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人見知りの心をほぐすコミュニケーション術。

僕は人見知りを隠して生きています。

本音を言うと、初対面の人との会話なんて、面倒だし怖いし、とても緊張してしまいます。

しかし、僕は人を気にする性格を持ち合わせているため、相手に気を遣わせることだけはしたくありません。

そのため、人見知りしたい自分の気持ちをぐっと押し殺して、人見知りを隠しながらも初対面の人が楽しめるような会話を心がけています。

特に相手が、「私は人見知りです!」と言わんばかりの態度をとると、とても苦労します。

そういう相手に何をきいても、具体的な返事は返ってこないので、相手を笑わせることからはじめます。

僕は、人生の中で渾身の面白い話をいくつか引き出して、どんどん相手にぶつけていきます。

そうして相手を笑わせると、だんだんと緊張感がなくなって、話にリアクションしてくれるようになって、今度は意見を言ってくれて、もっと慣れてくると自分の話をしてくれます。

ここまで到達したら、僕の仕事は終わりです(笑)。

これでようやく、楽しいコミュニケーションが始まります。

正直、この気遣いをしんどいと思うこともありますが、相手に感謝の気持ちを伝えられると、本当に嬉しいです。

「人見知りの私に、面白い話を聞かせてくれてありがとう!」
「稲本が話してくれるから、とても助かった!」
「お前がいるのといないのとでは、全然違う!」

そんな言葉をかけられるたびに、自分が頑張って良かったと思います。

ただ、ときどき本当に悲しいときがあります。

それは、その人が他の人に対して人見知りしていない瞬間を見る時です。

以前、とあるお店で人見知りの人と会った時、僕はその人を和ませるために、笑わせようと必死でした。それまで、どんな質問をしても具体的に答えてくれませんでしたし、相手が僕に話題を提供することもありませんでした。

結局、その人が心を開いてくれるまで約1時間かかりました。

その後は楽しく話をすることができたのですが、そこにくぎを刺すように元気いっぱいの店員が、その人に話しかけてきたのです。

僕は「うわぁ~、この人、また人見知りになっちゃうよ」と思いながら、相手の方を見ました。

すると、今まで人見知りだったはずなのに、その人は店員と軽快に話しだしました。

質問などを交えながら何ラリーもして、楽しく会話をしていました…(笑)。

僕は、絶望感しか味わいませんでした。

これは、おそらく僕の人見知りが隠しきれていないことが、一番の原因なのでしょう。

僕が無意識に放つ、気を遣うことに疲れている表情、緊張しているオーラ、目を合わせない仕草などが相手に伝わっているから、なかなか僕に心を開いてくれなかったと反省しています。

その人は、帰り際にこう言いました。

「アットホームなお店で、良い感じだったね!ああいう雰囲気、人見知りには、いいんだよねぇ」

人見知りの僕が苦労して1時間かけた会話よりも、元気いっぱいの店員のテキトーな会話の方に、軍配は上がりました(笑)。

やはり、どれだけ人見知りが頑張っても、元気いっぱいの人には敵いませんね。

次は、元気いっぱいの男を演じてチャレンジしたいと思います(笑)。

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