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親の生活習慣の改善に子どもをコーチにしてみたら・・・(前編 親の変化)

この記事で伝えたいことは、反抗期の中学生への家庭での指導の反省から、父親がダイエットや筋トレの健康習慣の改善のために、小学生の子どもらをコーチにしてみたら、いろんな効果や変化が起こったことである。

とってもよかったことは、後半とした別記事に記載したが、ジャンプせずに、前半から経緯をおって頂くと、動機づけにはプラスになるかも知れません。

さて、本記事でとり扱った試みは前段があり、それが下記の記事である。成功面だけではなく、最後に裏話として失敗もあったことにふれた。何を失敗したかのといえば、「勉強も思考習慣の産物であり、思考習慣も生活習慣。だからこれを変えればいい」、そして「生活習慣と親との関係が学力(成績)と因果関係があるはずだ」と思えてきたので、長男の生活習慣を規則正しくすることに力を入れすぎたことだ。

夕方、昼寝をしていたらやめさせたり、朝、起きられなかったら、無理に起こしたりしているうちに、親子のコミュニケーションが悪くなっていった。次第に、反抗的になってきて、窮屈になったようだ。

なんとか中間テストのあった6月下旬までは、生活リズムは保持されたが、あまり強く言うのもよくないと放置してみいてみたら、以後はどんどんどん崩れていき、二学期は遅刻と欠席が合計10回を超えた。学力(といっても学校の定期テストに過ぎないが)その後、本人なりに頑張ったのかもしれないが、1学期の史上最高の記録は保持されたままだった。

結果的には、「生活習慣と親との関係が学力(成績)と因果関係があるだろう」という仮説を実験で検証したことになる。一事例に過ぎないし、彼の持つ特性もあったかも知れず、普遍性こそないが、「規則正しい生活習慣」を保てば、成績など結果的に自然とあがるのは、ものの道理というものだろう。

なお、本人の名誉のためにも書いておくが、その後、第一志望の都立高校に合格した。当初の目標よりも下げたこともあるが、父親に生活習慣の改善のために管理された枠を破り、自分の力を信じて努力した結果であり、健闘を称えたい。


**親の後ろ姿は必ずしも習わない

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私もいくつかの家庭を見てきてるが、親がちゃんとした生活習慣をしていると子どももそれに自然とならうというものでもないようだ。ちゃんとした生活をしている親ほど、自信もあり、自負心も強い。でも、その自信ゆえ、子どもに自らのスタイルを押し付けてしまう傾向があり、これが逆効果になるリスクにもなっていまいか。

さらにいえば、そのような親は、自らが確立させた生活習慣を「変える」ことは、むしろ苦手のようである。どちらかというとアタマが硬く、弱みを見せられないタイプイプである。そんな家庭においては、子どもはそのような親からは、「問題児」とみなされやすいのは当然だろう。

**反省から出た転換

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長男に対して、生活習慣の改善を徹底させれば、もっと受験勉強もリズムに乗って乗り切れるはずだ、という確信に基づいた介入によって、それまで良好に構築されてきた親子関係にヒビが入り始めた。これが先の記事の最後に記載した「失敗談」である。上の段落の「親」も、当然、私自身がその最たるものである。

そこで、夏以後、次男(小6)と長女(小4)に対しては、この失敗をもとに、180度の転換をして接することにしてみた。

 1.子どもの生活習慣ではなく、親の生活習慣を変える。
 2.その際、子どもを「先生」にする

 今、当時を振り返りつつ、ここにまとめているが、これって「コペルニクス的転換」とも言えませんか?笑 私は論理的であることを大事にしているが(というのも、つい非論理的になりがちな人間なので・・・)、行動の方針にまで、それを適用していたことに、我ながら驚く。

まあ、まずは、それを行った経緯の一部を、赤裸々にここで報告しよう。

**ダイエット

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 時期は夏休み。長女(小学校4年生)が、私のお腹があまりに出ていると驚き、みっともないからダイエットしようと提案。ならば、先の「反省的転換」をすることに。

 体重計に乗ると78キログラムもあった。72キロぐらいをキープしていたつもりだったが、日高屋が好きな私は、ついいつもサービス券を使って「麺大盛り」にしてきたのがいけなかったのか?

