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管理職・リーダーなら知っておきたい”マネージメントとリーダーシップ”のこと

管理職やマネージャーの職務を遂行するには、マネジメントやリーダーシップのスキルが重要です。なぜなら、このふたつを備えているなら、組織の力を強化させ、業績を上げる土台を固めることができるからです。

皆さんは、マネジメントとリーダーシップの違いはご存知でしょうか?

実は、このマネージメントとリーダーシップの2つがあいまいな経営者や管理職の方も、多いのではないでしょうか。「実は、なんとなくタイトルがついたからやっている。」という方も結構おられます。

今回は、マネジメントとリーダーシップの違い・求められる能力・スキルに関して紹介します。今、管理職・リーダー的な方も、これからマネジメントに関わる方も、ぜひご覧ください。


▪️マネジメントとは?

一般に「管理」と訳されることも多いのですが、マネジメントとは、「経営・組織を管理する」業務のことを言い、自社の「ヒト」・「モノ」・「カネ」・「情報」といった経営資源を正確に把握した上で、最大限に活用し、会社のミッションや部署の目標を達成することです。

マネジメントの取り組みは、以下のとおりです。

・短期、中長期的な見通しを立てる(戦略)
・目標、良い管理状態との現状のギャップ(乖離)を把握する
・組織内のメンバーにルールや秩序を守るように働きかける

日々の業務遂行の中でリスク管理を行いながら、目標達成を目指していきます。また、組織の中には様々な背景の人たちがいますが、その中で組織活動を維持し、組織が効率的に働くようにサポートすることも大切です。

▪️リーダーシップとは?

リーダーシップは、指導力や統率力とも言われ、会社の目標を達成するために、組織やチームをまとめ導く能力を指す言葉です。組織やチームの目標を共有するとともに、部下を育成し、チーム力を高めたり、問題やトラブルに対処したりする能力も含まれます。

リーダーシップの取り組みは、以下のとおりです。

・目標を共有し、目標達成のための方向性を示す
・スタッフの成長を促し、チームとしての力を上げる
・目標を達成するまでに障害となる問題を解消するように働きかけ、リスクを減らす

リーダーシップは、組織の責任者やリーダーだけではなく、組織のメンバーすべてに求められる能力でもあります。各自が自身の目標管理を行い、仕事に優先順位をつけ、組織がチームとしてスムーズに機能するように、また、成果を上げるように仕事に取り組むことが大切です。

▪️マネジメントとリーダーシップの違い

リーダーシップとマネジメントは、どちらも組織の成果を上げさせるという意味で目指す方向は同じですが、これらはちがう能力です。

リーダーシップは、組織の目標達成のためにメンバーを導いていく能力。それに対し、マネジメントは成果を上げさせるための手法を考え、組織を管理する能力のことです。論理的に考えたり、メンバー同士のやり取りを調整したりする能力、さらに目標などを数値管理して、目標達成へと導くことも重要になってきます。

▪️マネジメントで求められる7つの力

1.戦略を策定する力

マネジメントに必要な能力として、戦略を策定する力は欠かせません。戦略とは、目的を達成するために、長期的・俯瞰的視野に基づいて、組織・チームの行動を立案・遂行するための策略のことです。

目的(目標数値)を達成するためにリソース配分をします。リソースは、主にヒト・モノ・カネ・情報・時間の5つがあります。マネジメントでは、メンバーのこういったリソースをどの業務に、どのように分配するかを決める力が重要となります。

2.論理的な思考力

論理的に思考する力とは、物事を”結論と根拠”に分け、因果関係や筋道などを捉えながら考えることです。論理的に考えられると、ものごとをわかりやすく説明できるようになります。計画や課題をわかりやすく説明すると、メンバーに計画や課題の内容を理解してもらいやすくなるでしょう。

また、目標達成までの過程で発生する”問題への解決策”を導くときにも、この論理的思考が役立ちます。

3.進捗管理力

目標や個々の業務、チームの進捗管理も、マネジメント能力のひとつです。マネジメントでの必要性は、目的(目標数値)を成し遂げるためです。つまり、計画通りに進んでいるか?過不足はないか?など、日々の行動と結果を成果に繋げるために稼働しているかを管理します。

