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展覧会レポ:岡本太郎現代芸術賞特別賞作「Space X」アートと音楽の融合

【約1,200文字、写真15枚】
 岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)特別賞受賞した池田武史氏の《Space X》を再構成したインスタレーションを体験してきた。

このビルでしょうか?
階段をのぼるらしい…

強烈インスタレーション

3階、PURPLEの入口付近

 怪しい低音の音楽が聞こえてきます。おそるおそる入ってみる…

池田武史《In The Workplace》2024、紙/スタイロフォーム/鏡/タバコ/ゴミ/ピルケース 71.5×200×200

 アーティスト・池田 武史氏の個展「Space X」。一体、何なんだ???

~池田はコンテンポラリーアートの領域で制作や発表を行う一方で、ハードコアパンクバンドのドラマーとしても国内外で活動を行ってきました。このように特異なキャリアの持ち主である池田~ *

 よく観たくて、作品の近くへ。 
 会場の方の話では、2t トラックを使って搬入されたんだとか。

《The Thing(Spider Head)》2024、紙/発泡スチロール 48.6×42.1×31.7

 人の顔から腕のようなものが生えて、蜘蛛のよう。

《The Thing(Organism)》2024、紙/ウレタンスポンジ/布/ミクストメディア 110×98.5×110

 奥は、人の頭部が結合している? パソコンに向かっている人から離脱したモノか。
 わたしもこんなSpace(場所)に生きているんだろうか。後ずさりをして離れた。

模倣? 文脈の援用?

 気を取り直して壁の絵画を眺める。
 え? マーク・ロスコ? 

《Asunder.3/Asunder.13》2023、紙/木枠 155.5×118.1

~美術史における文脈を援用しつつ、そこからクリティカルに社会の状況を反映してみせます。
(略)
~アートの世界にあっては、冷戦下に自由主義のプロパガンダとして利用され、現在はマーケットの中で投機的に制作~販売され増殖し続ける抽象絵画も、現実の「物体X」として見ることが出来るかもしれない。*

 こっちは、ジャクソン・ポロック? どちらも、色を塗ったというより、紙で塗ったというほうがいいかもしれない。

《Lavender Gut Mist》2023、紙/木枠 106.7×210.3

 強烈な作品の連続だが、時間をかけて鑑賞したのは下の作品。マネの「温室にて」から作られたそうだが、私はマネの「フォリー・ベルジェールのバー」を連想してしまう。
 右手にテレビがあり、男性がラップを歌っているようにみえる。中央の女性はその映像を見ないで、音だけ流れている。

《In The Conservatory》2023、パステル/紙 175.5×238

 手前のローテーブルに瓶が並んでいて、ドレスを着ている女性。マネの「フォリー・ベルジェールのバー」とは違い、客の相手をしているようにはみえない。
 だが、彼女はスマホを手にしている。左手には大きな鏡、奥にみえるのはカメラだろうか。これはレンズの向こうにいるお客(つまり私やあなた)を意味しているのではなかろうか。

 会場に流れる音楽、アートが映し出す資本主義世界に没頭してしまう。これぞボットー体験だ。

本屋さんスペース

 他にも作品は多数あるのだが、奥も気になる。

 座って本を眺めることができるらしい。

「PURPLE」 は、本と展示とイベントが循環し、
さまざまな混ざり合いと協働によって生まれる
新たな表現の場であり、出会いの場です。*

 ユニークな写真集や書店では見かけないジャンルの書籍たち。文化の湧き水的な場所のようだ。
 最終日(8月18日)には作品の前でライブも予定されているらしい。

■information
池田武史『Space X 』
会期:2024年7月19日[金]-8月18日[日]
会場:PURPLE
住所:京都市中京区式阿弥町122-1 式阿弥町ビル 3階
電話番号:075-754-8574
開館時間:13:00-20:00[水・木・金] 11:00-19:00[土・日・祝]
休廊日:月・火
料金:無料
事前予約:不要
所要時間:約5〜10分
混み具合:誰かいるていど
写真撮影:全て可能



水まんじゅうの季節

 会場は堀川御池。二条城のそばですが、静かな場所です。暑いので、涼みたいなあと歩いていますと、

 こういうところでお盆の手土産なんかいいですよね。とりあえず今日は、水まんじゅうをお土産に買わせてもらいます。
 「よろしかったら、冷たいお茶どうぞ」とお店の方。

 ちょうどええ量やわー。

水まんじゅう[5入袋](¥594)

 水まんじゅうも優しい甘みで、たいへん美味しかったです。

ソース;
*:web Space X | PURPLE. https://purple-purple.com/exhibition/ikeda2024/.


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入江玄 アートライター
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