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最新の知識は何処にある? [短編雑記]

井ノです。

「問いこそが答えだ」という本を読んでいて良い気づきがありましたので記事にしてみます。書店に並んでいる新着の本を読んで最新の知識を入手できている気分になって満足していたらいけないということを実感しました。

本書では職場や家庭の厄介な問題に対して、より良い「答え」を導くために「問い」を変えてみるアプローチの重要性や、良質な問いを生むための手法について具体的に解説されています。その中で直感的ににグッとくる表現があったので引用したいと思います。

"I didn't know what I didn't know"

自分が知らないということを知らないという状態に陥っていると同じ解決策に執着してしまうため現状を打開するブレイクスルーは生まれないということです。そのため問いを立てることによって自分が知らないということを知ることが大切なんだと言っています。無知の知のような考え方ですね。

日本の企業においても良く見受けられるのが、権力者が地位が高くなればなるほど過去の成功体験に縛られてリスクが取れなくなってしまったり、イエスマンで周囲を固めてしまって変わらなくなるという状況です。その状況を変えるためには、例え権力者だとしても自分は知らないんだという初心者の心をもって未知に飛び込んでいく姿勢が大切だということですね。

ところで本書は【2020/3/17】に出版された翻訳本なのですが読んでいるうちに何故今更「問いこそが答えだ」などと主張しているのか、時系列がおかしいのではないかという問いが生まれました。

答えは簡単でした。本書の翻訳元になる英語版は【2018/11/13】に出版されており、日本の書店に並ぶまでに実に1年4か月もかかっているということです。そのラグとも言える期間の間に「正解よりも問いが大事だ」という当時は画期的だったであろうアプローチも、既に多くのビジネス書で語りつくされて浸透して目新しさを失ってしまったということです。

「天才を殺す凡人」の著者である北野唯我さんや「ニュータイプの時代」の著者である山口周さんなどを筆頭に「ビジネスにおいては問いが大事だ」という考え方が広まりだしたのが2019年頃のことに思いますね。

逆に言えばアメリカなどで流行っている知識や考え方が日本で流行る前に素早くキャッチアップして解説・要約してしまえば時代の第一人者になれる可能性が高いと言えるでしょう。この手法をシステム化してビジネスモデルにしている代表的な方と言えば、皆さんご存知のメンタリストDaigoさんですね。

実際に自分の力で最新の知識に触れようとすれば、それなりの英語力とリサーチ力が必要になるかとは思いますが、The New York Timesや米Amazonのビジネス書ランキングなどチェックしたり翻訳ツールを駆使すればなんとかなりそうな気がします。まずは小さく始めて感覚を掴んでみるのが良いのではないでしょうか。軌道に乗ってくれば自分で本を出版したり、翻訳家や調査員、構成作家など雇ってシステム化して起業するなどといった夢も広がります。

あとはnoteの書き方などの記事を参考にしていると、最初は独自性を発揮したり自分のストーリーを語るよりも、まず自分の発信力を高めるために、信頼度や影響力を高めることが先決だというのが定説のようです。そのためには、まだ日本に出回っていないような最新の知識・情報をキャッチアップして提供していくのが近道とのことです。私もこの考え方を実践して自分の発信力を高めて行きたいと思います。

最後に「問いこそが答えだ」の著者である「ハル・グレガーセン」の公演動画があったので張っておきます。英語が苦手な方は字幕の自動翻訳機能を駆使して見てみて下さい。

井ノβe太

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