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同い年の友人の死の向こうに見えた”本当に大切なもの”

「奥さんが亡くなったんだ」

ノー残業デーの先週の水曜日
早帰りした夫が切り出した。

友達の奥さんは私と同い年の48歳。
同じ婦人科系のガンで
数年前から闘病中だった。

友達から聞いた
"最後のとき"の様子を夫が話し
たまらず嗚咽した。

「"オレこれからどうしたらいいだろ…"
と言われて、何も答えられなかった」

夫は涙を流しながら話す。

私は何も答えられない。

ただ胸が苦しく、息ができない。
体温が下がったのか体が小刻みに震える。
止めようとしても涙は止まらない。

しばらく2人で泣いた。

「一緒にいるのが当たり前じゃないね!」

口火を切ったのは夫だった。

「家族の大切さを改めて実感したよ。
だから、ゼッタイ頑張りすぎないで。
元気に笑っててよ!」

不謹慎かもしれないけど
私にはプロポーズに聞こえた。

わたしの病気発覚後、
バタバタしているなか結婚したので
言われたことがない。

……とはいえ、結婚したのだから
好きでいてくれたんだと思う。

でも、なかなか言わない
夫の本音を知れてよかった。

今年は悲しい出来事が多い。

敏感だからこそ
気持ちがネガティブな方へ
もっていかれそうになる。

そんなとき、いまの私ができることに
集中することにしてる。

彼女との思い出は色褪せない。
しっかりお別れをしたら
気持ちを切り替えることにする。

家族の支えがあって、わかったもの

正直なところ
翌日は身体がダルく、顔もパンパンだった。

なにもかも放棄したくなるほど
落ち込んでいた。

同い年、同じ病気で亡くなられたので
他人事とは思えなくて。

青白い顔をした私を見て見ぬふりの
夫と息子。

夫は私の気持ちを察したのか
何も言わず出かけていった。

「無理せずね!」

気遣いながらかけてくれた息子の一言で
また涙があふれてしまった。

家族のために元気でいよう!

そう心に決め笑顔で仕事をはじめた。

悲しいけれど、
今回のことがあったから

「あたりまえはない」
「家族の大切さ」
「健康でいたい」

と、あらためて実感できた。

この想いを忘れずに
生きていきたいと思います。

𝕏でたくさんの人に
見ていただきました。


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