晴天の霹靂。中国から帰りました。その1

青天の霹靂。
この数日、メンタルがやばい。
きっかけは、新型コロナ発生による一連のものからだった。

突然、中国の杭州から日本へ一時帰国することなった私個人の
体験を忘備録的に記して行こうと思う。

2020年1月20日
関わっているアジアギャザリング企画、北京在住メンバーより
5月の北京企画どうする?マジで対策考えたほうがよくない?
とグループチャットで問題提起があった。
この時点では、一部の人が神経質になっているのでは?
と感じたのが正直な気持ちだった

冷静に、冷静に。。

と同日、上海日本領事館よりメールで『新型コロナウィルスによる肺炎の発生』
が届く。
そして、シュウキンペーさんが『重要指示』をこの日に発表したのだと気づいた。

市場での買い物をやめて近所のスーパーで
買い物をするようになる。

1月21日
近隣国による武漢市に関連する人々の規制がはじまる。
もう外出しないほうがいいね、なムードが蔓延してきた。
特に杭州市は春節に中国全土から人が大挙する観光地なので
そのエリアには行かないことを夫婦で決めた。

1月22日
杭州で入り浸っているヴィーガンスィーツカフェ。
この日に行われるこのカフェでの持ち寄りパーティの参加をやめた。
主催するヴィーガンコミュニティには他国の友達がたくさんいて、
杭州暮らしの私の心のよりどころ。
めっちゃお世話になってるし、会いたいけど、今回はスルー。
ちょっと集まりごとはやめとこうぜ、、みたいな空気がSNSや会話の端々に出てきてる。早晩、政府も規制するだろうし。

1月23日(中国の大晦日)
武漢市の閉鎖令が出る。新幹線も一部停止。
閉塞感がギュっと出てきた。
大晦日恒例の番組では『加油 武汉!』と武漢応援コーナーが放送。
そのメッセージと演出に思わず涙ぐむ。
春節明けに入れてた予定どうしようかな。。。ナシかなあと思う。
その中には、満を辞して行うワークショップなんかも
あってちょっと悲しかった。

冷静に、冷静に。

1月24日(旧正月の元旦)
元旦のこの日、外は雨。そして街には誰もいない。
配送業者の姿だけが見える。
近所のショッピングモールも開店休業。
いつもの風景に誰もいないってザワザワする。
スーパーマーケットにだけ人がいる。日本の元旦もこうだった気がするし
特別なのか?特別じゃないのか?いや異様な光景だったから
やっぱり普通ではなかったのだと思う。

1月25日
市民の自衛が徹底している。今日も近所はゴーストタウンのよう。
トランプさんがチャーター機を武漢に出すと発表したニュースが流れる。
夕飯の席で夫から、『会社が日本へのフライトチケットを負担して
くれるようだけど、帰る?』と聞かれる。(夫は帰れない)
この時は、下手に動くより家でじっとしてるほうが良い。
こんな時だから家族で一緒にいたい。。と心から思ったし、そう返答した。

冷静に、冷静に。

1月26日
昼過ぎ、勤務先の夫から突然電話。
任意でというよりほぼ強制的に帰ったほうが良さそうということだった。
私は動揺を抑えきれず、いったん電話を切ってしまった。
だって夫とは離れたくないのだ。
些末なことを言い訳に、帰らないことも考えたが
帰ることが自然な流れであると判断して翌日の帰国を決めた。
次にいつ戻れるかわからないなか、パッキングするのは難しかったけど
まあ、仕方がない。数週間分くらい詰めた。

いつ帰ってこれるかな?と何度も不安な気持ちになりかけるが、
いまはその気持ちに蓋をして、黙々と準備と保存食作りを進めた。

同時に、日本でしかできない用事ごとがポロポロと出現。
あ、、なんか今のタイミングで帰れるのラッキーかも、と思ったりもした。


1月27日
中国はこの日から団体旅行の出国を禁止。
そのためか、空港も飛行機もガラガラ。
どうやら日本政府も武漢に飛行機を飛ばすと聞いた。

フライト前の飛行場で、中国にいる親しい友人たちに
メッセージしまくった。
『ご家族どうですか?1日も早く収束するといいね、
ところで今日から日本に帰ることになったので
何か必要なものがあれば日本から送るので、なんでも言ってね』

すると、みんなから即返事がきた。
『心配いらないよ!日本に帰るのはいい選択だと思う。
気をつけていってらっしゃい』表現は違うけど
こんな風にあったかいメッセージばっかりだった。

なぜだろう、私は泣けてしょうがなかった。
私のほうがよっぽと気持ちが凹んでたのだった。

親しい人を置いて、逃げるようなそんな気持ちとか
その気まずさを何かで埋めようとしている小狡さみたいな
ものを自分に感じてしまった。

そんなザワザワした気持ちを胸にソッと帰国したのでした。

その2へつづく。




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