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領域はどんどん幅広く。それでも“好きなものにこだわる”という根っこは変えない─細谷悠人(ウェブディレクター)

こんにちは。ライターのワタナベです。
今回のnoteから、IN FOCUSでいっしょに働くメンバーへのインタビューシリーズを始めたいと思います。

IN FOCUSは、ウェブ、グラフィック、映像といった各分野を担当するメンバーから構成されています。僕たちはそれぞれの要素を掛け合わせることで自分たちらしい表現を考えてきました。これまで各部門について紹介させてもらう機会はありましたが、これからは各メンバーにもスポットを当てていきたいと思います。

一人目に紹介するのはウェブチームでディレクターを務める細谷悠人。最近ではTHE SHARE HOTELSSmartNews CareersFRONTIER CONSULTINGといったクライアントのウェブサイトを手掛けています。インタビューでは主に、ものづくりに対するこだわりや、IN FOCUSにジョインすることになったきっかけなどを聞きました。

プロジェクトにどんな“こだわり方”ができるか

ーまずはじめに、ウェブディレクターの仕事について改めて教えてもらえますか?

ご依頼いただいたサイトの制作全般に携わり、概念設計、構成、デザイン、企画・コンテンツから、プログラム側の確認や、公開後の運用面など、そのプロジェクトの本質をどうやってまとめていくかを考えています。コンセプトとなる概念設計の部分と、それをどうやってまとめるかの情報設計は常にセットですし、その先にあるビジュアル化までを考えながら、デザイン的な視点も同時に持ちつつ幅広い領域を担当しています。

ー自分で実際にデザインすることもありますか?

そうですね。IN FOCUSとしても、サイト制作の際に構成とビジュアルをいっしょに進めていくことが多いですし、やはり自分で手を動かすことで整理される部分やひらめきがあると思っています。構成を作りながらデザインとしての表現も考え、どちらの精度も上げていくようなイメージです。

ーこれまで担当した中で、どんなプロジェクトが記憶に残っていますか?

表現としての領域を広げたプロジェクトというのは特に覚えています。例えばビジュアルへの落とし込みの中で、平面的なデザインでは表現が難しい場合にアニメーションサンプルを作るといったものなどです。
ワンキャリアさんのコーポレートサイトを例に挙げると、この時はサイトのデザイン段階から、After Effectsを使ってトップページに入れているロゴのモーションサンプルを作りクライアントに提案しました。実際は3DCGのアニメーションとして、3Dの質感や動きのブラッシュアップをしていますが、回転しながらロゴが展開される様子や、回転軸・動きの緩急などを事前に伝えられたことで理解を深められたと思います。

ーディレクターでありながら「デザイン的な視点も同時に持ちつつ」という話の通りですね。

いま挙げた事例のほかにも、スクロール中のイメージや部分的なアニメーションをAfter Effectsでつくることは多いです。自分の頭の中にあったものを実際に動く状態で提案できるのは、個人的にもかなり満足度が高いことなので記憶に残るのかもしれませんが(笑)。ウェブのアニメーションに限らず、撮影や映像がセットになっているような、領域を広げたり横断したりするプロジェクトはどれも楽しいです。

ーウェブディレクターという仕事にはどのようなスキルが必要だと考えますか?

インタビューに答えるために自分のやっていることを洗い出してみて改めて思いましたが、領域が幅広いですね(笑)。こうした広がりはIN FOCUSでの経験を通じて得たもので、その中で各分野の専門的なスキルも確かに磨いて来ました。しかしそれよりまず先に大事なのは、自分の好きな分野への”こだわり方”ではないかと個人的には思います。
僕たちの仕事において、ゴールとなる最終的なアウトプットは単にカッコいいだけでなく、そこにちゃんと意味があるようなものでなくてはいけません。そのために必要となる”こだわり方”とは、スキルやセンスというより、「どうやったら課題を解決できるか」、「どんなフィードバックがあるか」、「どこを武器にしてまとめるか」といったシミュレーションをたくさん行い、プロジェクトに向き合う姿勢のようなものではないでしょうか。

入社のきっかけは「好きなもの全部あるじゃん」

ーIN FOCUSにジョインしたきっかけについても聞かせてください。

もともとウェブ、写真、映像といった分野、それに撮影という行為に広く興味があったことから、自然とその存在を知りました。当時のIN FOCUSはウェブ、グラフィック、写真、映像を制作の4軸とする見せ方をしていたので、僕にとっては「好きなもの全部あるじゃん」という感じでしたね。
とは言え最初にIN FOCUSに話を聞きに行った時には縁がなかったんです。それからしばらくは別の制作会社でウェブデザイナーとして働いていましたが、数年後にマサさん(代表の井口忠正)が連絡をくれて入社することになりました。

ー当初はどんな仕事をしたいと思っていましたか?

