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【インソースのPython社内開発事例集】無料セミナーの名簿自動作成編📃

こんにちは、「Python学院」の政田です!
(Python学院については以下の記事をご覧ください)

インソースのPython学院チームでは、Python学院の運営以外にも、Pythonを活用した社内業務効率化に取り組んでいます!日々、社員から「この業務をPythonで自動化できませんか?」と問い合わせが来ており、自動化・効率化ニーズが多数存在していることを体感しております。

これまで、Python学院チームでは、Pythonを使って数多くの社内業務効率化に取り組んできましたが、今回は「無料セミナーの名簿自動作成」の開発事例について共有いたします!

〇ユーザー ⇒ 依頼部署(メディア事業部)
◆開発者  ⇒ Python学院

〇ユーザー:悩み、困っていたこと

無料セミナーの参加者情報をExcelで管理しており、その管理表の更新にかなりの業務時間を割く点に悩んでいました。名簿の作成は、申し込みされたお客さまのお名前や、企業名をExcelに転記するだけではありません。お申し込みいただいたお客さまがすでに弊社とやりとりがある方であれば、社内の営業情報管理システムから、弊社営業担当者の名前を管理表に記入する必要があります。ご新規のお客さまの場合は、それに加えてお客さまの情報をシステムに登録しなければなりません。

インソースの無料セミナーは、月に4~5回、様々なテーマで開催しております(※不定期)。セミナーに20名ご参加いただいた場合その名簿作成に、1時間近くかかることがあります。人気のセミナーでは、定員の100名を超えるお申し込みをいただくこともあり弊社としては大変嬉しいことですが、作業時間が2日以上かかっていました。

〇ユーザー:なぜ自動化を目指したか

一人の手作業だけでは名簿の運用が難しくなり、自動化を目指すこととなりました。コロナ禍によりセミナーがオンライン化にシフトしたことで、ご参加者が急増したためです。今までは対面の開催1回につき15名程度のご参加者でした。現在はオンラインセミナーに切り替わり、1回につき20名~100名もの数にまで急増しました。その理由は、開催地近くのお客さま中心にお申込みいただいていたのが、全国からお申込みいただけるようになったからです。

◆開発者:取り組む前に考えていたこと

このお話をいただいた際の率直な感想は、「おそらく簡単に自動化できるだろう」ということでした。というのも、Excel操作の自動化やブラウザ操作の自動化は、Pythonが得意とする分野だからです。

これまでも同じようにExcel操作の自動化、ブラウザ操作の自動化などに取り組んでいました。この内容であれば自動化できるということで、実際に開発に取り組むことになりました。

ユーザーとなるYさんが、実際の操作画面(名簿を作成する手順)を録画してくださったので、それを確認しながら要件を詰めてアルゴリズムを決めていきました。

◆開発者:取り組んでいく中でつまずいた点

大枠としての実装は3時間ほどで完了しました。ブラウザ操作やExcel操作としてはよくある動作だったので、求められている要件はすぐに実現できました。

ただ一方で、どういう場合は例外処理をするか、こういう場合はどうするか、などを決める点は少し難航しました。というのも、やはりそれまで手作業で行ってきた業務なので、同じようなケースでも違った対応がされているケースが一部あったからです。想定される例外部分については、事前に洗い出しておいて、ユーザー側と開発者側ですり合わせを行っておくことが重要であると感じました。

作成したプログラムを試していただき、より使い勝手が良いように改善点を出す、というラリーを何度か繰り返すことで、質を高めていくことができました。

◆開発者:開発の概要

【開発に要した時間】
約10時間ほど

【開発内容】
▼ブラウザ操作の自動化
自社システムをブラウザ上で開いて、ログインや検索、ボタン操作などを自動化しました。

▼スクレイピング
自社システム上でページを開いた後、必要なデータをプログラム上に取得しました。

▼Excel操作
名簿のテンプレートファイルを読み込み、取得したデータを追記していきました。

▼実行ファイル化
PythonがインストールされていないPCの中でも、問題なく動作するように、作成したプログラムから実行ファイル(exeファイル)を作成しました。

PythonがインストールされていないPC内においても、プログラムを動作させることができます。また、動作が完了した後はデスクトップ上に通知が出る仕様としました。

〇ユーザー:自動化、効率化できた後

今回の自動化により実現できたことは、名簿に必要な情報全ての記入をすることと、社内の営業情報管理システムへの追記です。

これまで1時間~2日ほどかかっていた作業時間をほぼ5分間程度にまで短縮できるようになりました。また、これにより生み出せた余剰時間を、他の時間のかかる複雑な業務に充てられるようになりました。

自動化が叶わなければ、どこかのタイミングで専業のスタッフ採用も視野に入れていました。そうしたコスト削減の面も踏まえて、今回の名簿自動作成システムは一つの業務改革が達成されたといえます。
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今回は、無料セミナーの名簿自動作成編をご紹介しました。Pythonを使うことで、自動化できる業務はまだまだあります。皆さんの会社内でも、自動化できそうなルーティンワークがないか探してみて、Pythonを使ったプログラミングにチャレンジしてみてください!

「Pythonに興味はあるけど、独学では続く気がしない…」
「プログラミングを使って、単調な業務を効率化したい!」

こんなお悩み・ニーズをお持ちの方は、ぜひPython学院にご相談ください!


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