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ロンドン封鎖日記 第2波 #1

再封鎖キタ━━━━━ハイ絶望!!

暗黒グラフの右肩上がりが止まらないイギリス、欧州諸国に一週遅れで再ロックダウンがアナウンスされましたよ。つーかいっつも一週遅れだな。他人がまず試すのを見てから手を出す慎重タイプ、もしくは単に初動が遅いイギリス。大体流行りものはパリとニューヨークの後でロンドンに来ます

例年なら町中が酔っ払いゾンビで溢れる10月31日、しかも今年は週末に当たったにも関わらず、規制下で閑散としたなんとも寂しいハロウィンが終わりました。続いて米大統領選も目下大騒ぎ中ですが、それについては別エントリーで書くとして。残る年次行事は、最後にして最大のクリスマスのみとなりました。11月に入った途端、テレビCMもクリスマス一色に切り替わったそのタイミングで嫌がらせのように再ロックダウン突入です。

メリー隔離住魔巣

キリスト教圏におけるクリスマスは、日本における正月にあたるイベントです。会社も学校も休みになり、みんな実家に帰省、一族大集結で三ヶ日ダラダラ食っちゃ寝します。ロンドンの場合は世界中からの移民が暮らしているので、帰省ラッシュもインターナショナルです。その一方で(僕も含め)非クリスチャン人口も多いのでまったく普段通りの人もいますが、とは言えやはりクリスマス前後は街もかなり静かになります。

特にアイルランドやイタリアなどカトリック系の国々ではこの伝統は最上位の超重要イベントです。ロックダウン下であろうが戦時下であろうが帰省強行する人は多そう。止めるのも聞かずにグローバル規模で大移動して混ざりまくる人達。各国ともそういうのを見越しての、一足早く11月からの封じ込めという決定なんじゃないかと言われています。とりあえず1ヶ月と言ってはいますが、それで済む可能性はほぼ無いような。ボリスも「今年のクリスマスは一味違うぜ〜」的な、いつもの不穏な含みで釘刺してますが、さてさてどういう事になるんでしょうか。

え?ブレグジット?あーなんかそんなのもあったよね

ハッピーニュー嫌〜2021

コロナウイルスの新型として発見されてからそろそろ1年、現在に至ってもまだCovid19に対する有効な対策は見つかっていません。相変わらず周囲には重症化するような人がいないので、身の危険を感じる事はほぼありませんが、ニュースで見る数字だけは日々拡大しています。収束には何よりもワクチンですが、これもまだ目処は立っていません。

ある噂ではワクチンの最速モデルは来年3月頃になりそうという事ですが、生産・供給に時間がかかる事、バリエーションが必要な事、抗体が短期で消えてしまう事など、色々問題も明らかになっています。中韓では治験での事故も起きたらしい、とか尾びれ背びれもついてきています。

また、たとえワクチンが出来たとしてもウイルスが消滅する訳ではないため、アウトブレイクは起こり続けるし、それ故にソーシャルディスタンスも継続するだろうと。となるとそれに伴う各規制も継続する訳で、オフィスや店に人が戻る事もまだできないでしょう。既に大手IT系企業では来年6月までの在宅勤務がアナウンスされています。つまり2021年もまだまだゴタつくという事で、規制緩和は再び夏が巡ってくるのを待つしか無さそうな予感。

え?オリンピック??あーなんかそんなのもあったよね。

時よ止まれ〜ザ・ワールド・リセッション

ここまでだけでも既に充分過ぎる鬱展開ですが、これに加えて2021はメガ世界恐慌が上乗せです。

今年だけで既に欧州経済は壊滅的な状況になっています。飲食観光系は小規模なところからバンバン消滅しています。IT系とかはまだ一応回ってはいますが、先行が不透明過ぎて長期プロジェクトのスケジューリングが成り立たなくなってきています。ロンドンのIT系企業が集まるシティエリアは、3月のロックダウン以来ずっとゴーストタウン化したままで、建設中だったGoogleの巨大新社屋も基礎部分のまま半年以上放置されています。その界隈の各種サブビジネスも一斉停止。どこもかしこも時が止まり、僕個人レベルでも来年展開予定だったプロジェクトの仕事が幾つか立ち消えました。

今やあらゆる業種が影響化にあり、それが更に関係各所に波及していきます。止まった時の中バタフライエフェクトだけは止まらない。しかも世界各国こぞってそんな調子なので、その影響はいずれ対岸のアジア方面にも到達するでしょう。コロナ直接打撃は割と凌いだアジアも、こればっかりはかわせまい。日本にも津波警報です。

しかしリーマンショックですら回復に10年を要したというのに、今回はもうコレ回復というよりは世界経済新規立ち上げに近い感じになるんじゃないのか。

クリエイティブバケーション計画

つーかなんかもう、こういう津波濁流の中では抗おうとする事自体アホらしくなってきます。どうにか上手く泳いで〜とかいうレベルじゃねえ。とりあえずとっとと高台に避難して、救援物資受けながら気楽にマンガ描いてた方が、波が引いた時のためになるのかも。つか待てそれむしろメッチャ楽しそうじゃね?今ビミョーな仕事をがんばって少々小金を稼いだところで、ロックダウン下じゃどうせ当面使い道も無い。だったらもういっそのこと年休取ってしまうってのも悪くないのでは…。今は失業保険も審査無しで即下りるらしいし、今まで長年税金払って来たのもこういう時のためでしょ。今こそ返してもらうってのも全然アリに思えてきたぞ。言ってみれば先取りベーシックインカムライフみたいなもんじゃん!イケてる!

世の中何がどうなるかなんて解りません。それは今年の世界の有り様を見てれば明白です。というか実はそれ以前もずっとそうだったのです。例えば来年、更に異次元変異したCovid21で死んじゃうかもしれません。「明日死ぬとしたら何食べる?」的ないつものアレです。だとしたら、どうでもいい仕事とかやってる場合じゃありません。僕らの人生において「時間」は最重要リソースなのです。その時間は、自分が本当にやりたい、価値があると思える作業に使わねば。余計なノイズ全シャットダウンして自身と向き合う、そして最優先事項に取り組む、そういうの「クリエイティブバケーション」とかいうみたいです。ニュートンがリンゴ見て閃いたのも、ペストパンデミック時の疎開先だったらしいですよ。

今の内にアセット作り溜めておけば、コロナ渦収束のタイミングでビジネス化できるかもしれないし!

という訳でまあまた軟禁されてしまったので、ロンドン封鎖日記再開でぼちぼち書いてみようかと思ってます。



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