ウェブデザイナーになりたいというよりは、デザインもしたい、撮影もしたい、映像も作りたい、漠然とですがビジュアルに関するものは自分で全部やりたいと思っていました。そう考えると、現在の働き方は割と理想に近いのかもしれません。

ー自分にとって「IN FOCUSらしさ」とはどのようなものですか?

自分自身がこだわりを大事にしているように、チームとしてもこだわりが強い集団であることが「らしさ」なのかなと思います。IN FOCUSでは「独立した集団」という言葉を大事にしていますが、僕はそれに加えて「自分の好きな領域にとことんこだわりを持っている集団」というイメージもあります。

好きなものは子供の頃から変わらない

ーものづくりに対するルーツというか、「〜したい」という熱意はどこから来るものだったんですか?

何かを表現したいという以前に、そもそもカメラやガジェット、テック系、Apple製品、ネットサービスのような分野・世界が好きだったのは大きいと思います。
子供の頃、記憶がある中ではじめて触ったパソコンがPower Macでした。初代iMacのようなプラスチックボディで、確かクリアパネルが付いていた気がします。家のパソコンがPower Macで、懐かしのヴィナースロゴが表示されるIllustratorを使ってペイントソフトと思って落書きをしていました。Apple製品が好きな理由は幼い頃から身近にあったことも大きいかもと思いつつ、今思えばかなり恵まれた環境だったなと(笑)。
あとは、幾何学模様や螺旋階段をひたすら描いたりもしていました。規則的に並ぶものに対するそうした興味度合いの高さも、最終的にはすべていまにつながっているのかもしれないですね。IN FOCUS以前に経験した職業も、概念設計や情報の再構築・編集など、いまとも近い領域に触れるものでしたから。

ー自身のものづくりに影響を与えたアーティストはいますか?

特定のアーティストとなると、中々絞りきれないんですよね…。影響を受けているかどうかはともかく、グラフィックデザイナーのアンディ・ギルモアや、写真家のアンドレアス・グルスキーは好きです。彼らのことを知ったのが、僕がIN FOCUSに出会ったのとちょうど同じくらいの時期だったのでより印象に残っているのかもしれませんが。作品をいま見返してみると、子供の頃に興味を持っていた「幾何学模様や規則的に並ぶもの」にもつながっていますね。

出典:アンディ・ギルモア http://www.agilmore.com/
出典:アンドレアス・グルスキー https://www.andreasgursky.com/

ー先程「現在の働き方は割と理想に近い」と話していましたが、今後チャレンジしてみたいこと、新たに担当してみたい領域などはありますか?

基本的に自分で手を動かすことが好きなので、3DCGの表現はチャレンジしていきたい部分です。ウェブサイトの一部に3Dを使用するというのはもちろんですが新しいツールを使うことで、今まで思いつかなかった表現手法や、何かきっかけを作ることができると思っています。
少し前に社内の講習会として、映像制作集団の釣部東京さんを招き計6回のレクチャーをしてもらう機会がありました。それもあり3Dの世界への興味はさらに高まっています。
何かのプロジェクトに活かしたいというよりも、単純に3D表現、3Dのアニメーションを作ってみたいという個人的な興味も強いので、新しい領域として広げていきたいです。

趣味にもとことん、こだわる

ーここまで仕事やものづくりについて話してもらいましたが、プライベートな話も少し聞かせてください。いまハマっていることってありますか?

興味を持っていることとも重なりますが、カメラを趣味にしています。特にマニュアルで写真を撮る行為が好きなんです。機械的な部分や、単純にガジェットとしての楽しみや、撮る前も撮った後もビジュアルとして作り込むことが出来るというのが理由ですね。理想はストリートスナップや、海外の風景をカッコよく撮りたいと思ってるんですが、最近だとガジェット自体を対象物として撮影するっていう自己満の世界に入り込んでしまっています(笑)。
あとは最近だと、ドローンを購入したので空撮にもハマってます。山、川、湖、海に持って行って飛ばしまくってます。
ガジェット探しも日課になっているので、最近は毎朝何かしらのレビュー動画を漁っていますね。

Profile - Yujin Hosoya
1988年生まれ。横浜出身。前職では広告・CMを中心としたプロダクションでウェブデザイナーとしてデジタル領域のデザインを幅広く担当。その後、ウェブディレクターとしてIN FOCUSに所属。大の旅行好き(その話は今回ボリュームの都合で割愛)。
@yujinhsy

インタビューは以上です。IN FOCUSには細谷のようにこだわりを持ったメンバーがたくさんいるので、今後もみんなの魅力を紹介させてください。そうして僕たちに興味を持ってもらえたら嬉しいです。

それではまた次回のnoteでお会いしましょう。

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