いぬとまめ

散歩中の犬を凝視することなかれなかれ。 日々の暮らしの中でドキドキした時に更新予定。映…

いぬとまめ

散歩中の犬を凝視することなかれなかれ。 日々の暮らしの中でドキドキした時に更新予定。映画やアニメ、漫画などの作品を見ることが好き。

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推しと麻酔は相性がわるい

 推しという言葉がアイドルの輝く場所で生まれ、今日では一般的に使われるようにまでなった。テレビでは推しの子のアニメが流れている。近頃は消費を促すために推し活という言葉が使われるようになって少しだけ辟易している。昔の自分が使い古した常套句は避けたくなるのが人の心。それでも好きな人の名前を2文字におさめることができるのは便利だ。そもそもの好きな人の名前も2文字なのだけれど。なので、今回の日記のタイトルはこうだ。  推しと麻酔は相性がわるい。  正月早々、人生で初めて全身麻酔を

    • Do you choose Dooh?

       即断即決という特性がある。旅先の土産屋でもスーパーの陳列棚でも、さっくり歩けばレジに向かえる。就活用の写真撮影でも最後の1枚を残す作業が早すぎて写真屋さんを焦らせたことがある。要は後先考えずに突っ走ってしまうのだ。ドッグランに放たれた犬のように。  そう自己紹介しつつ、選ぶのに半年かかった買い物があった。布と綿と刺繍糸でできたそれを、人はぬいぐるみと呼んでいる。厳密にはふわふわ抱きぬいぐるみとぽてはぐクッションと名付けられている。  一昨年発見されたドオーというポケモン

      • 君はぬいぐるみのタグを切れるか

         仙人になりたいと思ったことは誰しもあるだろう。霞を口にして静かな山奥から娑婆を見下ろす穏やかな存在になりたいと、ぼんやりとしたおじいさん像を思い浮かべることが多々あるだろう。実際にはモヤシを口にして無心でインターネットを眺める、煩悩にまみれた人間のままなのだが。  それでも理想に近付きたくて、部屋を大掃除したりずっと蓄えていたモノを今必要な人に譲ったりして、少しでもスマートな人になろうとしている。  好きな人のことを考えていたら10.5kgの減量にも成功した。身体に関して

        • 言語化の最大の敵、音楽

           「NO MUSIC, NO LIFE」の文字をあなたもどこかで目にしたことがあるだろう。  これは黄色のCDショップのために木村透氏が作り出した有名なコピーだが、あまりに有名すぎてそこかしこにパロディも溢れている。私がいじくるならこうだ。  NO MUSIC, NO CAR (ちなみに、「やっちゃえ、日産」も同氏が作ったとのことです)  なぜなら私は音楽を聴いていないと5分以内に車に酔うのだ。さながらカップヌードルが3分を過ぎると伸びていくように。  SURVIVE!

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        推しと麻酔は相性がわるい

          真に美味しいパフェを食べる時、人は静かになる

           なんだかんだいってまだ関西に住んでいる。  実は友人達は私が別の場所に住んでいると思っている。なぜなら引っ越す予定だったから。それから社会情勢を受けて延期になったかと思えば、本当になかった事になってしまった。だから私はまだここにいる。  個別に連絡するのはなんだか照れくさい。曲がりなりにも迷惑をかけた節もある。そもそも連絡をとるのが不得手なのだ。きっとまた「言えや!」と怒られる。だからこうして日記に書いているけれど、たぶん99%伝わらない。ネットの海に漂うボトルメールみた

          真に美味しいパフェを食べる時、人は静かになる

          耳元の小さいおっさんを成仏させよう

           小さいおっさんという都市伝説がある。今をときめく学生諸君は知らないかもしれない。日常のふとした瞬間に、足元や部屋の片隅を走っていた! という害も得も特に見当たらない新手の怪異だ。  見かけた人が疲れていたのか、現実に想像を投影するのが上手いのか、それとも本当に我々の世界に住んでいるものなのか。真偽はさておき、私の耳元にも小さいおっさんが住んでいる。姿は見えない。匂いだけだ。原因は重々承知している。  緑色がとても好きになった。青色に近い部類の、深い緑色が。おたくが好きな色

          耳元の小さいおっさんを成仏させよう

          ライダーベルトはクルクル回る、タイヤも回るし地球も回る

           思春期の頃、実力試験前にTV放送版〜旧劇エヴァを観て1週間メンタルをやられた結果、テストもズタボロになった時から、庵野監督の作品は積極的に前のめりで観に行く人間になってしまった。そして今回も例に漏れず劇場へ足を運んだ。大きな愛を受け止めるべく、シン・仮面ライダーを観るために。  庵野秀明展では「こんなにウルトラマンと仮面ライダー大好きだったんですか……」と絶句するくらい、数々の二次創作作品や持ち物を見つめてきた。シン・ウルトラマン公開後に大盛り上がりしたエヴァンゲリオン学

          ライダーベルトはクルクル回る、タイヤも回るし地球も回る

          非合理的クッション味噌論

           世の中には一般的に避けた方がいいとされている話がある。  政治、宗教、野球が代名詞としてあげられるだろうか。それでも、そもそも生きる上で政治については知識やトレンドを掴むことを求められるし、死ぬときは皆何かしらの宗教に附する訳だし、応援する球団が一致すれば、取引先のキーマンのあの人とも仲良くなれるかもしれない。要は信条と一致した時は迎合される話題であり、そうでなかった時のデメリットが大きいから、使わない方が良いとされている話題なのだ。  今から話す話は、明言は避けるが、合

