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私書箱の手紙

この手紙が届く頃、日本は過ごしやすい気温になっているのでしょうか?「おしゃれは我慢」なんて言葉がチラホラと雑誌で見かけたのはいつだったか忘れたけれど、本当にこの暑さはいい加減みんな我慢しているよ!!!と叫びたくなります。 いつになったら、秋は来るのでしょうか。もう秋でもいい日にちのはずなのに、どう見ても夏真っ盛りの気温が並んでいます。どういうこと? もしかしたら、秋はいつか消えてしまうのでしょうか。それが地球温暖化なんでしょうか。寂しいです。 秋はどこか寂しい季節と感じます

    • いつもここから

      時々、どうしようなく流れる歌がある。 悲しい時ー (悲しい時ー) これは歌なのだろうか。きっと歌だ。コーラスがついた歌なんだ。脳内に浮かぶ映像はガッツポーズしたスーツの男性二人組なんだけれども。 買い物したあとに期限切れ間近のポイントが見つかった時。ため息とともに歌は流れ、映像は流れる。 消費税分にも満たないポイント数いえど悔しくてたまらないのは、私がドケチなのか。景気が悪いからか。 どこも販売終了していた舞台のチケット、リセールで購入したあとにちらっとカードの優待ペ

      • 私書箱の手紙

        原石ってなんだろうか。非常にいい資質ってなんだろうか。 そんなことを言って巻き上げた金に、磨き上げる力は本物なのだろうか。 原石と言うならば、そちらから探しに行かないと面白くないよね?あーでもないこーでもないと、互いに切磋琢磨するかのように磨き上げたほうが光が違うんじゃない? やってきたものよりも、見つけ出したものの喜びってあるんじゃない?それがかなりの光だったら最高じゃない。 原石って若くないと行けないの?宝石なんて、みんな玄人じゃない。お酒だって若いものよりも年代物を

        • ファール・トゥ・フェイス

          この世の人間の大きな分け方は、男女の違いだけではない。 α(アルファ)、β(ベータ)、Ω(オメガ) この3つは貧富の差で分けられるものではない。男女と似たような性差と言えるだろう。もともとは海外で通説のようにあった性差だったが、どの人間もどれかに該当することが発見された。この国でもその性差は浸透している。エリートと属される少数派のα、この世の大多数の人間はβに属している。Ωは存在しているが、その割合はとても希少とされている。 それぞれの能力に合わせた経済対策が昨今は施され

        私書箱の手紙

          私書箱の手紙

          はじめまして。私は食べることが大好きな人間です。けれど、好きな食べ物を聞かれると困りますね。好きな食べ物って永遠に食べられるものを言えばいいんでしょうか?それならば……白米ですかね!白米、美味しいですもんね。なんにでも合うし、そのまま握り飯にしてもおいしい。最強の炭水化物だと思います。あぁ、日本人に生まれてよかった!!! そんな私ですが、食べてみたい物がたくさんあります。ソトックソトックに塩パンたいやき。あら、韓国グルメが並んじゃったけれど、岩手で本場のホヤを食べてみたい。

          私書箱の手紙

          明るい未来に就職希望

          祝って、呑んで、食べて、騒いで。 いい日だったと思う。家を出る前、出てからも億劫だったけれど、行ってよかったと思う。 本当は帰って、ドラマ観て、ドラマ観て、アウトプットがどこに繋がるかいまだわからないけれど、インプットをしたかった。 そんな思いもあった。今、猛烈にそれをやりたい。 結婚する。子どもどうしよう。卵子凍結しようかって。今はまだ楽しみたい。 なんだろう。女ってどんなに時代の技術が進化しても期限があるんだ。価値観でなくなったつもりの期限はまだまだ残っている上で。

          明るい未来に就職希望

          私書箱の手紙

          どうして私は生きているんだろう。生きてしまっているのだろう。この命、あの人にあげたかった。今でもあげられるならあげたい。それで生き返るなら、多くの人にとって万々歳なんじゃないか? 映画を観ました。その映画になんで惹かれたのだろうか。観たいと思った。出てくる人のことを全くというほど知らないけれど、観たかった。 始まってから、特にそんな描写はないのにもうこの人は死んでしまったと思い知らされた。それで涙が出てきた。 だんだんと、されど静かに表情をころころと変えるあの人。最後は悲し

          私書箱の手紙

          私書箱の手紙

          私には忘れられない人がいます。8888。この数字の羅列を見ると思い出してしまう人です。8ひとつでもふわっと思い出してしまいます。片時も忘れたことがないわけではないけれど、思い出すときのあの強い衝撃は、私があの人を忘れるわけがないのだと実感させるのです。 8888。見かけた瞬間に「覚えているはずだろ?」って茶化すような笑い声とともに話しかけてきそうです。目の前にはくしゃくしゃの笑みとなんとも言えない香りがフラッシュバックするあの感じ。そんなこと、今はないはずなのに。 とても幼

