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顧客にとっての "新しい仕事" を一緒に設計するのがWeb制作会社の仕事。

サイトリニューアルを進めている製造系BtoBの社長相手に濃いMTGを午前と午後で2社2連チャンしたので自分を褒めたい。今日はもう帰りたい。

地方中小企業の社長は「何とかせねば」と思っているので、真摯に対応しようと思ったらWeb界隈にありがちなカタカナとか専門用語なんて使ってられません。Webをもっと彼らにそった "仕事" の話にする必要がある。Webについて「これは仕事の一部だ。仕事に組み込まねば」と思ってもらうことが重要なので。Web活用とはそういうことだと思っています。

「これは仕事の一部だ」という目線を共有できて初めて「成果を出す(かもしれない)Webサイト」を一緒に作る共同体になれる。これからのWeb制作会社は「顧客にとっての "新しい仕事" を一緒に設計する」という意思とスキルを持っていないと厳しいかもしれない。特に製造系BtoBの中小企業がクライアントの場合は。Webを仕事に組み込めなければ成果なんか出ないし、そもそもサイトを設計できない。

でも、それってめちゃくちゃ勇気がいることですよね。会社のこと、仕事のことを他人のぼくたちが口を出すんだから。『新サイトの活用方針ドラフト』を提出したA社の社長に「他人が好き勝手に書きやがって…とムカつきませんでしたか?」と聞いてみたところ、「いやあ、痛い所をついてくるなあと思ったし、自分たちが言葉にできていなかったことを書いてくださってありがたいと思いました」と笑って答えてくれました。

怒られなくてよかったけれど、いつもドキドキして提出しています。怒られても仕方がないと思いながら。なんというか、Web制作ってどんどん大変になっていきますよね…ツールは便利になっていくのに役割的な重要性は増していく。うーむ。やるならやらねば。

補足

ベイジ枌谷さんのツイートを思い出しました。

実は今「ウェブ制作という仕事を消滅させうる3つの脅威」という記事を書こうとしているのだけど、その中では
①ツールのAI化によって業務の多くがコモデティ化する
②SERPsのAI化によってウェブに訪問しなくなる
③ブラウザのAI化により人がデザインする必要がなくなる
の3点に触れてて、このトレンドは避けられないと思っている。

そうなった時のうちの会社の生存戦略としては、ウェブ制作の看板を下ろし、「ウェブを駆使して顧客の成功を支援する顧客成功創造カンパニー」的な立ち位置を取るのだろう。
ただそれは市場に認知されている商材カテゴリではないので、それまでに企業名の認知を拡げ(指名検索で仕事が来るようにし)、その看板に相応しい組織を作り(つまり採用戦略や評価制度の再設計も必要になる)、そこからの商材カテゴリ変更、という感じだろう。

全く同感で「どうしたものか」と考える日々なのだけど、ベイジの枌谷さんがここまで真剣に考えているなら地方の制作会社は言わずもがなで。

制作会社は "作れます" とは別の生存戦略が必要になる。それはもう既にそうなっているのだけど、ベイジ枌谷さんの指摘のように「市場に認知されたカテゴリー」を創出する必要がある。そこが難しい。でも、必要なんですよね。やるならやらねば。


関連note

Web制作会社は何屋さんなのか。

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