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瀬戸際の助け船

久しぶりに会った友人が、私の知っている友人ではないように思えて、悲しくなることがあるけれど、それは傲慢でしかなく、身勝手な感情でしかない、と知っている。それでも、あの時のあの人の面影が一つも残っていないことが、時間とは何か、の答えのような気がした。好きだった人は、何年経っても同じままでいてほしい、なんて決して言えない。まして、家族とか親戚とか恋人とか婚約者とかでもない、赤の他人なのだから。だから、変わってゆくことを歓迎できる人間になりたい。それでも、あの人が間違っている道へ進もうとしていたら、止めても良いのだろうか? それは自己中心的な感情なのだろうか? 優しさと冷たさは、紙一重のような気がした。どっちに転ぶかなんて分からない。中途半端な優しさは、ただ冷たいだけなのかもしれない、と思った。

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