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#569 Natural Selection(自然淘汰)から見える物事の本質

 生成AIなどの高度な技術革新によって現在の仕事の半分は今後50年で消滅すると言われる時代。

 そんなことを聞くと、今自分がしている仕事の将来性に不安を感じることもあるでしょう。

 しかしながら、技術の発展によって社会がパラダイムシフトすること自体は人類史の中で初めてのことではありません。

 イギリスで始まった産業革命は、今までの世界を一変させました。明治維新によって近代化を迎えた日本は、刀と月代を捨て、西欧文明を取り入れました。

 人間が技術を発達させるということは、ある文化が「変化」しなければならないことを促します。英語ではそのことをnatural selection(自然淘汰)と表現しますが、それはある種が発展を遂げる時に起こる自然な過程のような気がします。

 長い歴史を持つ母校の大学の付属中高は長い間、男子校でしたが、OBなど様々な反対など紆余曲折を経て、ブレザーと男女共学に変わりました。今では県内でも有数の人気学校になり、経営的にも非常にうまく行っているようです。

 私たちが理解しなければならないのは、今現在「伝統」と呼ばれるものも、もっと昔から見れば、変化をした結果であるということ。

 年賀状も平安時代には実際にお付き合いのある人に直接挨拶しにいっていた習慣が、その手紙という形に簡略化された結果です。今では年賀状自体を送らなくなってきていますが、それは「形式」というものに縛られない時代を迎えているからかもしれません。

 私は物事を行う際に、「理念」を大事にしたいと考えています。本当に大切なことは本質的には変化をしません。今私たちは様々な「変化」を実感する時代に生きていますが、だからこそ、変化する中で変化をしない物事の本質が逆に見えやすくなるのではないか。

 そんなことを思ったりしています。

 

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