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11時




実った冬の
わたしは赤い
 
くるくると
もつれて反転、
来ない
来ないと
遠くで確定、
ランチボックステイクアウト
 
近づけば
ポリゴンは増殖し、
なめらかな岩肌が消えるみたいに、ごつごつと
この手で触れられるほどの
幻は強固に結び合う、
わたしも
すこしぐらい実体化してみせようか、と
海辺で休んでいる人の肩にそっと
落ちてみたのだ、そうやって毎日
太陽だって海に触れていること、
知っていた、
脳内でうまく処理される前の不可思議な艶、
ぼちぼちなつかしい
カラートーンバリエーション、
ころころと
ただ生きている、という反転、
荒ぶるランサー、プロミネンス、
まだだれも信じていない本当も舞い上げて
きみは
ふわっと冬
 
遠くで
転がる
赤い実をみつけて笑った






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