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#586 経済格差をうむ公教育における教科指導

 5月から中高生向けの英語専門塾を開講しました。

 先日期末考査対策を行う際に、生徒が通う公立中学の実力考査の過去問を持ってきてもらったさい、少し気になる点がありました。

 「もし明日雨なら、買い物には行きません」という日本語を英訳する問題。模範解答には、「If it is rainy (will be rainy) tomorrow、 I won’t go shopping」とありました。

 はて、、、。この場合、if節の中の時制は、(少なくとも公立中学校の学習レベルを考慮すれば)現在形のみの方が良い。もちろん、ここは間違いやすい部分なのですが、、、。

 ここで私は難しい課題にぶち当たる。上記の模範解答は「間違っています」と言うのは簡単。だけど、ここで間違っているというと、生徒が学校の先生への信頼をなくす可能性がある。

 で、ここは塾にとっては非常に美味しいところ。塾からしてみれば、学校よりも塾を信頼してもらった方が良いので、そこを声高らかに指摘する可能性が高い(と個人的には思う)。

 もちろん、この1つだけを取り出して間違いを指摘することは論外だとしても、他の部分にも問題作成の仕方や採点方法にも気になる点がちらほらと。

 もし私が教育関係者じゃなければ、おそらく学校の教科指導に多少なりとも不信感を抱くだろうと。すると自分で教えるか、塾に通わせるかという選択肢になり、結果教育格差がますます開く。

 学校の教科・科目の学びが落ちれば、そのぶん家庭の経済力によって補わなければならなくなってしまうのです。

  


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