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〜 シュシュ 〜




物語のあるリボン作家『いろいと』です
私の作るリボンには1つずつ物語があります
手に取って下さった方が、楽しく笑顔で続きの物語を作っていけるよう心を込めて作っています
ストーリーは、一つではなくどんどん増えていくもの、これからのストーリーを作るのは、あなた
あなただけのストーリーを楽しんで行って下さい♡
こちらでは、リボンの物語を紹介しています楽しんでもらえたら嬉しいです♪


〜 シュシュ 〜


『めっちゃ楽しみ♪』
『早く食べたいね♡』
わくわくしながら入ったお店は、前から気になっていた野菜をふんだんに使ったバイキング式のお店だ
最近、お腹周りが重たくなってきた事を自覚した私は、美味しく食べられてダイエットの味方になりそうなレストランを探していた
たくさん食べても野菜なら大丈夫!なはずと、見つけ出したのがこの店だったのだ
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お店へ入ると、中央に木で作られた横長の机が置かれていた
その机をぐるりと囲むように、丸いテーブルの客席がいくつも置いてある
そのうちの1つに案内され着席した私達は、店のシステムをそわそわしながら聞いている
一通り話を聞き、中央の机へと向かう
どこから取っても大丈夫なように、中央から放射状の階段になっている木の机の上には、まるでデザートのように可愛く盛り付けられた野菜たちが私達の心を弾ませ夢中にさせていた
さつまいもとお豆の甘露煮、人参とエビと玉ねぎのポン酢和え、チキンとキャベツとの黒胡椒炒め
全部で40種類程の野菜中心のバイキングは、どれも美味しそうな彩りで目移りしてしまう
私は、とりあえず片っ端から1種類ずつお皿に乗せていくことにした
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席に着くなり私に声をかけて来たのは一緒に来た同僚だ
『ダイエットは今日は休みでいっか♪』
長いサラサラの髪の毛を耳にかけ、色っぽい口元から出た言葉に私も大きく頷きながら答える
『休みというより野菜だから大丈夫よね♪』
『野菜だもん!野菜はカロリーないって誰か言ってた言ってた!』
『さっ!食べよっ!!』
ウェーブのかかったふわふわの髪の毛をしっかり束ね、手首に巻いていた『シュシュ』で私はキュッと髪の毛を縛り、戦闘態勢へと入る
同時に、目の前の同僚も、その長いサラサラの髪の毛を束ね、同じく『シュシュ』でしっかり束ねる
『いっただっきまーすっ』
両手を口の前で合わせてから食事を始める
待ちきれなかったのかと思う程の勢いでお皿を掴み、お箸を口に運ぶ
シャクシャクと野菜を噛む良い音が自分の耳へと伝わってくる
『おいしいぃ!!』
『これ次食べてみて♪もっかいおかわり決定』
『これもこれも』
お互いの取ってきたものを、確認するようにこれが美味しい、あれも美味しいと口の中へと放り込む
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食事をしながら、いつものように会話を続け、あっという間に平らげた
『二回戦いってみようか!』
『いくいく!次はどれにしようかな♪』
『ねぇ?あっちにデザートあるみたいだよ』
再度、机へと向った私の目の前には〈美味しく食べてよ?〉と言っているかのような、シャキっとツヤのある新鮮な野菜たち
そんな野菜たちを私は新しいお皿へ盛り付けていった
しっかり束ねた髪の毛も、どこか気合が入っている
ふと隣を見ると、片手では足りないのか、両手に大きなお皿を手にしてテーブルへ戻る同僚の姿に、思わずくすっと笑ってしまった
私の両手を見れば同じように大きなお皿を二つ持っている
『ダイエットは明日から♡』
そうポツリと呟いて私は軽やかにテーブルへと戻っていった
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