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幻の柑橘『ゆこう』

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徳島県上勝町とその周辺の山間部でしか作られていない柑橘で
『ゆず』と『だいだい』の自然交配種といわれています。
漢字では『柚香』と書きます。
大きさは『すだち』と『ゆず』のちょうど間くらいです。
取れる時期は10月下旬から11月です。
貯蔵されており2月ごろまで販売が続きます。

現在ほとんどが加工用として出荷され果汁として販売されています。
果実として市場に出回ることがほとんどない幻の果実となっています。

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地元では「香りゆず・酸味すだち・味ゆこう」と呼ばれます。
果汁の味は香り、酸味ともまろやかで、他の食材の邪魔をせず
酸味とフルーティーさが増す果汁となっています。
実は有名ぽん酢でも『ゆこう』が隠し味として使われています。
『ゆず』だけではきつ過ぎる酸味香りをまとめる
縁の下の力持ち的な役割をしています。

ゆこうパンフ-2

注目される栄養価
近年徳島大学の研究で果実自身の抗菌性が判明し、
マウスなどでの歯周病の抗菌性やカビ菌への抗菌性があることが判明しています。天然の食品保存料や口腔ケア商品への展開が期待されます。

しかも『ゆこう』は柑橘としては珍しい
果皮では無く果汁に栄養価が高いことが判明しています。
絞るだけで栄養が摂取できるのは簡単で良いですよね!

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おすすめの食べ方は『ゆこうネード』
お湯に、ゆこうをギュッと絞ってお好みで蜂蜜を入れます。
酸味がお好きな方は『ゆこう』のみで十分飲める!
そういう方もいるくらいマイルドな酸味です。

地元ではすし酢に米酢の代わりに使ったり
酢の物に入れたりが主流です。

お酒にもよく合い、焼酎やビールに入れると
香りそのままにフルーティーさが加わるという
何とも言えない美味しさになります。

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栽培農家と木自身も高齢化
上勝町は50%以上が高齢者の町です。
『ゆこう』を生産する農家も高齢化が進んでいます。
木自身も昔からのものが多く
よく実がなる表年・実が付かない裏年の量の差が
激しいのもこのためだと言われています。

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新しい種なし『ゆこう』の苗を接ぎ木で増やそう
上勝町の昔からの柑橘を守りたいと
新しい挑戦をする農家さんもいます。

美味しい柑橘には間違いない『ゆこう』
次世代まで残したいという思いを
どうぞ応援よろしくお願いします。

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