光棍節(こうこんせつ、中国語: 光棍节=クヮンクンジェ、Wikipediaより)という1993年からあるものらしいが、中国国内だけでなく海外企業も多く参加し、去年に関して言えば大手二社の売上だけで、楽天の3倍はあったらしい。

この「独身の日」のセールに向けて準備を進めるドゥアンラン達であったが、数々の困難を乗り越えた末、今度はアカウントを停止されるという危機に瀕してしまう。

Eコマースと実店舗、日本のモデル

ドゥアンランとシーシーの運営するRui Liveの出資者は、もとはQEという大手ショッピングモール。ドゥアンランの父親と叔父が経営しているが、ショッピングモールというのもEコマースの進出で経営が厳しくなってきている。なので実店舗が抱える問題点などにも触れられているが、このショッピングモールの行末についても父と叔父で意見が分かれ、ライブスタジオの競合にも結局血縁者同士の確執というのが絡まっているのが中国ドラマらしいところ。
また、アパレルブランドの抱えるシーズンが終わったコレクションの在庫ストックの問題などにも触れられている。

意外なことに、劇中で日本に関する話題が二つ出てきた。
一つは2019年の吉高由里子主演の日本ドラマ「わたし、定時で帰ります。」。ストリーマー達の長時間勤務が問題となる中で、このドラマについての言及がある。
もう一つは「ドン・キホーテ」。ディスカウントストアの在庫ストック管理や流通システムの管理に関する経営方式を、ライブコマーススタジオに応用できないかとチェンランとドゥアンランが模索するのだ。

このドラマでは中国でのビジネスにおける『思い立ったらすぐ行動!』みたいな精神がよく描かれていると思う。何かを決める、あるいは問題があった、ではどうするか?即決断し行動に移す。ダメだったら試行錯誤し、やり直す。ホアン君演じるドゥアンランという人物によってそれが表現されている。何がいいかはやってみなければわからないのだ。
様々な問題を解決していくことにより、ライブコマースの持つポテンシャルというのを色々と見ることができるのではないかと思う。

もちろんラブストーリーも

シーシーは両親が離婚し、父親は失踪、母も小さい時に亡くなったため、母親同士が親友であったドゥアンランの家に引き取られて育てられる。しかしドゥアンランとシーシーの間で恋愛感情が芽生え、彼らのストーリーももちろんドラマには盛り込まれている。ネタバレになってしまうが、最終話でホアン君(←ここはドゥアンランとして見てない私)のプロポーズする姿がカッコ良すぎて好きすぎる〜💕 家の中でうろついている時の短パンと靴下姿はいただけないが(苦笑)。

こちらはジャン・レンユー(郑人予)という子が歌う挿入歌♪なんせ47話あったので、かなり色々な楽曲が使われていて、実はこれはあまり記憶にないのだが、ドラマのシーンが出ているのでリンク。



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