          私書箱の手紙

          買いたくなかった靴

          新しい靴なんて買いたくない。 あんなところのために、あんなことのために、新しい靴を買いたくない。私にとってはあんなところで、誰かにとってはあんなところじゃないって分かってる。でも、買った靴を見て思うことはあんなところ、あんなこと。 あんななんて言うほどだから安物の靴を買わせていただいた。買わせていただいたなんて書くけど、自腹。あんなのために、身銭を出すのか。くそくそくそ!!!くそなのは私かって、夜空を見上げるようなかっこつけはしない。わかっているもの。 そんな安物の靴でもこ

          買いたくなかった靴

          私書箱の手紙

          今お手紙を読んでいる方は夜でしょうか。お昼でしょうか。それとも、朝でしょうか。私はこの手紙を夜に書いているので、挨拶をするとしたらこんばんはですね。 こんばんは。 こんにちは。 おはようございます。 すみません、全部書いちゃいました(笑) 私は最近、YouTubeの食べ歩き動画を見ることにはまってます。こんなにも世界中に食べ歩きが楽しめるところがあるんだと驚くばかりです。でも、一番は日本ですかね。自分が住んでいる国には知っているところも、知らないところも食べ歩きのお店がこん

          私書箱の手紙

          拝啓、生きる方へ

          13年が経った。赤子が中学生になる時間と同じ時間。そんなにも経っていたのか。 あの頃、13年経てばまるで何事もなかったように新たな日々の歴史が刻まれていると思っていた。復興とはそういうものだと思っていた。しかし、今もなお時が止まったままのような景色を画面越しに見ることがある。前に進んでいるのだろうか。私自身も前に進んでいるのだろうか。 忘れてしまったこともある。忘れられないこともある。忘れないと決めたこともある。 いつから電話が繋がらなくなったのか。帰れなくなった時の恩。

          拝啓、生きる方へ

          三月九日

          悲しいニュースだったのだろうか。ある女性が街頭インタビューでこんなことを言っていたと、母から聞いた。 「大好きな人が結婚を発表したんです!」 あるアイドルが結婚した。女性はそのアイドルのファンだったという。「愛してるぜ!」と多くのファンに呼びかけていたアイドルが、たったひとりの人に一生の愛を伝えた悲しみなのだろうか。祝福心もあるだろうが、結婚は身近な人が遠くへ行ってしまう寂しさもある気がする。 同じ日の夜に私は、遠くへ行ってしまったあの人へ思いを馳せることになる。彼女の言

          三月九日

          綺麗な月夜

          この1週間、私は苦しかった。精神的にも、体力的にも苦しかったことはあるのだが(むしろそれはこの1週間の話?)、ここではそのことを話さないでおこう。しかし、話させてくれ。 ――彼のことを。 彼は歴史に存在しない人物になっている。いわゆるオリジナルキャラクターだ。きっと先週多くの人の心を苦しめた小麻呂もそうなのだが、無事に目の前に現れてくれた。オリジナルキャラクターは死にがちを回避してくれた小麻呂だが、彼はどうなるのだろう。 おっと、彼のことを考えると苦しくなるがゆえに紹介が遅

          綺麗な月夜

          私書箱の手紙

          はじめまして、私は鈴です。この手紙は住所も名前も受け取る方には知らされないとのことなので名前なんて書かなくてもいいのですが……これからお話することに名前がとても大切なキーワードになるのでお伝えしました。 「鈴」と書いて「すず」と読みます。そのままです。このことに何も嫌なことはないはずなんです。わりと気に入ってます。女優で同じ名前の方がいて比べられることはあっても(ご本人になんと失礼な…!私じゃ比べ物にならないよ!)、あんなに可愛い方と同じ名前なことに誇りに思うほどです。 可

          私書箱の手紙

          私書箱の手紙

          この手紙を受け取った方へ 初めまして。私は東京に住む40代の男です。マイホームを見に行った帰りに、喫茶店でこの手紙を書いています。夢だったマイホームがまもなく手に入ります。更地だったところから建設まで見ていると、我が子を育てたような気持ちにもなって感慨深いです。 そのマイホームは私の子どもたちのためでもあります。上の子はもう小学生ですが、下の子はまだ小学校に上る前です。家族が増えてよりわんぱくになった子どもたちを見ていたら、やっぱり駆け回れるほどの公園があるような場所に住

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          変わりゆく景色

          よく通る道に本屋がある。今では珍しくなっている個人経営の、しかも昔から地域に根付いているらしい本屋である。ある日その本屋に立ち寄ったら、こんな言葉が飛んできた。 「本当に残念だよ」 客のおじいさんが若い店員にそう話しかけている。ごめんなさいと思いながら耳の意識をふたりの会話に向かわせた。 「本当に本屋がなくなっちゃうと、文化が廃るんだよ」 「こんなことを言っている私もネットで本を買ったりしちゃうから行けないんだけどさ、昔から通っていたからさ」 おじいさんが一方的に話し

          変わりゆく景色