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〜 リクエストリボン 〜





物語のあるリボン作家『いろいと』です
私の作るリボンには1つずつ物語があります
手に取って下さった方が、楽しく笑顔で続きの物語を作っていけるよう心を込めて作っています
ストーリーは、一つではなくどんどん増えていくもの、これからのストーリーを作るのは、あなた
あなただけのストーリーを楽しんで行って下さい♡
こちらでは、リボンの物語を紹介しています楽しんでもらえたら嬉しいです♪



何かに集中すると声が聞こえなくなる
それと同時に、誰かが遠くから呼ぶ声が聞こえる
ドリブルを加速させ、左右をみる
違う、そこじゃない
あっち、、、そこも違う
ふと呼ばれる声がして、俺はパスを出す
そう、そこなんだ
俺が渡す場所は『そこ』
だが、返ってくる言葉は決まっている
『おい!誰もいないところへパス出すなよ!』
『何やってんだよ!』
俺がパスを出したいところには、誰もいない
なぜ?
そこに、かいぶつがいるのに、なぜ誰もいないんだ
『あの場所が一番のポジションだと思うんだけど?』
『は?お前また分け分かんねぇ事言ってんなぁ。誰がどこにいるか、確かめてからパス出せよな』
『さ、練習開始!』
そう言って、俺をおいてみんなが走り出す
·
ポンポンとリフティングをしながら帰る道のりは、楽しくてしょうがない
『絶対あそこにパスしたら勝てるのに』
蹴り上げたボールをキャッチし、サッカーボールを抱えながら、俺はフーっとため息をついた
いつからだろう、かいぶつとサッカーをしだすようになったのは
かいぶつのいるところへボールを出したら、そこからどうなるのか気にはなるが、上手くいった事はない
あのパスが繋がったら、もっとワクワクするのに
俺のサッカーをもっとワクワクさせたい
そう思う事も、なくはない
『あー、お腹すいたー』
もう一度、ボールを足元へ置き、家までドリブルしながら帰ることにした
·
家に帰るなり、俺は風呂に入り部屋へと入る
仕事をする母を横目に、ボールを転がす
『おかえり。今日もサッカー楽しかった?』
『んー。楽しかったけど、俺のパスが繋がらないんだよね』
『ふふ。そう。いつかそのパスが繋がる日も来ると思うけど?』
『うん!いつか来ると思うけど、早くワクワクしたいよ』
俺のかいぶつを理解する母は、今日も穏やかに優しく話をする
いつか来る日を、待ちながら
『そろそろ、ご飯にしようか』
『やった!お腹ぺっこぺこ!』
今日の夕飯を楽しみにしながら、俺は少しサッカーをしに外へと出た
·
·
·
俺は、今ある場所にいる
ここに、かいぶつがいるかもしれない
そう思うとワクワクが止まらない
『潰すなら・・・』
そう、あいつはきっとやる
俺のかいぶつが言う
さぁ、俺をワクワクさせてくれ!
かいぶつの言う、あの場所へパスを出した瞬間
俺は、心を踊らせ確信した
いた。あいつなんだ。俺の探してたやつ。
·

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