          非合理的クッション味噌論

          万屋の前にて

           日頃から五体投地の念を向けている人に出会ったとしても、実際に行うのは何の変哲も無いお辞儀だ。  日本の人口のうちの大体70%、首都圏外に住んでいる人には分かってもらえるかもしれない。初めて東京に行くとなった時、テレビで見たあの人に会ったらどうしようと思ったことはないか。もし鉢合わせしたらと想像したことは。手帳とペンを持って行った方が良いなと、そっと筆記用具を鞄に忍ばせたことは。多分私も思春期の頃、そうしていたような気がするのだが。  案外生活圏でも、そういったまさかはある

          万屋の前にて

          ポケモンMV『GOTCHA!』の君と僕は、私と私だった。

          2020年9月29日深夜、youtubeやtwitter、その他諸々の画面を駆け巡ったポケモンSpecial Music Video 「GOTCHA!」について。 作品全体を通じて歌われる”君と僕”は、今までゲーム内で捕まえてきた「ポケモン」と私、MV内に登場するオリジナルキャラクターの「男の子と女の子」であると同時に、「現実の私と、確かにそこにいるポケモンの世界の私」なのではないかという話。 以下、twitterで書き出した考察を元に連ねています。明日は普通に出勤の上、別

          ポケモンMV『GOTCHA!』の君と僕は、私と私だった。

          「双騎」を観劇したら、手元が薄緑色に光り出していた・・・・・・

          膝………… 人体の一部のことだろうか。 靭帯の表側のことだろうか。 いいえ、人名です。正確には、ひとではないけれど。  諸般の事情により、大きな客席もおよそ半分、ただでさえ入手の難しい舞台芸術にお呼ばれするためのチケットが、幸運なことに手元にミーっと発券されることになった。(この音はご存知、コンビニの払込票が出てくる音だ)  ミュージカルを観たことがあるだろうか。私は自分のお金で伺うことになったのは、初めてなのだが。 皆様の記憶にも新しいかもしれない、丁度その晩に地上波で

          「双騎」を観劇したら、手元が薄緑色に光り出していた・・・・・・

          城オジが映画館で待っているぞ!

          ※初出 2020-07-05  『ナウシカの「新聞広告」って見たことありますか?』という本を、小学生の頃、親にせがんで買ってもらったことがある。そのタイトルを引用するならこうだ。  ナウシカを映画館で見たことがありますか?  空気中を漂う微細なもののせいで、あらゆる新作映画が公開を延期する中、空白の期間に突如として現れたコンテンツ。ジブリ作品の劇場上映が告知され、今、全国の映画館では、山犬が駆け回り、竜は空を飛び、9歳の少女は生きる力を手に入れている。  ナウシカのメ

          城オジが映画館で待っているぞ!

          お上りさんを隠すことを辞めてみる

          ※初出 2020-04-04 ■1日目 関西より→羽田空港→六本木「未来と芸術展」「TYPE-MOON展」→新宿のとある日本料理店  つれづれなるままにお菓子。  たくさんお菓子をいただいたのだ。カロリーや油分、その他諸々の甘くて私を駄目にしてしまう成分に目をくれてはいけない。舌と喉を楽しませ、脳に直で届いてしまう栄養と、色とりどりに飾られた、見るだけで幸せな気持ちになってしまう小さなそれらを、五感をもって自らの内に吸収しなければならない。  お菓子と言えば土産。手に入

          お上りさんを隠すことを辞めてみる

          映画すみっコぐらしは、恐ろしい程刺さってしまうタイプがいる

          ※初出 2019-11-12 「映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ」を観た。 自分は普段、アニメや漫画、ゲームを楽しんでいて、二次創作として小説を書いたりしている。 劇場にアニメを観に行くとしたら、そういった類のものしかお金を払わないはずだった。 細胞分裂した自分の子孫もいないのに、まさか自分が子ども向けの映画を一人で、チケットを前日に買って、仕事を早引きして観に行くとは。 (子ども向け故に、夜に上映を始める映画館がほとんどなかったのだ) 観に行った理由は、

          映画すみっコぐらしは、恐ろしい程刺さってしまうタイプがいる

          君は法螺貝奏者に囲まれて映画を観たことはあるか

          ※初出 2019-03-02 君は応援上映に行ったことがあるか。 本来静かにあるべき映画館の中で、大声を出して光る棒を振り回すあれだ。 「KING OF PRISM」の応援上映が大いに盛り上がっている時、私は典型的な社畜で、家やカフェに仕事を持ち帰り、遂に参加することは叶わなかった。 推しの名前を沢山の人と一緒に叫ぶ経験をしたことがあるか。 自分が定期的に出向くのはスキマスイッチのライブくらいだ。光る棒は物販に無い。推しの名前を、棒をふりふりしながら呼ぶ機会は、あまりない

          君は法螺貝奏者に囲まれて映画を観たことはあるか

          ボーイ・ミーツ・ワールド【ペンギン・ハイウェイ感想】

          ※初出 2018-08-28 自分で追った結末に敵うものはないと思っているので、決定打になるようなネタバレは避けて書いているので安心してほしい。 森見登美彦さんの本が好きだ。 インフルエンザで全身筋肉痛になっている時に「夜は短し歩けよ乙女」に出会った。 A6判の長方形の中に楽しいことが全て詰められている中村佑介によるイラストと、あらすじにときめいて買っていたのだが、本を開くと独特の文章が現れ、正直読み進められるか不安になった。 が、5ページ進めるとその文章の世界が普通にな

          ボーイ・ミーツ・ワールド【ペンギン・ハイウェイ感想】