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伏す

静かに、頭を垂れ、
目を閉じて世を忘れた。
沈黙の海に身を委ね、
暗闇を友と呼ぶ。

この身を低くして、
いろいろ避けようとしてみる。
頭上に音がするような、
大きな流れが身をかすめていく。

徐々に滲みてくる気配、
身を屈めても、追いかけてくる。
影は静かに、ゆっくりと確実に、
足元へも、手先にも。

心の奥底で願っても、
在るものは在り、無いものは無い。
目を瞑り、耳を閉じても、
終わりが必ず訪れる。

夜明け前の闇が最も深い、
そこから逃れる術はない。
ただ、受け入れる勇気を持ち、
身を起こす時を静か待つ。


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