展覧会レポ:テート美術館展でイギリス旅行気分を味わう!光の表現に魅了された!イヌ派とネコ派はどう選ぶ?
【約2,500文字、写真約10枚】
「イヌ派ですか? ネコ派ですか?」
派閥をお尋ねしておいて申し訳ないが、テート美術館展(大阪中之島美術館)に行った話である。
チラシに「光の画家」「光のインスタレーション」¹とあり、興味をもった。
テートと冠する美術館がイギリスには数軒あるらしい。
「イギリス旅行気分を味わえたら最高だな」
イギリスといえば、王室があって、雨が降ってて、スーツの似合う人が仔犬を散歩させている、ようするにシャーロック・ホームズの世界である。
いきなりガチャ!?
が、まず、ネコ〈ヤノベケンジ シップス・キャット〉が気になる。
会場へ入ると、チケット売り場へ行く手前にミュージアムショップがある。つい、見てしまう。シップス・キャットのカプセルトイがあるではないか。どれもヤノベケンジ氏のネコちゃんで、ハズレなどない。
買う。
カプセルを開けるのは帰ってから!
いざ、展覧会へ
展示は、絵画から写真、歴史を辿ってインスタレーションで締めるバラエティ豊かな内容だった。
混雑している情報もあったが、チケットは数分並んで買えるていど。少し待てば、作品もじっくり鑑賞できた。
(※本記事では、展示の後半をメインに取り上げます)
観たいのは解説と裏側
カラフルに光る塔。ビカビカに光っていて、デカい。タイトルに「ブリック・レーンのスペクトル 2」とある。
「何じゃこりは?!」
少し離れて観ると、他の鑑賞者たちは解説VTRを見て、作品を眺めているのは私1人である。もちろん、私は作品をよく観察する「アート上級者」では毛頭ない。
なんだか分からんが、カッチョいいので眺めていたら1人になっただけである。
何より解説も展示の一つだと思うし、みなさんの知りたい欲求が如実に現れて素晴らしいとも思う(写真撮ってごめんなさい)。
「いいなあ」機械オンチなのだが、電気のコードや金具、鉄でできた足場のような棚。…シビれるぜ。
私がかつて少年であった頃、机の引き出しはこんなだった。ガラスの破片や金具、外国のコイン、拾ったパチンコ玉、キラキラ光る貝殻とか、集めたものである。それらは棄ててしまったが、私には価値のあるものだったに違いない。
光を生み出すには、ああいうモノが必要だったのではないか。まことにロマンチックな展示である。
眩しくて目を細めてしまう「ナタラージャ」
前にたち、間近に観察すると、それは多様な色が塗られているだけであった。
斜めの長方形郡ではあるが、同じ形ばかりではない。どういう仕掛けか分からないが、色から光を感じる。
音楽でアガる曲というのがあるが、これはアガる絵だ。力が湧き上がってくる視覚体験! イエーイ!! おっと、静かにせねば。
1番気になるゲルハルト・リヒター
デカい絵だ。フォトペインティングという技法らしく、写真のイメージに絵の具を乗せた作品だ。
どなたにもインパクトがあるらしく、カンディンスキーやマーク・ロスコの作品がそばにあるのに、リヒターの前で人は足を止めてしまう。常に誰かが観ている。
抽象画と言われるジャンルだろうが、私にはシーンが浮かび上がってきた。
これはもう、雨のロンドンだ。イギリス旅行、夜のロンドンが映り込んでいる、濡れた道路にしか見えない。今は赤信号で、車が走っているから歩行者としては止まって信号を待っているのだ(ように見えた)。
おっ、晴れてきた
信号が変わると雨が上がったらしい。星が見える。壁に星が浮かんで漂っている。ああ、いい星空だ。
シンプルな仕掛けだけれど、大きな驚きに満ちた展覧会だった。「アートというのは、何かについて考えることと、行為とのあいだの距離を研究するのにすごくうってつけの場所~²」とエリアソンも述べている。
アーティストたちが光をいかに表現したか。もちろん、ターナーや、印象派も素敵だった。
おみやげタイム
イギリスのお土産に何がいいか探していると、可愛いワンちゃんクッキー。
『タンタンの冒険』に登場する名犬スノーウィーに似ている。(タンタンはベルギーだけど)
濃厚バターが香る分厚いクッキー。さすが、グレートブリテン!
ガチャopen
「見返り猫」のポーズで制作されたシップス・キャット。実物は高松のホテルにあるんだとか。
冒頭にお聞きした、「イヌ派ですか? ネコ派ですか?」
いかがだろうか。
光りには、闇が必要。色彩があるから光って見える。だから、イヌもネコも、どちらも可愛いってこと…にはならないか。
イヌ派?ネコ派? 蛇足
アニメ『呪術廻戦』で「イヌ派ですか? ネコ派ですか?」と尋ねられ、主人公の虎杖悠仁は「犬…いや猫かなあ? 待って大型犬なら犬かも」と回答。釘崎さんは「えー 私 絶対 猫」と答えている³。
ちなみにパンダ先輩は「パンダ派に決まってんだろ!(暴言のため略)」とお怒りであった。
ソース:
¹:フライヤー「テート美術館展」(大阪中之島美術館)
²:オラファー・エリアソン『ときに川は橋となる』フルムアート社、2020
³:『TVアニメ「呪術廻戦」1st seasonコンプリートブック』集英社、2021
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
今後もあなたのお役にたてる記事を作成していきますので、スキ・コメント・フォローなどいただけますと、お礼の品をもって参上したいくらい喜びます。