 もともと生活習慣病予防のための減量のノウハウを開発し、人には成功していたが、自分は「その気になれば、いつでも減量できる」と胡坐をかいていた。そこで、この際、自分にあてはめてみようと60キログラム台を目標にした。
 娘は、小さめのホワイトボードに、「パパのダイエット計画」とのタイトルと、その横ぐらいに現在値と目標値を書き、下には、日付を書いて、私が測定した値を空白を埋めるだけでいいようにくれた。こんな書き方を、いつ、どこで覚えたのか、見事である。そして、頼んでもいないのに、自ら作ったことには、涙が出るほどうれしかったので、台所とダイニングの間のカウンターの目につくところに立てかけることにした。

 約3週間後、特に無理をせず、9キロ痩せて、69キログラムが安定的に出るようになった。途中経過の数字やその際の方法の紹介は別の機会とするが、娘なりに腹の出ていない状態を見て喜んでくれた。私も、娘が喜んでくれるならという励みと、変えられないことでダメな人ねと思われたくないという焦りのようなものが相まって、苦労を覚えず、自分が開発したメソッドを実践することをが出来た。この方法は、特に親バカには効き目があるようだ。

(なお、現在は、また体重は増えているようだ。測定すらしていないので値はわからないが、これから衣服が薄くなるので、腹が出ていると目立つ。また娘らの力を借りて、ダイエットをしよう!)

**筋トレ

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 時期は秋。コーチは次男。私は、筋トレが好きではない。その上、痩せる上ではあまり効果は少ないと理解していた。国立健康・栄養研究所の研究員として、全国の方に、メタボ予防として研修指導などをしていた際も、ウオーキングや生活活動など、負荷の高くない有酸素運動こそが肥満予防になると説明してきたことも関係がある。

 自分自身も合気道を週に2回ほどしているから、筋肉も使うだろうし、有酸素運動の強度や頻度も理想的だと思い込んでいた。だから、筋トレをしてみようと思った経緯は正確には思い出せないが、以上の理由から、自分からではない、と思う。

 だからおそらく次男が、私を見て、筋トレでもしたら、と提案してくれたのだと思う。せっかく夏に痩せたのに、食欲の秋で、また太っていたのではないだろうか。

 彼は運動が大好きで運動神経もいいらしいが、筋トレはまったく知らない。筋肉を増やすとか体重を減らすとかのニーズがないのだろう。でも、スマホで「筋トレ」と打って、ささっと調べて、「プランク」というものがあることを見つけ、これを目の前で示してくれた。
 これがやってみると意外と辛い。最初は15秒程度だったが、時計を持って図ってくれて、10秒づつ伸ばしていくと60秒は安定的に超えることができ、朝起きた後、自分のベッドで実施できるまでになった。

 ほかにも部位ごとに、いろんな筋トレを紹介してくれたが、彼の指導力は格段と高まり、既成のものではなく、私が取り組みやすいように、基本をすこし改変した、様々なバリエーションを考えては提案し、タイマー係兼コーチをしてくれた。

**"No 筋トレ No Life"

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 続けてみて驚いたことが2つある。1つは、肌の艶がよくなり、髪の毛もすこし増え、全体的に若々しくなったことだ。が1つ。調べてみたら、筋トレは成長ホルモンが出るらしい。なるほど! そこで、一瞬、サプリを飲もうかとまで思ったが、功罪があるらしい。そこで、鏡を見て「もっと若々しくなろう」と思うたびに、「成長ホルモンを出すぞ!」と自分にかけ声をかけて、すこしでも時間と場所があれば、いろんな筋トレをしていた。

驚いたことの2つ目は、筋トレをすると、食欲が感じなくなるのだ。特にお昼。私は、どうも人より食欲が強いようなのだが、それに打ち勝つ力は、誰よりも弱いようなのだ。だから、この状態は、生まれて初めて経験する「何これー?」という疑問と感覚である。

 そのため、ランチを抜いたり、おにぎり1つで済んだり、夕食後の夜食が減り、当然、体重もどんどん減っていった。なんだ。筋トレって痩せるじゃないか! それ自体のエネルギー消費は少ないとしても、おそらく本来のものではない「食欲」と感じていた欲求が減るからか! これを発見したことに加えて嬉しかったのは、食費代と食事のための時間が浮いたことだ。

以上は、父親の変化である。肝心なのは子どもの変化、そして親子関係の変化だろう。それらについては、本記事では長くなったので、後半の記事でお伝えしたい。

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