数字以外にも、業務の進捗管理、個々の施策の進捗を把握・管理して、目的を達成するために必要な行動量やスピードが保たれているかを管理する必要があるためです。

4.組織やメンバーの状態を把握する力

目標に向かって、実行力が高まっている状態かを客観的に把握し、それらを評価する能力は管理者・リーダーにとって重要です。 組織、個人の状態を正しく判断できなければ、その後の対応が遅れるほど、むずかしくなるからです。

組織が成果に向かって活動ができる状態であるか深く観察する必要があり、また、メンバー1人ひとりを判断し、個々の状態に対して適切な対応をとる必要があります。 このように、現状把握が正しくできる能力が必要です。

5.人材育成力

チーム全体を見るだけでなく、個々の人材を育成する力は、マネジメント能力の中で最も重要なスキルと言えるでしょう。短期視点だけでなく、中長期の視点でも人材を育成できなければ企業としての成長は止まってしまいます。

人材を育成するということは、すべきことは多岐にわたりますが、代表的なスキルとしてはティーチング(教える)・コーチング(引き出す)・フィードバック(評価する、動機づけを促進させる)があります。大事なのは、メンバーの状態・能力に合わせて、適切に使い分けることです。

6.目標を達成できるチームビルディング力

目標を達成できるチームをつくる力もマネジメント能力の1つです。互いに助け合い、高め合う関係性をつくることで、目標を達成できる確率を高めることができます(チームビルディング)

また、強いチームをつくることは、仕事へのエンゲージメントを一定に保つ効果もあります。仕事への意欲が下がった時には、周りのメンバーが前向きに頑張っている姿により自信を前向きに引っ張ってくれる作用も期待できるでしょう。

7.意思決定力

プロジェクトや人材管理をしていくなかで、多くの意思決定が求められることは少なくないでしょう。その時に決断を後回しにしてしまうと、プロジェクトの進行が遅れてしまい、高い成果を上げることができなくなってしまいます。また、チームの施策や、チームメンバーへのフォローを迅速に行っていかなければ、メンバーのやる気を削いでしまうことも。 下手をするとビジネスの機会を逃すことさえ起こります。

スピード感があり、かつチームメンバーからの納得感を得られるような意思決定の力が必要不可欠です。

▪️リーダーシップで求められる3つの力

リーダーシップで求められる力は3つあります。
各能力について詳しく解説します。

1.目標設定

目標設定とは、適切なゴールを設定してメンバーと共有することです。

売上に関する具体的な数値目標や、顧客満足度を向上させるといった意識的・定性的な目標を設定して団結力を高めます。目標を達成するための課題を把握して解決策を立案することなども重要です。

また目標設定することは、議論をまとめる際にも役立ちます。明確な目標を設定しておけば、意見が分かれたときの判断基準になるでしょう。バラバラの意見をまとめ、最終的な結論を出すことはリーダーとして求められる役割のひとつです。

2.率先垂範(そっせんすいはん)

率先垂範とは、組織のメンバーの模範となるよう自ら率先して動くことです。自分は全く行動せず、指示を出すばかりや指示を待っているばかりでは他のメンバーからの信頼を得られません。

自らが率先して行動をすることでメンバーの意識が変わり、モチベーションも高まります。率先垂範を実践していけば、細かく指示を出さなくてもメンバーが主体的に行動できる組織へと成長できるでしょう。

3.相互支援/周囲に慕われる人間性

相互支援とは、組織のメンバー同士が協力して働けるような環境を構築することです。例えば、適度にコミュニケーションの場を設けたり、会議で誰もが発言しやすい雰囲気を作ったりすることなどが挙げられます。

相互支援を意識すれば、組織内でのコミュニケーションの質が向上し、生産性が高まることを期待できます。

リーダーシップを発揮して、組織を運営するためには、メンバーから信頼されるような人柄を備えることが重要です。

▪️まとめ

リーダーシップとマネージメントの違いは、明確になったでしょうか?どちらも会社・組織の力を強化させ、業績を上げていく必須のものです。今回、それぞれの働き、役目と求められる能力に関して説明をしましたが、あなたやチーム、組織に必要な、または求められている能力はわかりましたか?

まだまだ、不足している点などに目が入ったかもしれません。完璧というのは難しいでしょう。日々、変わりゆくビジネスの状況、クライアントの状況の中で、自身が業務を遂行していく中で、自己や組織の発展のために役に立ててください。

マネージメント、リーダーシップの能力の伸ばし方、定着のさせ方は、追って記事にしていきます。


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