夕ご飯作りを放棄をして、ここにある幸せを感じた日
少し前、またも私は色々と疲れが溜まっていた。
子どもが体調を崩したり、そこに仕事の〆切が重なったり。
1ヵ月に2回は行きたい！と思っていたスーパー銭湯も、10月は結局1回も行けなかった。悲しみブルー。辛み100％。
（ご自愛の必要性を自ら訴えていたのに……。けど今日久しぶりに、朝からスーパー銭湯行ってきた！スッキリ最高now）
「はぁ～なんかしんどいなぁ」
そんなことを思いながら仕事を終えて、洗濯を取り込み、小3娘をスイミングへ見送り5歳息子を保育園まで迎えに行く。
お迎えから帰って来て、座る間もなく、ご飯の準備……。
……準備。
いや、ちょっと、今からご飯作ってってやると、私のイライラメーターがどんどん上昇することが容易に予測される。
イライラして溜息ついて。そんなのはあかん。もういやや。
「あ～！やめやめ～！」
突如叫ぶお母さん（私）。
帰宅をしてテレビを見ていた息子が、「え？」みたいな顔をしてこちらを見ている。
「今日は夕ご飯作りませ～ん！〇〇寿司へ行きます！」
「わ～！やった～！」
そう言った後に、「お母さんのご飯も大好きやけど～」みたいなことを言って、気遣いを見せる優男、5歳児。ああ、尊い息子。
そのまま、在宅ワークをしていた夫の部屋へ行って「今日はなんかしんどいから、夕ご飯〇〇寿司（回転寿司）にしようと思う。もう作らへん。良いよな？（圧）」と言ってYesを取る。
夕ご飯作り、放棄決定！
その後は小3娘のスイミングが終わる時間まで、洗濯ものを畳んで、ゴロゴロしてやった。
「あ～疲れた～！」なんて言ってると、息子が転がるおかん（私）に飛びついてくる。「ぎゅ～！」なんて言いながら。はい、可愛い。ありがとうございます。
娘のスイミングへお迎えに行って、「今日は寿司やで」と伝えると娘も「なんで？」と言いつつ嬉しそう。家族全員で突然の回転寿司ディナーへ。
ご飯作らんで良い花金（死語？）。最高。
回転寿司も最近の値上げラッシュに伴い、全体的に価格が上がっている。さらに、いつも好んで食べていたオニオンサーモンが110円→165円になっているのを知り、衝撃を受ける。ほんま世知辛い。いや、まぁ文句言わず、美味しくいただきますよ。回転寿司における最近のMYベストは“はまち”（どうでもええ）。
娘も息子もデザートまでしっかり食べてご満悦。
「美味しかった～！」
なんて言いながらの帰り道。私と娘は自転車で。夫と息子は歩きで来たので、小走りで帰っている。
と、思いきや息子が肩車をせがみ、結構な大きさの5歳児を肩に乗せる夫。
そしてそのまま、走り出す。左へ右へ息子を揺らしながら走っている。
息子の笑い声が響く。娘もその様子を見て笑っている。
「落とさんといてよ～」と言いながら、私も後ろから自転車で追いかける。
こなすように過ごしてしまっている毎日。そして、ここではないどこかに、何かがあるような気がして。焦りを抱くこともある。
しかし、自転車をこぎながらふと突然に、「ああ、今ここに、全部あるな」と思った。
大切な家族と笑いながら、帰る夜道。
どこかに何かが、ではなく、今この瞬間。目の前に、あるものが全てで、これが私の大事にしたいものだ。
ストーンと腹に落ちるように突然、そう思った。
子どものことや色んなことで疲れてもうあかん、となる日もあって。けど、間違いなくそれ以上に、子どもにたくさんのものをもらっている。
そんな毎日を繰り返していくうちに、あっという間に大きくなっちゃうんだろう。せっかく目の前にある、大切な今。ちゃんと味わないともったいない。
日常のルーティンから外れることで、ふと見えるものがある。
意外と真面目なところがある（自分で言うな）し、色々詰め込んじゃう性分なので、意識的に色々サボって余白を作るように。
これからも無理せずに力を抜いて、今をちゃんと味わい尽くしていきたい。夕ご飯作りを放棄した結果、そんなことを思ったとある週末の夜。
蛇足ではあるが、この記事を書きながら、GLAYの『ここではない、どこかへ』という曲を思い出して久々に聴いている。懐かしすぎる。
どこか、じゃなくて、ここにあるんだな。
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