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【毒親連載小説#67】成人後も続く毒親からの呪縛②

私は両親と
暮らしてきた生活の中で、
両親から精神的に
自立することは一生できない。

親の言ったことは絶対だと
思い続けていた。

頭ではそれを
受け入れたくないと
思っていても、
長年に渡る体罰や
精神的洗脳が私の体の髄まで
染み込んでしまっていた。

「親が生きるか子供が死ぬか」
「子供が生きるか親が死ぬか」

この二択しかなく、
最終的に子供だった自分を
殺すことを選んできた…。

自分を殺した状態で
生き続けるのは
苦しくて苦しくて
たまらなかった。

苦しくてたまらないのに
それを誰にも言い出せない…。

自分を殺し続けることを
選んだ自分が
本当は死ぬほど嫌で、
彼らの言うなりに
なってしまうたびに、
自分の気持ちを
また押し殺す…。

そのたびに、
自分が死ぬほど情けなく、
そんな自分をまた責め続け、
この地獄のループに
迷い込んだ私は
ただ湧き出てくるこの苦しみを
ギューッと心の奥底に
押し込め続けてきた。

「杭につながれた象」

共依存の世界に
一度入り込むと、
出たくともなかなか
そこから
抜け出すことができない。

実際に私自身、
海外に出てからもなお、
両親という絶対的権力に
どこかで怯え、
また従順な象に戻っては、
親との関係を維持していた。

自分でも
もうどうしたらよいのか
全く分からず、
心のやり場がなかった。

今から書くことは、
誰にも話したことがない、
成人した後にもなお続いていた、
毒親からの呪いの杭と
その杭をどのように
引きちぎったかという過程の話だ…。

(つづく)

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